2022-10-05 Wed

2020年制作 メキシコ/仏
監督:ミシェル・フランコ
≪キャッチコピー≫
『これは悪夢か、無慈悲な現実か――』
≪ストーリー≫
マリアン(ナイアン・ゴンサレス・ノルビンド)が住む豪邸には名士たちが集い、彼女たちの結婚パーティーが開かれていた。一方、そのすぐそばの通りでは広がり続ける貧富の差への抗議行動が行われ、人々が暴徒と化す。ついにパーティー会場にも暴徒が押し寄せ、晴れの舞台は一転して殺りくと略奪の場となる。マリアンは難を逃れたものの悪夢は始まったばかりだった。
≪感想≫
メキシコ映画。
どんよりどよどよ。
いやぁ・・・また気分が悪くなる作品を観てしまいました。
身の毛もよだつヘビーな展開。
納得いかない状況に悲壮感が蔓延する。
ただ、なんでしょう。
めちゃくちゃ胸糞悪くなったかと言えばそうでもなかったり。
演出のせいでしょうか。
確かに嫌なシーンもめちゃくちゃあったし、その向こうで起こっている映像を
イメージするとすっごい嫌な気分になったりもしたんです。
ただ、直接的な映像がそこまでなかったからか、最後までのめりこんで
観ることができた感じ。
これはこれで良し!!
昨今の映画は視覚的に嫌な気分にさせられることも多かったのでね。
とにもかくにも。
これは決してフィクションではないんですよね。
昔だったら、どうせこんなことって起こるはずがないなんて思っていたのですが、
色々と社会の流れや国際的な事情を知ってしまう昨今。
今もどこかでこれは起こっていて、もしかしたら自分も巻き込まれることも
あるんじゃないかなと思わされる現代社会にゾッとしつつ。
今からでもできることは何ぞやとひたすら自問自答を繰り返させられる良作。
負の連鎖というよりか。
悪い人間がどうこうというよりか。
世の中の仕組み自体が間違っているという印象。
本作の中で登場人物たちは決定的に間違ったチョイスをしているわけでもなく。
あのシーンで、あの選択が間違っていたという感じでもなく。
ひたすら打つ手がない状況と、選択すら許されない最悪の状況。
この未来に進まないためにも。
2度と観たくない作品なんだけど、1シーンだけもう一度確認したいシーンがあるんだよなぁ。
それは、冒頭のパーティーシーンで新郎が仲間内でドラッグをしているシーンがあるんですが
そこで、一瞬ですが、庭に暴徒が一人ぼんやり立っているシーンがあるんですよね。
あれは見間違いか??
どうしよう・・・。
もう一回観て確認したいけどしたくないなぁ・・・。
≪点数≫
7点
(22.07.30鑑賞)

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