2022-11-08 Tue

2021年制作 韓
監督:リュ・スンワン
≪キャッチコピー≫
『国か、命か。』
≪ストーリー≫
1990年、韓国は国連への加盟を目指して多数の投票権があるアフリカ諸国に対しロビー活動を行っていた。ソマリアの首都モガディシュの韓国大使ハン(キム・ユンソク)は、ソマリア政府上層部の支持を取り付けようと飛び回るが、北朝鮮も同様に国連加盟を画策していた。両国間の妨害工作や情報操作が激化する中、ソマリア内戦が勃発する。
≪感想≫
韓国映画。
ソマリアで起こった内戦で韓国と北朝鮮の外交官が国外脱出に奮闘するっつーお話。
時代は1990年代、実際にあったお話を基に作られているんですって。
思い出したのが「アルゴ」。
「ホテルムンバイ」「ホテル・ルワンダ」あたりかな。
そうそう、「工作 黒金星と呼ばれた男」も。
さてさて。
お話、演出、ルック、全てにおいて一級品。
これぞ映画ってな感じ。
こりゃ、日本映画ではなかなか描けないわ。
とにかく太い。
骨太!!
韓国映画の凄みを改めて知ることになりましたよ。
お話的に韓国側だけで逃げるお話でも、それはそれで緊張感があって
良かったものを、そこに北朝鮮という宿敵側も巻き込んで。
中盤のそれぞれの思惑がぶつかるあたりも最高に緊張感たっぷりで。
政治的な思惑も巻き込んでとても見応えがありました。
終盤のカーチェイスシーン。
これまでの重々しい緊張感からこれぞクライマックスな展開。
エンタメ的にも見応えたっぷりのアクションシーンに前のめり&握りこぶしギュッ。
他にも良いところがたくさん。
例えば韓国と北朝鮮のメンバーがみんなで食事をするシーン。
これまでの緊張感から解き放たれたかの如くみんなで皿をつつきあう。
ちょっとした演出が徐々に彼らの距離が縮んでいくのが分かってグッとくる。
ここら辺は巧みだなぁと。
そんな感じで。
ちょっと韓国映画の太さというか凄みを観せていただきました。
しっかしこれが実際にあった話とは。
いまも内戦はやまないし、戦争は続いている国は多々あって。
本作でも出ていましたが、子供たちが無邪気に戦争へ加担している。
よりよい世界をと望むけど、残念ながら悪い方向へ悪い方向へ進んでいるような気がします。
そんな中、本作のようにどんな場面でも隣人と手を取り合って支えあうことが
できるのか・・・。
本作の冒頭。
北朝鮮チームが韓国チームを妨害して争っているのにも関わらず、その後に韓国チームに
助けを求めるシーン。
北朝鮮チームの子供たちを前に韓国大使館に受け入れるか否かで迷っている時。
観客として観ていた僕は早く中に入れてあげなさいという気持ちに・・・。
うん。
この気持ちは忘れずに持っておかなければ。
≪点数≫
8点
(22.08.16鑑賞)

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