2014-04-30 Wed

2012年制作 邦
監督:御法川 修
≪キャッチコピー≫
『結婚しなくていいですか。』
≪ストーリー≫
すーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)の3人は、以前同じアルバイト先で働いていた。
出会ってから10年以上がたった今も年齢や職業が異なる彼女たちの友情は変わらず、時間を見つけては集まっている。
だが、一見平和に暮らしているように見える彼女たちも、それぞれ悩みや不安を抱えていて……。
≪感想≫
「かもめ食堂」「めがね」「マザーウォーター」等々を輩出している株式会社スールキートス作品。
スールキートス配給の作品はいわゆるゆるーいテイストが売り。
本作もその空気感はしっかりと醸し出していました。
お得意の美味しそうなご飯描写も健在でした。
さて本作について・・・。
んんーーーーー・・・何だろうなぁ・・・もやもやもやもや。
先に挙げた「かもめ食堂」や「めがね」等は、どんなものでも全てを肯定した世界観。
毎日の中で、身の回りにあるささいな事柄を小さな幸せとして受け止める。
どんな事でも、「まぁ、良いんじゃないか」的にね。
もちろんその生活、世界観にリアリティは全くないのですが、これはこれでフィクションと捉えたら
とても良きこと、暖かいなぁなんて思ったり。
それに比べて本作。
日々起こる小さな嫌な事を事細かに拾って描く。
一人でいる事の寂しさ、職場での嫌な事、家庭での空しさ。
今まで生きてきた事に疑問を感じる、どこか今までの自分に自信を持てない女性像。
そういう嫌な事のつるべ打ちで・・・。
最後の最後までずーーーーっとチクチクするんですよね。
きっと本当の生活の中では、ささいな幸せもあるはずでしょ!?
こんなに嫌な事ばっかりじゃないでしょ!?
もちろん共感できるシーンも多々あるんですよ。
と言うか一つ一つを見るだけなら、あるあるなんて思うシーンばっかり。
ただ、そういった事だけを立て続けに描かれるとなんか嫌な気分になっちゃったんですよね・・・。
敢えて、それこそマッチポンプ的に不幸せな思考に向かっているような気がして。
ちょっと自虐的と言うかネガティブに見えてしまいました。
物語の最後の最後で
「それでも毎日は素晴らしい。少しずつ少しずつ・・・。」
的なメッセージを流して温かい雰囲気で終わったのですが、なんか腑に落ちない。
その想いに至るまでの過程がしっかり描かれていなかったし、無理矢理すぎる気もしたし。
基本的にはこういう人達って女性のみならず男性も多いと思うんです。
少なからず自分にも当てはまる部分もあったりするんです。
ただ本作でのそういう事ばっかり起こっている風な描き方があまりピンとこなかったんですよね。
言いたい事も分かります。
キャスティングも素晴らしかったです。
ただ構成、描き方に違和感があったおかげで非常にもったいない作品になってしまいました。
何だかなぁ・・・。
本作は30代独身女性と言う限られたゾーンの方向けに作られたっぽい作品なのでは。
観た人の感想が聞きたいものです。
しっかし、本作に出てくる男どもはクズばっかりでしたね!!
染谷将太君演じるバイトの後輩以外は本当にヤナ奴ばっかりでした。
特にすーちゃんが働くカフェのマネージャー(井浦新)さん。
あれはいかん!!いかんぞーーー!!
本作は益田ミリさんの同名漫画シリーズを映画化。
実は、僕は「オレの宇宙はまだまだ遠い」と言う本シリーズのスピンオフ的作品を読んだことがありまして。
本シリーズの男版と言った感じで似たテイストの作品でしたが、とても良い作品でしたよ。
≪点数≫
3点
(14.03.09鑑賞)
こちら原作漫画。
こちらは「オレの宇宙はまだまだ遠い」。
男版すーちゃん。
もちろんすーちゃんもちょっとだけ出ていました。

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