2021-06-14 Mon

2020年制作 邦
監督:吉田 大八
≪キャッチコピー≫
『騙し合いバトル、開幕!
ウソを見破り、ウラを暴け。』
≪ストーリー≫
大手出版社の薫風社で創業一族の社長が急死し、次期社長の座を巡って権力争いが勃発する。専務の東松(佐藤浩市)が断行する改革で雑誌が次々と廃刊の危機に陥り、変わり者の速水(大泉洋)が編集長を務めるお荷物雑誌「トリニティ」も例外ではなかった。くせ者ぞろいの上層部、作家、同僚たちの思惑が交錯する中、速水は新人編集者の高野(松岡茉優)を巻き込んで雑誌を存続させるための策を仕掛ける。
≪感想≫
塩田 武士原作小説を映画化。
大手の出版社を舞台に権力闘争や出版雑誌のすったもんだなお話。
出版業界ってこんな感じなんでしょうか。
権力闘争もそうだし、小説界の闇みたいなものも見え隠れ。
僕もある程度、社会人として色々経験積んできたからこそ、
ちょっと思う所も色々あって。
改革を進めていく上での人間関係や闇。
正義の在り方や情熱の行く末が必ずしも良い着地を生む訳ではなくってね。
すっごいもやもやっとしたりもしましたよ。
さてさて。
「大泉洋」力が大爆発。
そもそも本作の原作はこの大泉洋さんを主人公として書かれた作品であり
映像化も見越した企画だったんですって。
なるほどねぇ。
確かに確かに。
あの口八丁でその場を乗り切るあたりとか、飄々としていながらも
芯がしっかりしていてゴールに突っ走っていくあたりとか観ていて
曲者感が半端ない。
最高のキャラクターでした。
キャストでいうと「松岡茉優」力もこれまた大爆発。
これまた一見、弱々しい新入社員かと思いきやブレない意志の強さ。
説得力のある佇まいはあの大オチの展開にも納得感と爽快感が
生み出される。
「桐島、部活やめるってよ」に始まり、「ちはやふる」「蜜蜂と遠雷」あたりでも
思ったのですが、やっぱりすごい女優さんだなぁと。
最後の最後まで先の読めない展開。
こんなオチかなと思ったら少しだけそのハードルを越えていく。
二転三転するストーリーは観ていてとても楽しくって。
ただね。
エンタメ寄りなんだけど抑えるところはしっかりと抑えていて
地に足ついた作り。
正直、予告編だけ観ているともっと派手でイケイケな雰囲気かと
思ったんですけどそうでもなくって。
派手すぎず地味すぎず、とても良い塩梅のテイストに仕上がっておりました。
巧い!!
そんなこんなで。
キャスト、物語、演出、どれを取っても大満足の本作。
監督は吉田大八監督。
なるほどねぇ・・・。
確かに観ていて同監督の作品である「紙の月」を思い出したりしました。
今後も追い続けていきたい監督ですね。
さて、まずは原作を読まなくちゃ。
≪点数≫
8点
(21.03.28鑑賞)
こちら原作。
読まなきゃ。

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