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No.1857 『レ・ミゼラブル』
No1857 『レ・ミゼラブル』
2019年制作 仏
監督:ラジ・リ

≪キャッチコピー≫
『“悲劇(レ・ミゼラブル)”は終わらない。
この街は今も燃えている。』

≪ストーリー≫
ヴィクトル・ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台として知られるパリ郊外のモンフェルメイユには低所得者や移民たちが多く暮らしており、治安が悪かった。新たに犯罪防止班に加わった警察官のステファンは、同僚たちとパトロールするうちにいくつものグループが一触即発の状態だと気づく。

≪感想≫
新人刑事がフランスのパリ郊外にあるモンフェルメイユ警察署に赴任して
一日のパトロールが始まるっつーお話。

ちょっとダウンタウンっぽくってスラムっぽい街並みに見えるのは、
やんちゃな子供たち、ギャングっぽい大人たちが溢れているから。
どうやらここは移民の街のようで・・・。

耐えず醸し出す不穏な空気。
ひたすら張り詰めた空気。
少しでも刺激を与えると破裂しそうな映像は観ていてひりひり。

本作の登場人物には人間臭い部分がめちゃくちゃ出ていて。
少しずつ悪い部分が見え隠れ。
ちょうど良い塩梅の「悪さ」や「醜さ」がそこには描かれていて。
それぞれの根っこの汚い部分がわかる。
少しだけその気持ちもわかるだけにもやもやと。

たまりきった「怒り」は爆発し歯止めがきかないことに。
ちょっとしたきっかけが取り返しのつかない事態へと発展。
一つになれないそれぞれの集団の鬱屈は確実に子供たちへと伝わっている。
ある意味、純粋で無垢な子供たちがフィルターを通さずに爆発!!

終わりの見えないラストの暴動はぞっとしました。
最後のそれぞれのあの表情。
あの終わらせ方。
果たしてあの後、火炎瓶を持ったイッサはどういう行動に出たのか。
ひりつくラストカット。
あのイッサの表情は刺さりましたねぇ。

どの時代、どの国でも形は変われど起こり得る。
フランスというお国柄が生んだ問題だけとも言えない。
移民を抱えたお国柄というお話で終わらせ切れる問題ではない。
差別や区別が生む負の連鎖や、閉塞感あふれる社会はどこにでもあるんですよね。

とんでもなくズシリと重い巧みな作品でした。
きっと今観るべき映画。
いやいや、観るなら早ければ早い方がいい映画。
オススメです!!

そうそう。
余談ですが、ちょっと「トレーニング・デイ」を思い出したりしました。

≪点数≫
  8点
                                           (20.11.03鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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