2021-04-28 Wed

2019年制作 邦
監督:今泉 力哉
≪キャッチコピー≫
『あの時、あの場所で
出会ったのが君で
本当に良かった。』
≪ストーリー≫
マーケティングリサーチ会社で働く佐藤(三浦春馬)は、劇的な出会いをひたすら待っている。ある日、仙台駅前で街頭アンケートを取っていると、多くの人が立ち止まってくれない中で1人の女性(多部未華子)が快く応じてくれた。佐藤は、親友の「出会いなんてどうだっていい、後で自分の幸運に感謝できるのが一番だ」という言葉を思い出す。
≪感想≫
大好き伊坂幸太郎原作の小説を映画化。
伊坂作品は映画化することが多いですね。
調べてみる本作を含めなんと13作品!!
僕もほぼほぼ観ていて好きな作品も多いです。
「ゴールデンスランバー」は日本でも映画化されたのち韓国でもリメイクされましたね。
映画化しやすいのかなぁ・・・。
小説に関してもこれまたほぼほぼ完読。
一番好きと言っても過言ではない作家さんです。
そんな、伊坂作品の映画最新作。
楽しみに鑑賞いたしました。
さてさて・・・。
監督は「愛がなんだ」の今泉力哉監督。
なるほどなるほど。
「愛はなんだ」もそうでしたが、今泉監督の作品って人間の
すれ違いを描いているような。
コミュニケーションの難しさというか。
何気ないすれ違いがね・・・。
だからこそそこにある素敵な出会いやきっかけが愛おしく感じるというか。
本作もとても素敵な作品でしたよ。
伊坂作品特有の伏線と回収も押さえるところは押さえていて。
あの人とあの人はここで繋がっていて、その娘はここで
彼と繋がっていて・・・。
出会いの連鎖がそこらかしこに転がっている。
いくらなんでも狭い世界で繋がりすぎだろう・・・(苦笑)と
思わなくもないですが、これもまた受け入れてしまえば
ほっこりほくほく。
キャラクターもそれぞれが素朴で魅力的な人たちばかり。
人間の良い部分を少しだけ抽出して描かれているあたりがこれまたほっこり。
ただね・・・。
一人だけ魅力を感じなかったキャラが。
それは、佐藤の同級生の小田。
なんか言ってることもやってることもダメな旦那であり父であるような・・・。
学生時代に彼女を妊娠させて退学して結婚して、責任を取って
覚悟を持った素晴らしい人間的に描かれていましたが、
そこまで「偉いなぁ・・・カッコ良いなぁ・・・。」って
思わなかったんですよね。
確かに妙に心根が太くてタフな男ではあるんですが、あまり
良い旦那、良い父親には到底見えなかったんですよね。
もう少し良い部分を描いてくれても良かったかと・・・。
思い出すと少しだけ腹が立ちますもん(苦笑)
お話に関しえては群青劇で、ふとした事や些細な事がドラマになり
映画になる、そんなたわいもない物語。
・・・いや、そんなことないか。
だって日本人初のヘビー級チャンピオンのお話でもあるんですもんね(笑)
ただ、やっぱりここは監督の手腕なのか、エンタメ的に描きながらも
どこか傍にあるような素朴なお話で。
そんなこんなで。
大好きな伊坂ワールドにしっかりと監督である今泉ワールドを濃厚に
混ぜ込んだ一作。
これまでは伊坂作品と言えば中村義洋監督でしたが、
今泉監督の伊坂作品ももっと観てみたいなぁ・・・。
「あるキング」や「バイバイ、ブラックバード」あたりどうでしょう・・・。
一度映画化されていますが「死神の制度」でも良いなぁ。
楽しみに待っております。
そうそう。
余談ですが、伊坂幸太郎原作の「マリアビートル」がなんと、
ハリウッドにて映画化されるみたい!!
しかも主演はブラッド・ピット!!
すんげ〜〜〜〜!!!!
「マリアビートル」は伊坂作品の中でも好きな作品の一つなので
すっごい楽しみです。
わくわく・・・。
≪点数≫
7点
(21.02.17鑑賞)
こちら原作小説。
いわずもがな。

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