2013-11-22 Fri

2012年制作 米
監督:ローリーン・スカファリア
≪キャッチコピー≫
『君に出会えたから
世界の終わりも
怖くない』
≪ストーリー≫
小惑星の接近で、人類と地球の滅亡が決定的なものに。
保険セールスマンのドッジは、何も言わずに姿を消した妻を追いもせず、
律儀に出社しては単調な業務を続けていた。
そんな中、隣に暮らす自由奔放な女性ペニーが母国イギリスへ向かう
最後の飛行機に乗れなかったと泣いているのを見掛ける。
それを機に初めて言葉を交わして妻の浮気を知るも、ペニーの家に
間違って配達された自分宛ての郵便物から昔の恋人オリヴィアからの手紙を発見して狂喜。
生涯で最も愛した彼女のもとへ駆け付けようとするが……。
≪感想≫
小惑星の接近で、人類と地球の滅亡することに。
主人公のドッジは妻に逃げられ、途方に暮れていた。
そんな時出会ったのがお隣さんのペニー。
ひょんなことから二人でドッジの昔の恋人に会いに行くことにする・・・。
主人公のドッジは慎重派。
石橋を叩いて、叩いて、割って、
「ね!危険だったでしょ!?」
って結局渡らないタイプ。
地球の滅亡が近づいているというのに日々をぼんやり過ごしている。
一方ペニーは自由奔放。
やりたいことはとりあえずやっと系。
そんな二人が出会い惹かれあう、と言うか自然に寄り添いあう。
地球の滅亡が刻々と近づいているのに、危機感を大げさに伝えるのではなく、
なんとなく、ごく自然に映し出す。
だからこそ、この二人の最後の最後までの過程が温かく見守れる。
素敵な作品でした。
さて、こういう設定の作品。
大好きな作家、伊坂幸太郎の小説「終末のフール」。
あの作品も似た設定でしたね。
テイストも本作と似ていたかも。
もし世界があと数日、数週間、数ヶ月で終わってしまうのなら。
きっと人間の欲に対するストッパが聞かなくなって犯罪やどす黒い事柄が
多々起こっちゃうだろう。
それこそ無法地帯で目も当てられない世界に。
ただ、それもそうなんだけど一方で、どうにか助かる方法を必死で考えて
行動する人もいるんじゃないかなぁ。
そしてさらに一方では、その終末を受け入れて淡々と暮らす人たちもいるんでしょう。
本作や終末のフールは3番目の方。
けど、それは後ろ向きなんじゃなくって。
人間の根っこにある善なる部分だけが残って終わりを迎えるみたいな感じでしょうか。
喧騒の中、自分のできる事を粛々と。
遠くの人を考えずに、今近くにいる人と支え合う。
これはこれでとても綺麗ではと思ったりもします。
人の死には順番があるのが自然の摂理。
ただ、こうやっていっぺんに人類が滅亡するのなら。
こんな作品を観ると、必ず自分に置き換えてみたりする。
うーーん・・・。
やっぱり独りは嫌だなぁ。
≪点数≫
8点
(13.10.04鑑賞)
こちら伊坂幸太郎の「終末のフール」
大好きです。

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