2020-07-11 Sat

2002年制作 米
監督:カーティス・ハンソン
≪キャッチコピー≫
『あらゆる瞬間にチャンスがある――』
≪ストーリー≫
1995年、デトロイト。中産階級の白人が多く住む郊外とは“8マイルロード”で分断され、貧困層が多数を占める都市中心部。ジミーはここで無職の母と幼い妹の3人でトレイラー・ハウスに暮らしていた。彼は昼間プレス工場で働き、夜はヒップホップ・クラブ“シェルター”で毎週行われるラップ・バトルでの優勝を目指し、プロで成功することを夢見ていた。だが、彼は才能がありながらその実力を発揮出来ないでいる。加えて母ステファニーとの確執に悩んでいたジミーはある日、モデルを夢見るウェイトレスのアレックスと出会い恋に落ちるのだが…。
≪感想≫
ラッパーのエミネムの半自伝的作品。
さてさて。
まず何といっても、曲がとんでもなくカッコいい!!
主題歌は今年のアカデミー賞セレモニーで披露されていて。
CMやテレビ番組でもよく流れていたので、馴染みのある曲。
すっごい素敵っす!!
ただ全体的に・・・。
僕がヒップホップについてそこまで深い知識がないからちょっと
乗れない部分もあって。
例えばこれが日本語ラップのお話。
それこそ、恐らく本作の日本版とも言える作品
大好き「SR サイタマノラッパー」シリーズだったらもっと
刺さる作品に仕上がっていたのかなって。
ヒップホップってライミングが重要な要素でもあるはずなので、
結局、言葉が分からない僕にとってはリズムとハートだけでしか
ノレないんです。
ちょっとここら辺は勿体無かったな。
以前、これまたヒップホップをテーマにした「パティ・ケイク$」なる
良作も、そこが少しだけ引っかかったような。
それでも、本作は物語の求心力が凄まじかった。
どん底のどん底。
社会の中の底辺の生活を送る主人公が愛するラップを通して立ち上がる。
確かにこのラビット自体も真面目なやつじゃないし、ろくでもないし、
やんちゃな性格で全面的に応援したくなるキャラではないいですが、
彼の生活環境や彼を取り巻く社会を見ていると、やっぱり
応援したくなっちゃうというか。
きっと、彼も環境が違えばとても希望に満ち溢れた青年に成長していたんだろうと。
周りの仲間たちも気のいい奴らだったな。
これまた基本的に社会のせいか、やっている事は悪いことばかり。
喧嘩はするわ、放火はするわ減らず口を叩いては負のスパイラルにはまり込む。
ただ、根っこはとっても無垢な奴らで、微笑ましく最高な奴ら。
彼らとラビットの友情は観ていてとても気持ちが良かったですよ。
「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」のベン・アフレックたちを思い出したり。
そうそう。
本作でラビットの敵役となる黒人ラッパー。
どこかで見たことあんなぁと思ったら、アンソニー・マッキー!!
「アベンジャーズ」のファルコンじゃん!!
何げに嬉しかったです。
ちょっと脱線。
最後の最後。
ラビットは殻を破りまた普段の生活に戻る事になる。
恐らく劇的にこの生活が変わる事はないだろう。
ただ、現在の彼の強さはきっとそのやさぐれた生活を打破できるハートを
持ち合わせている。
きっと、彼の未来は過去よりはよくなっていくはず。
そう切に願いを込めつつ感想を閉じます。
≪点数≫
7点
(20.04.05鑑賞)

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