2012-12-31 Mon

2004年制作 米
監督:クリント・イーストウッド
≪キャッチコピー≫
『愛に、打たれる。』
≪ストーリー≫
ロサンジェルスのダウンタウンにある小さなボクシング・ジムを営む老トレーナー、フランキー。
その指導力に疑いのない彼だったが、選手を大切に育てるあまり、成功を急ぐ優秀なボクサーは
彼のもとを去ってしまう。
そんなある日、31歳になる女性マギーがジムの門を叩き、フランキーに弟子入りを志願する。
13歳の時からウェイトレスで生計を立てるなど不遇の人生を送ってきた彼女は、
唯一誇れるボクシングの才能に最後の望みを託したのだった。
ところが、そんなマギーの必死な思いにも、頑固なフランキーは、
“女性ボクサーは取らない”のひと言ですげなく追い返してしまう。
やがて諦めないマギーの執念が勝ち、フランキーはついにトレーナーを引き受けるのだが…。
≪感想≫
とても重厚なストーリーとテーマ。
以前観た「グラン・トリノ」もそうであったが、クリント・イーストウッド監督の作品は
観る人の価値観やモラル感を問うような作品が多い気がします。
今作の核は「尊厳死」。
はたして最後にフランキーが取った行動は白か黒か。
白と黒に分ける方がむしろ少ないグレーだらけの世の中。
そんな中で自分はどちらを選択するのか。
もやもやもやもや・・・。
観終わってもずーっと引っかかる。
きっとこういう作品が後世まで残っていくんだろうなぁ。
名作ですね。
そうそう、撮り方について一つ。
これまた「グラン・トリノ」もそうであったが光と影の使い方が絶妙に巧い。
暗闇の中にヌッとたたずむシーンや、暗闇から出てくるシーン、暗闇へと向かうシーン。
この演出が物語に一気に重みを与えている。
さすがベテラン俳優であり、ベテラン監督。
巨匠クリント・イーストウッド監督は健在です。
≪点数≫
9点
(12.02.12鑑賞)

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