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No.879 『奪命金』
No879 『奪命金』

2011年制作 香港/中
監督:ジョニー・トー

≪キャッチコピー≫
『人生なんて、勝つか負けるかの2択しかない。』

≪ストーリー≫
銀行員テレサ(デニス・ホー)は落ち込んだ成績をアップさせるべく、
リスクの高い金融商品の販売に明け暮れていた。
刑事チョン(リッチー・レン)は、妻にせがまれているマンション購入の対応に苦慮している。
気のいいヤクザのパンサー(ラウ・チンワン)は、兄貴分の保釈金の工面に悩んでいた。
そんな中世界的な金融危機が巻き起こり、テレサの顧客が殺害され金を奪われた事件を機に、
3人の運命は交差していく。

≪感想≫
面白い作風の作品でした。
主となる3人の1日の行動をそれぞれの視点で追いかける。
そして最後に少しだけ交差させる。
昔観た、大好き内田けんじ監督の「運命じゃない人」に似ているかな。
あの作品をもっとビターにした感じ。

本作のキーとなる登場人物は3人。

まず1人目。
落ちこぼれ銀行員のテレサ。
頑張っているのに報われない。
こんな人いますよねー・・・。
観ていて、どうにかこの娘にもご褒美を与えてくれって思っちゃいました。
ただ、序盤30分のテレサのお話はちょっと単調で飽きてきちゃったかな。

そして2人目。
気が良く義を重んじるヤクザのパンサー。
この人がまた良い奴でほっとけないんですよね。
ド天然の良い奴。
ちょっとジミー大西的存在感みたいな。
これは演じている役者さん(ラウ・チンワン)の功績もあるのでしょう。
クセで目をしばたたかせ、冴えないけど好印象のヤクザを上手に演じられていました。

3人目の刑事チョン。
チョンの話は先の二人に比べると少し薄味でした。
ただ、このキャラクターも演じた役者さん(リッチー・レン)が渋かったおかげて
良い感じで見る事ができましたよ。

この3人のお話に世界的金融危機を巻き込み、面白みのあるお話に仕上げる。
リアリティのあるお話はすっごいエンタメ的に仕上げているのではなく、
少し重みのある静かなテイスト。
物語の締め方も悪くなく後味も良い。

ストーリーと撮り方が上手く絡み合った良作でした。

監督はジョニー・トー。
今年に入って、この監督の作品を何作か観てきましたが、本作はまた違ったテイストで。
調べてみると、結構多作で色々なジャンルを撮っていらっしゃるんですね。
今後も追い続けたい監督さんです。


≪点数≫
  8点
                                           (13.12.22鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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