2022-12-02 Fri

2022年制作 米
監督:デヴィッド・リーチ
≪キャッチコピー≫
『全車両、殺し屋だらけ――
連結していく10人の因縁』
≪ストーリー≫
あるブリーフケースを盗むよう謎の女性から指令を受け、東京発京都行の高速列車に乗り込んだ殺し屋・レディバグ(ブラッド・ピット)。ブリーフケースを奪って降りるだけの簡単な任務のはずだったが、疾走する車内で次々に殺し屋たちと遭遇してしまう。襲い掛かってくる彼らと訳も分からぬまま死闘を繰り広げる中、次第に殺し屋たちとの過去の因縁が浮かび上がってくる。
≪感想≫
大好き伊坂幸太郎原作の小説をまさかのハリウッドで映画化。
しかも主演はブラッド・ピット!!
監督は『アトミック・ブロンド』、『デッドプール2』、
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のデヴィッド・リーチ。
なんて魅力的な作品なんでしょう。
これまでも、伊坂作品は「重力ピエロ」「ポテト」等々映画化されてきましたが、ここまでビッグバジェットの
映画化は初めてなのではないでしょうか。
ってな訳で満を持して劇場にて鑑賞してまいりました。
さてさて。
もちろん原作との違いもあって、あれ?こんなイメージじゃないと思ったりもしましたが
そんなことは些末なこと。
とても楽しく鑑賞することができました。
作風について。
本作は結構笑いも踏まえた楽しい作品に仕上がっていて。
デヴィッド・リーチ監督の作品でいうと「デッド・プール2」的な。
オープニングやエンドロールの色使いはちょっと「アトミック・ブロンド」を
思い出したりしたし。
本作は我が国日本が舞台。
とんでも日本描写の荒っぽさは気にならないこともないですが、それ以上に物語や演出に勢いが
あったので問題なく乗り切れる。
それ以外にもいくらなんでもな展開はたくさんあったしね(苦笑)
なんでしょう。
全体的によりエンタメ性に特化して娯楽性を高めている感じ。
基本的にお話も原作に寄せていっていたので大満足。
自分が思い描いていた世界観が映画バージョンとして現れたって感じかな。
豊富なキャラクター達。
こちらはほぼほぼ原作小説通り。
各キャラクターがしっかりと立っていたので少し複雑な人間模様も把握することができました。
蜜柑と檸檬はオレンジとレモンとして凸凹っぷりを発揮。
原作でも好きなキャラクターだったので実写として観ることができてうれしかったですよ。
ブラッド・ピット演じるレディバグ(てんとう虫)のツキの無さっぷりも最高。
ルックも情けない感じが良い味だしていました。
ちょっとだけ、残念だったのが、もっとプリンスに無敵感があっても良かったなと。
原作ではこのプリンス(原作では王子)がめちゃくちゃ嫌なやつだったんですよね。
こいつがどういう結末を迎えるのが楽しみにしながら読んでいたもの。
そうそう。
カメオ的にチャニング・テイタムが出演されていましたね。
笑っちゃいましたよ。
クライマックスの展開は原作からそれてこれぞエンタメ的、映画的な着地。
これはこれで良し!!
最後のプリンスがトラックに轢かれるシーン。
隣で鑑賞していたのおばちゃんが拍手してた(笑)
これもまた一つの劇場映画体験。
そんなこんなで。
とても大満足な伊坂作品。
こうやって日本の作品が海外で評価され映画化されるのはとても嬉しいもんですね。
他の作品もどんどん映画化されてほしいです!!
理想はこれを日本人キャストで撮ってほしかったな。
まぁまぁまぁ。
そして何より。
伊坂幸太郎先生にはこれからも魅力的な小説をどんどん提供してほしいです。
楽しみにまっております!!
≪点数≫
7点
(22.09.19鑑賞)

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