2020-12-17 Thu

2018年制作 邦/米/韓
監督:キム・ボラ
≪キャッチコピー≫
『この世界が、気になった』
≪ストーリー≫
18世紀初頭のイングランドの人々は、パイナップルを食べることとアヒルレースに夢中になっていた。体の弱いアン女王(オリヴィア・コールマン)の身の回りの世話をする幼なじみのレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)が、権力を掌握していた。ある日、宮中に新入りの召使いアビゲイル(エマ・ストーン)がやって来る。
≪感想≫
韓国映画。
時は1990年代韓国。
団地住まいの少女ウニを通して韓国社会、そして子供(女子)に
訪れる思春期を淡々と映し出す・・・。
さてさて。
淡々と流れていくウニの生活。
そこに流れる不穏な空気。
浮き彫りになっていく、悪しき社会や文化。
ここでは家父長制と男尊女卑。
そして学歴社会。
それが当たり前に蔓延っている生活。
めちゃくちゃ悪いようには描かず、自然にその状況が流れていく
画面に少しずつ、少しずつ積み重なる窮屈さ。
耐えず流れる息苦しさと生き苦しさ。
絶妙な不穏感とどこか希望に繋がってくれるんじゃないかと
思えるシチュエーションと物語。
それでも最後まで苦しさは拭えなくって。
ただね・・・。
最後のあの大好きな先生からの手紙にあった言葉。
それでも世界は美しい的な希望の言葉。
ウニは前よりも少しだけ強くなっている。
彼女の未来はとても美しい。
彼女の未来はとても力強く逞しい。
希望と祈りを込めてそう思いました。
そして、自分のこれからの生き方にも少しだけ影響を与えてくれた。
女性のためだけでなく弱き人のためにどう暮らしていくのか。
留めていく想い。
その先に繋がるといい。
監督は女性監督。
女性監督ならではの描き方で、恐らく本人が受けてきた孤独や抑圧を
基に描かれているんだろうなぁ。
とても丁寧で繊細な演出と内容にとても凄みを感じました。
そんなこんなで。
派手さはなく淡々とした内容なんだけど、それはドキュメンタリーチックではなく
しったりとドラマとして成り立っていました。
だけど、ドキュメンタリーよりもメッセージ性は強く心に響く作品。
素晴らしかったです!!
≪点数≫
9点
(20.10.10鑑賞)

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