2020-11-23 Mon

2019年制作 邦
監督:小林 啓一
≪キャッチコピー≫
『君の隣で、
世界は変わる。』
≪ストーリー≫
高校3年生の小坂れい(間宮祥太朗)は、退屈な学校生活を送っている。ある日彼は、教室でハチの死骸を埋葬しているクラスメートの鹿野なな(桜井日奈子)を見掛ける。リストカットを繰り返し「死にたい」が口癖の割には、死んだハチの命を重んじる彼女に小坂は興味を示し、鹿野も小坂に心を開く。やがて二人にとって一緒にいることが当たり前になる。
≪感想≫
ティーン向け恋愛映画。
この手の作品はそこまで観ないのですが、巷で評判が良かったので
鑑賞してみました。
さてさて。
なるほど、思ってたのと少し違った素敵な作品でした。
原作はマンガなのかな。
3組の恋のお話と友情のお話。
1組目。
撫子ちゃんと八千代くんのやりとり。
無垢なる部分を真っ直ぐに映し出し、嘘くさいんだけど、嘘を感じさせない
二人のやりとりは、とてもキラキラしていて観ていてたまらない。
もうねぇ・・・。
自分に子供がいれば、こんな子たちに育って欲しいなぁと思ったり。
この二人のやりとりはずっと観ていたかった。
演じている二人とも、とてもフレッシュで嫌味が無くってね。
最高でしたよ。
2組目。
孤独を嫌うキャピ子と陰で支える地味子の友情譚。
これもベタながらも素敵なお話でしたね。
ちょっと外れますがキャラでいうと、きゃぴ子の野球部の彼。
あのクサさは何だ(笑)
彼の一言一言、口調。
思わず笑っちゃいましたよ。
3組目。
メインである「死にたい」が口癖の鹿野と、退屈に過ごしている小坂のやりとり。
言葉数も多くなく、結構、退廃的で暴力的な言葉も、ずっと見ていると、
それは二人にとっては優しい言葉となり、生きる糧となっていく。
その過程は観ていてグッと来たりしました。
それだけに、あの着地にはちょっとオチたりしたのですが・・・。
ふと感じる。
全体的に描き方もそうなんですが、恋のお話と同時並行であぶり出される
コミュニケーションのお話。
他者との会話だけでなく、個人の心の声も巧みに演出していて。
基本、一方通行な想いや言葉がだんだんと繋がって、伝わって会話になったり
日常になったりする。
他者との「繋がり」かたが上手に描かれていたなぁと。
それとは逆に一方的過ぎて繋がる事のできない象徴的なシーンもあってぎょっとさせられたり。
3組、それぞれが並行して語られるのですが、実はこんなところで交わってました的な
演出もに巧みで◎。
音楽も素晴らしかったな。
淡い感じで、これもまた青春的でノスタルジックな気持ちになるというか。
とても悲しいお話なのに、どこか未来は輝いて見えた終わり方。
きっと彼女たちの未来は清々しいものになっているんだろうなぁと思えるお話。
噂に違わぬ良作でした。
たまにはこういう作品を観るのも悪くないですなぁ。
おすすめです!!
≪点数≫
8点
(20.08.28鑑賞)

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