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No.1829 『愛がなんだ』
No1829 『愛がなんだ』
2018年制作 邦
監督:今泉 力哉

≪キャッチコピー≫
『全部が好き。
 でも
 なんでだろう、
 私は彼の
 恋人じゃない。』

≪ストーリー≫
28歳の会社員・テルコ(岸井ゆきの)は、マモル(成田凌)のことが好きになって以来、仕事や友人がどうでもよくなるほどマモル一筋の生活を送っていた。一方、マモルにとってテルコは、ただの都合のいい女でしかない。ある日、二人は急接近しテルコは有頂天になるが、突然マモルからの連絡が途絶えてしまう。

≪感想≫
苦くて苦くて痛い痛い恋のお話。
いや、これは恋のお話なのか??
もやもやもやもや。

いやぁ・・・すっごい作品でした。
冒頭から痛いシーンの連続。
何となく居心地が悪いと言いますか。

主人公のテルコは惚れた相手のマモルに嫌われないように振舞っていて。
まぁ、こういう行動を取るのもわかるよなぁと居心地悪くって。
それならマモルの行動に批判的になれるかというとそうでもなくって。
マモルはマモルで好きな人に対してはテルコと同じような行動のオンパレード。
一方でテルコの親友の葉子も恋人未満のナカハラくんとの恋模様も
同じようにぼんやりとした関係。

誰かが誰かを好きで、好かれた方は好いた方を無下に扱う。
誰かが誰かの上に立ちマウントを取っている。
そこに一つも素敵な関係はなくって。

ふと思う。

本作は素敵な恋のお話なんかじゃなく。

彼かから誰かへの気持ちや想いがキャッチボールできているように見えなくって。
コミュニケーションの行き来が上手くできている訳じゃなくって。

全て独りよがりのお話なんだよなぁ・・・。

一方的に誰かが誰かを好きになり。
だけど、それは本当に彼や彼女のことが好きなのか、
誰かを想っている自分が好きなのか。
そもそも好きという感情ではなく、何かを埋めるための行動に
見えなくもないなぁって。
それこそ「愛って何なんだ!!」的な。
ほんと彼ら彼女らの行動や言動の一つ一つに色々と考えさせられました。

キャラについて。
僕的に本作のMVPキャラクターはナカハラくん!!
彼はこの「恋」と「自分」との距離、鎖から解き放つことに成功する。
それこそ彼の行動や言動にはグッときましたよ。
彼には本当に幸せになってほしいです。

主役のテルコ。
彼女はひたすらマモルに執着しマモルに愛されるために行動する。
どんなことをされてもどんな扱いを受けても動じない。
悲しい気持ちになっても、決して折れないマモルへの想いは
果たしてどこまで続くのか。
盲目的にひたすらマモルを追い続けるテルコに辟易しながらも
まぁ、わからないでもないよなぁ・・・と。
彼女はマモル以外に打ち込む何かがなくってね。
僕もどちらかというとからっぽ人間だからなぁ・・・。
好かれる方でもないしなぁ・・・。

ほんと、彼ら彼女たちを観ていて、グッときたりもやもやしたりと
感情を揺さぶられまくりました。

本作はそれぞれのキャラクターを演じた俳優さんたちが素晴らしかった。
主演した岸井ゆいのさんが本当に魅力的。
そして先に書きましたナカハラくんを演じた若葉竜也さん。
初見ですが素晴らしい俳優さんでした・・・と思いきや。
調べてみると「葛城事件」のあいつじゃん!!
マジか・・・・。
いやぁ、凄い俳優さんですねぇ・・・。

そんな感じで。
こりゃ後味は決して良くなかったですが、観た人と、
彼ら彼女らの行動について語り合いたい。

とても良作でした。

≪点数≫
  8点
                                           (20.07.05鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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