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No.789 『バレンタイン一揆』
No789 『バレンタイン一揆』

2012年制作 邦
監督:吉村 瞳

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
2011年11月、カカオ生産地の児童労働に関する現状について知ることができる、
「ACE ユースアカデミー」というイベントが開催された。
そこで出会った3人の若い日本人女性が2012年1月にガーナの生産地域を訪問し、
児童労働の現状を目の当たりにする。
帰国した彼女たちは、フェアトレードで作られたチョコレートを買うことを目指し、
「バレンタイン一揆」というプロジェクトを立ち上げる。

≪感想≫
「児童労働」
なんとも重みのあるテーマですが、軽快なタッチで描いたドキュメンタリー作品。

日本の女子高生、女子大生3人がとある事業でガーナを訪れる。
ガーナと言えばチョコレートの原料であるカカオの生産地。
発展途上国のガーナは未だ就学率も低く、子供たちは学校にも行けず
せっせとカカオ畑で勤しむ毎日。
誰がどう考えても不当な就労。
そこで登場するのがフェアトレード。
彼女たちは自らの経験をフェアトレードを通して伝える事を企画する。
その名も「バレンタイン一揆」。

本作では確かに世界中で問題視される、「児童労働」や「企業の搾取」について
よく「知る」事ができます。
自分たちが見えていない世界では、こういう事も巻き起こっているという事実を
再確認できると言うか。

ただ僕的に、本作で最も「なるほど」と思ったのが
「伝えなければいけない事」を「伝える事」の難しさ。
それこそ外へどういう風に発信していけばより良い未来に繋がるのか。
たくさんの人に伝えることが出来るのか。
これらの壁に本作で学生たちが見事にぶち当たります。
例えば今回、企画した「バレンタイン一揆」というイベント。
もっと集客し広めたいとイメージしていたが、これがなかなか・・・。
0よりは1、1よりは2と少しずつ少しずつ進んでいかなくちゃいけない。
伝えたい情報をどういう風に発信するのか。
浮き彫りになった問題を再確認。
なるほどなぁと・・・。

最近、よく思うのが日本人って過去を反省するのが凄く巧い人種なのではって。
色んなインタビューを見る事がありますが、何だかんだで
「今回はこうだったけど次に繋げていきたい」
的な謙虚な意見が多いんですよね。
一方では後ろ向きな意見に聞こえそうですが、これはこれで次に進むための助走なんです。
いかにも日本人的な感覚だなぁと。

もひとつ観ていて重要だなぁと思ったのが「意識の持続」。
今のモチベーションをこれからどう保ち続けていくのか。
きっと彼女たちはこれからたくさん、自らの環境の変化に立ち会わなければいけなくって。
例えば大学を卒業して社会に出なければならない。
例えば家庭を持って母親になるのかもしれない。
その時に形は変われど、この問題に対する意識は失っていないか。
それもとても重要な事だなぁと。

きっと「想い」はまず誰かに伝わって、一緒の方向へ動き出す。
そしてそれがまた別の誰かへ。
そういう繋がりが基の想い人のモチベーションの維持に繋がる。
良きことの循環ですね。

長々つらつらと。

とにもかくにも今作のような作品は、たくさんの人に観てもらい「問題」と言う種を蒔くのが必須。
機会があればぜひご鑑賞を。

≪点数≫
  8点
                                           (13.06.02鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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