2020-05-01 Fri

2018年制作 スウェーデン/デンマーク
監督:アリ・アッバシ
≪キャッチコピー≫
『わたしは心を嗅ぎ分ける』
≪ストーリー≫
違法なものを持つ人をかぎ分けることができる税関職員のティーナ(エヴァ・メランデル)は、ある日、勤務中に風変わりな旅行者のヴォーレと出会う。彼を見て本能的に何かを感じたティーナは、後日自宅に招いて離れを宿泊先として貸し出す。ティーナはヴォーレのことを徐々に好きになるが、彼はティーナの出生の秘密に関わっていた。
≪感想≫※大きなネタバレあり。
北欧映画。
この空気感。
この世界観。
どこかで観た事あるかも・・・。
調べてみると本作は以前観た「ぼくのエリ 200歳の少女」同様、
スウェーデン発作品。
通りで・・・。
不思議な世界観の作品でした。
何かで本作の事を大人の御伽噺的に書いていましたが
なるほど納得。
主人公のティーナは見た目がとても醜く、不思議な能力を
持つ女性で。
人間の羞恥や悪意、嘘を見抜く臭覚を持っており、
入管みたいな場所で犯罪者を摘発する仕事についていて。
そんなティーナの前に自分と同じような顔を持った
やつが現れてっつーお話。
先にネタバレすると、ティーナは人間ではなくトロルでして。
それこそ獣っぽい姿とスペックで。
ティーナはトロルだったから、その特別な
能力を備えていたんですね。
へぇ~へぇ~へぇ~・・・。
最後の展開も凄かったなぁ・・・。
それこそ、終盤までは御伽噺のようなお話。
アイデンティティを確立していくティーナ。
自分の生い立ち、自らの正体を把握しながら、
愛すべき存在と覚醒していく。
とても穏やかな世界二つの命が交わって。
それがクライマックス。
イーヴォの正体が判明した瞬間!!
そこから怒濤のサスペンスタッチに。
それまでの穏やかな流れから激しい雰囲気へと変貌。
ちょっとジャンルを飛び越えた感じが◎。
最後の最後。
ティーナは人間やトロル云々より、皆が傷つかないよう
生きる事を選択する。
それこそボーダレスな想いにグッときましたよ。
演出について。
本作はR18作品。
性的描写も過激でした。
あの下半身から性器がニョキニョキ生える件とか、
なかなかエグくって・・・。
これまた「ぼくのエリ 200歳の少女」を思い出したりしました。
そんなこんなで。
人としてではなく生命としての生き様や
心を問われるような作品。
すっごいなぁ・・・。
これぞ北欧映画ってな感じの不思議な映画でした。
たまにこういう作品を観ると刺激的で良いですね。
≪点数≫
7点
(20.02.08鑑賞)

満足ならクリック!!
スポンサーサイト