2021-02-25 Thu

2019年制作 邦
監督:箱田 優子
≪キャッチコピー≫
『さようなら、
なりたかったもう一人の私。』
≪ストーリー≫
茨城から東京に来てCMディレクターになった30歳の砂田(夏帆)は、仕事に追われながらも優しい夫がそばにいて充実しているように見えるが、心は荒んでいた。ある日、彼女は病気の祖母を見舞うために茨城に帰省する。一方、砂田に同行する自由奔放な友人の清浦(シム・ウンギョン)にはある目的があった。
≪感想≫※とんでもないネタばれあり
大好きな「サニー 永遠の仲間たち」のシム・ウンギョンが邦画にも
出ているっつーことで鑑賞。
彼女は、最近、日本の連続ドラマにも出ているし、
映画「新聞記者」では日本アカデミー最終週主演女優賞にも選ばれていて。
今後も追い続けていきたい女優さんの一人です。
さてさて、本作について。
う~~~ん・・・。
しょっぱなからネタバレですが、シム・ウンギョンが演じる清浦は砂田夕佳(夏帆)のイマジナリーフレンド
だったんですが・・・。
それなら、もう少しナチュラルなキャラクターで良かったのではと。
本作の清浦は片言の日本語なんだけど日本人っぽいし。
ひたすら、彼女の存在に対するザラツキが悪い意味で引っかかって。
幻想的なキャラなのであるにも関わらず夕佳の母親も普通に接しているようだったし。
ちょっとこの設定は腑に落ちていないなぁ。
むむむ・・・。
演出について。
ちょっとホラー映画っぽく感じたりしました。
夕佳の母親との会話シーン、あの冷蔵庫におにぎりがめちゃくちゃ
入っていた所とかもホラーだったなぁ。
すっごい不穏な空気感でそこら辺は観ていてゾッとしました。
あと、一番恐ろしかったのが、夕佳のお兄ちゃん!!
登場シーンから夕佳との会話の件とか、この後、何か事件が起こるんじゃないか感が
ビンビンでめちゃくちゃ怖かったっす。
ここら辺は作り手の意図と全く違った受け取り方をしてしまったような・・・。
とにかく恐ろしかった。
キャラについて。
主人公の夕佳はとにかく痛々しかったなぁ・・・。
傍から見ると仕事も充実してそうだし、優しい旦那さんもいるし、
なんなら愛人までいる始末。
だけど、心はいつもざわついていて満たされていなくって攻撃的。
ひたすら抱え続けている闇や劣等感みたいなものが、見ていてこっちも
すっごい沈んじゃいました。
クライマックスにかけてそこまでのカタルシスがあったわけではないので、
彼女は成長したんだろうけど、吹っ切れたんだろうけど、観ている
こっちはスッキリしなかったなぁと。
これまたむむむ・・・。
ちょっと酷評ばかりか。
もちろんよかったところも。
清浦はイマジナリー・フレンドという存在だけあって、夕佳が描く理想的な
天真爛漫なキャラクターはやっぱり見ていて楽しかったし。
演じている、シム・ウンギョンも魅力的だったし。
あと、何といっても中盤に出てくるスナックのお姉さん(伊藤沙莉)!!
あの実在感はメガトン級でとにかく最高でした。
スナックのママも佇まいが素晴らしかったな。
あの重く突き刺さる呪いのような一言も素晴らしかった。
そんな感じで。
全体的に暗く不気味に感じた本作。
演者さんたちはルックも含め魅力的でした。
内容的にもう一回観たら見え方が変わってくるのでしょうか。
どうしよう・・・。
≪点数≫
7点
(20.12.24鑑賞)
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