fc2ブログ
 
■プロフィール

ゆず豆

Author:ゆず豆
映画のレビューをつらつらと・・・。

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ

■カテゴリ
■カウンター

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

No.1816 『ミッドサマー』
No1816 『ミッドサマー』
2019年制作 米/スウェーデン
監督:アリ・アスター

≪キャッチコピー≫
『祝祭
   が
   はじまる』

≪ストーリー≫
思いがけない事故で家族を亡くした大学生のダニー(フローレンス・ピュー)は、人里離れた土地で90年に1度行われる祝祭に参加するため、恋人や友人ら5人でスウェーデンに行く。太陽が沈まない村では色とりどりの花が咲き誇り、明るく歌い踊る村人たちはとても親切でまるで楽園のように見えた。

≪感想≫
先日観た「ヘレディタリー/継承」のアリ・アスター監督最新作。
前作「ヘレディタリー/継承」がめちゃくちゃ怖いホラー映画で、
僕的にもトラウマ級に堪能。
劇場で観るべき作品だったのに、お家でDVD鑑賞という下手をこいてしまって
後悔していたので、本作は絶対に劇場で観なきゃと。
そこで、このコロナ騒動が起こり劇場が休業しちゃってね。
6月から劇場が再開されたということで、恐る恐る劇場にて鑑賞してまいりました。

さてさて。
ホラー映画とうたっていますが、僕的イメージのホラーではなかったな。
ただ、アリ・アスター印満載の不気味で嫌気(良い意味)がさす良作でした。

主人公のダニーは両親と妹を不幸な事件で失ったばかり。
恋人のクリスチャンとその友人であるペレの故郷であるスウェーデンの
故郷に旅行に行くことに。
そこでは90年に一度の夏至祭が行われるところだった・・・。

いやぁ・・・。
凄かった・・・。

事前に予告編等で確認はしていたんですが、宗教ちっくでカルト的な世界観。
序盤はその予告編のような映像はなく、まずはダニーのキャラを立てるところに特化。
ん?ちょっと思っていたお話とは違うかも・・・。

なんて思っていたら、その不気味さ不穏さは増していく。
トリップして行くようなあの感覚。
暗くて陰鬱な出来事の連続。

いざスウェーデンへ向かう一行。
そこでは一転、綺麗で幻想的、牧歌的で癒しすら感じる世界。
ただそれでも拭えない「不穏」感。

そして・・・。

突然訪れる訪れるあの飛び降りシーン。
うっすら結果が予見できる演出。
ひゅ〜〜〜・・・ぐしゃっ!!!!

「ヘレディタリー/継承」の妹のあの衝撃的なシーンを彷彿とさせたり。
しかも本作のそれはそこに追い打ちをかける始末。
本作のゴアシーン、グロシーンはとてつもなかったです。
そもそも、僕的にこの手の映像に慣れていないということもあるのですが、
思わず目を背けてしまいそうになるんだけど、もったいないからうす目を
開けながら鑑賞するの繰り返し。
久しぶりのこの感覚。

本作の魅力の一つ、ダニーを演じたフローレンス・ピューが素晴らしかった。
凄い繊細な役どころで、喜怒哀楽の波が激しく、トリップしている感じも
あったし、難しい役どころを魅力的に演じていたのは凄かったな。
一気にファンになっちゃいましたよ。

そもそも。
本作の舞台はスウェーデンの片田舎。
全体的に美しい景色と画作り。
監督のセンスだと思うんですが画もシンメトリックでそれこそ神話的な
幻想的な世界。
しかも夜が訪れない「白夜」という環境下の中だったので、
そこまで純粋な「怖さ」を感じなかったな。
ただ、その独特な演出は終始「不穏」「不気味」。
絶対に良い方向には進まないんだろうなぁという気持ちを持ちながら
最後まで鑑賞していく。

演出がとにかく不気味でね。
クライマックスのみんなが集まる食卓。
ダニーの花冠に飾られている花や周りの草木のウネウネした演出。
所々で出てくるタペストリーの絵柄とか。
何よりスウェーデンの集落「ハルガ」というコミューンがもうカルト感
満載でね。
今も世界のどこかでこんな事が行われているんじゃないかと思わせてくれる
リアリティで。
これってアリ・アスター監督の創作なんだよねぇ。
すっごい想像力だよなぁ・・・。

アリ・アスター監督の作品って前作もそうだったんですが、なんとなく物事に
理由があって。
もちろん非科学的なお話ではあるんですが、そこに映る人間たちの中には「理」があってね。
それだけに、納得させられるというか、そこに恐ろしさや不気味さを感じさせられるんです。
本作に関してはちょっとジョーダン・ピール監督の「ゲットアウト」を思い出したり。
結局、この「ハルガ」というコミューンはそこでの常識があってその中ではそれが
当たり前の慣習。
もやもやっとする事はするんですが納得させられるんだよなぁ。

総括。
アリ・アスター監督印大爆発の本作。
二度と観たくないシーンはたくさんありましたが、もう一度観たいという気持ちに
なっている不思議。
また作品を追い続けたい監督さんが一人増えましたよ!!

≪点数≫
  9点
                                           (20.06.07鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
満足ならクリック!!
スポンサーサイト





映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する