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No.1913 『ノマドランド』
No1913 『ノマドランド』
2020年制作 米
監督:クロエ・ジャオ

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
アメリカ・ネバダ州に暮らす60代の女性ファーン(フランシス・マクドーマンド)は、リーマンショックによる企業の倒産で住み慣れた家を失ってしまう。彼女はキャンピングカーに荷物を積み込み、車上生活をしながら過酷な季節労働の現場を渡り歩くことを余儀なくされる。現代の「ノマド(遊牧民)」として一日一日を必死に乗り越え、その過程で出会うノマドたちと苦楽を共にし、ファーンは広大な西部をさすらう。

≪感想≫
今年度アカデミー作品賞最右翼。

主人公のファーンは定住せずに大きめのバンを生活圏とし、
色々なところで働きながら転々とするノマドと呼ばれる生活をしている。
様々な場所で出会う人たちとの交流は彼女の生き方に
少しづつ影響を与えていく・・・。

さてさて。
とにかくシンプルな作品。
とんでもなく雄大な大自然の中、映し出される「生」。
何とも美しい映像に心が飲み込まれていく。
生きるとはなんぞや。
故郷とはなんぞや。
苦しそうにも見える生活は、どこか自由で逞しくも見えて。
この生き方は意外にも芯をついているんじゃないのかなぁと。

本作の出演者について。
主演のフランシス・マクドーマンドがこれまた素晴らしくって。
アカデミー主演女優賞にノミネートされているのかな。
納得の立ち振る舞いでした。
そして本作に出演されていたのは実際にノマドとして生きている方々。
リアリティ抜群の彼ら彼女らの立ち振る舞いは、またノマドとしての
生き様をまざまざと見せつけてくれた。

ノマドという生き方。
むむむ・・・何でしょう。
もちろん、こうなりたくてなった訳でもないかもしれない。
悪しき社会の影響で生まれてきた生き方なのかもしれない。
それでも、この生き方をしてきた方々は、やっぱり強くて逞しくて
少し憧れる部分もあったり。
信念みたいなものが見え隠れるする「生活」がね。

物語終盤。
少しづつファーンの顔つきも変わっていき、
最後に見せるあの表情は、確実に彼女の心は
澄み渡っていて強く逞しくなっていた。
確かに、彼女の今後を考えると、また胸がキュッと
なるんだけど、きっと芯が強い彼女ならこれからも
自由に逞しく生きていくんだろうなぁって。

ハウスがなくてもその人の家は心の中にあって、その想いは
ずっと個人の胸の中にある。
別れも本当の別れはきっとその人が決める事であって、
心の中に生き続けていればそれは永遠に続いていく。

出会いと別れを繰り返しながらも、そこに寂しさや切なさは
露ほどにもないノマドの人たち。

静かな風景。
静かな映像。
芯はとても熱く逞しい。
グッときました。

そんな感じで。
何でしょう。
いろんなことをできるだけ削ぎ落としたシンプルな作品。
「生き方」についてグッと考えさせられた作品。
アカデミー作品賞にノミネートされるのはそりゃ当然だよね。
良き作品。
そして良き役者。
堪能いたしました。

追記:本作はアカデミー作品賞・主演女優賞・監督賞の三冠をゲット。
    そりゃそうだよねぇ・・・。

≪点数≫
  8点
                                           (21.04.18鑑賞)
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映画 | 17:47:36 | トラックバック(0) | コメント(0)
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