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No.1885 『鵞鳥湖の夜』
No1885 『鵞鳥湖の夜』
2019年制作 中/仏
監督:ディアオ・イーナン

≪キャッチコピー≫
『愛に泳いで、闇夜を彷徨う――。
孤独に溺れて、闇夜を彷徨う――。』

≪ストーリー≫
2012年、中国南部の鵞鳥湖周辺エリアは再開発から取り残され、ギャングたちの抗争が激しくなっていた。刑期を終えてバイク窃盗団に戻ったチョウ(フー・ゴー)は、敵対関係にある猫目・猫耳兄弟たちとの争いに巻き込まれた揚げ句、警察官を殺してしまう。指名手配犯となった彼は、自分に懸けられた懸賞金30万元を妻と小さな息子に残そうと策を練る。

≪感想≫
世界観が抜群。
洗練されていない田舎感。
時代のせいかお国のせいか。
とにかく、良い意味で発展しきれていない、僕が観たい
田舎の世界観がそこにはあって。

その中で繰り広げられる重たい逃亡劇。
夜と雨、そして霧。
バイクの窃盗団や湖での売春行為。
やさぐれた人間たちが醸し出す生々しい雰囲気。
全ての設定、描き出される世界がとても奥深い。

お話について。
正直、まだ咀嚼できていない部分もあるんです。
ある意味、凄く大雑把に描かれていて。
間や空気をとても大切に描かれていて、感情の機微が奥深く描かれていたんですよね。
最後のオチのショットについても色々と考えさせられていて。
二人の女性が肩を並べて歩いていく。
ほんの少しだけ微笑んでいる二人。
この二人の顔がとてもそっくりでね。
やりきった二人の顔は双子のように同じ表情をしていた。
くぅ〜〜〜・・・。

キャラでいうと、全ての登場人物の「顔」がまた良いんですよね。
僕的には猫目、猫耳兄弟が良かったなぁ・・・。
もちろん主役のチョウは言わずもがな。
渋くて強くて、カリスマ的な佇まい。

演出について。
光と陰の使い方が独特で素晴らしかった。
画の作り込みについてもそうなんですが、展開にしてもそうで。
序盤でいうと、バイク首チョンパシーン。
悪の法則」を彷彿とさせる。
静から動。
クライマックスの宿でのバイオレンスシーンも素晴らしかった。
傘を腹にぶっ刺して貫通させてのちの傘がバッと開かれる。
開かれた傘に血がブシャッと。
一つ一つの演出が少し「古典」的で「芸術」的な。
音楽(効果音)も素晴らしかったな。
効果音でいうと三味線のベンベンベンベン・・・・。
拍子木のカチンッ。
ここら辺も描かれている世界観に見事にマッチしていてね。
音楽も古くていい意味で田舎のダサさが滲み出ていて。
あの、中盤でみんなで踊っているシーンとか良かったなぁ・・・。

とにもかくにも。
独特の雰囲気と空気感。
大人のノワール映画だなぁという印象。
癖になりそう・・・。
もう一回観たいなぁ・・・。
素晴らしかったです。

≪点数≫
  8点
                                           (21.01.10鑑賞)
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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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