2023-05-26 Fri

2021年制作 インド/仏
監督:パン・ナリン
≪キャッチコピー≫
『「人生」という
物語が、いま 始まる』
≪ストーリー≫
インドの小さな町に住む9歳のサマイ(バヴィン・ラバリ)は、学業のかたわら父親のチャイ店を手伝っていた。ある日、家族と映画館を初めて訪れた彼は、すっかり映画に魅了される。ある日、映画館に忍び込んだのがバレて放り出されるサマイを見た映写技師のファザルが、サマイの母親の手作り弁当と引き換えに、映写室から映画を観ることを彼に提案する。
≪感想≫
インド映画。
インド映画と言えば最近観た超絶エンタメ大傑作の「RRR」がありますが。
さらには以前観た「ガリーボーイ」的な現代風のエンタメ作品があったり。
本作はそんなエンタメとは一味も二味も違った穏やかな作品。
舞台はインドのめちゃくちゃど田舎。
そこに住む少年がフィルム映画と出会い、魅了され、成長していくっつーお話。
インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」的な・・・と思いきや、
ちょっと違う不思議な映画に仕上がっていました。
本作の特徴としてまず演者達の「顔」が素晴らしかった!!
主人公のサマイ少年のルックも素晴らしかったんですが、その仲間たちの
「顔」ももれなく良かった。
別にキャラが立っていたわけではないんですが、どこか身近な感じがして
忘れられない彼らがとっても良かったんですよねぇ。
まぁ、やんちゃくれの悪ガキどもなんですが(苦笑)
あとは映写技師のファザルが良かったですねぇ。
サマイが彼と出会い交流していくことでファザルの将来も開かれていく。
めちゃくちゃな悪党がいないのも素敵。
田舎ならではの閉塞感は嫌な部分でもあるんだけど、これはこれで良い部分も
あるのかなぁとも感じたり。
クライマックスの展開。
サマイたちは自分たちの力で映画を作る、というか映画館を作ってしまいます。
その後、サマイが通っていた映画館のフィルム映写機が時代の流れで撤去される。
そこから・・・・。
なんとまぁ不思議な展開。
フィルム映画たちが廃棄されてからの映像が映し出される。
なるほど!!
タイトルの通りエンドロールのつづきを見せてもらいましたよ。
エンディングの歴代の巨匠たちの名。
誰もが知っているあの人やあの人。
新旧問わず名匠たちの名前が列挙される。
なんとまぁリスペクトに満ちた演出。
そんなこんなで。
本作はとにかく演者の「顔」が良かった。
インドの田舎に住む人たちの「顔」「顔」「顔」。
そうそう。
本作って監督の子供の頃のお話を映像化しているんですって。
どのくらいの純度なんでしょうか。
素敵なお話。
≪点数≫
7点
(23.03.07鑑賞)

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