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No.1702 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
No1702 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
2017年制作 米
監督:クレイグ・ギレスピー

≪キャッチコピー≫
『彼女は世界中から愛され
一瞬にして世界中から憎まれた』

≪ストーリー≫
貧しい家庭に生まれ、厳格な母親ラヴォナ(アリソン・ジャネイ)に育てられたトーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)。フィギュアスケートの才能に恵まれた彼女は、血のにじむような努力を重ねて、アメリカ代表選手として1992年のアルベールビル、1994年のリレハンメルオリンピックに出場する。ところが、元夫のジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)の友人がトーニャのライバルだったナンシー・ケリガンを襲い、その後彼女はフィギュア界から追放されるが……。

≪感想≫
実話に基づいたお話。
フィギュア・スケーターのトーニャ・ハーディングを題材に描いた本作。

トーニャ・ハーディングといえばアメリカのオリンピック代表で
トリプル・アクセルを史上二人目の成功者(ちなみに一人目は日本の伊藤みどり選手)。
1994年リレハンメルと1992年アルベールビルの2大会に出場。
メダルは逃していますがまごう事なき実力者で。
ただ、彼女に関してはその私生活で起こった事件がとても有名で。
僕もリアルタイムでぼんやりながら見ていたのを覚えています。
その事件は、ナンシー・ケリガン襲撃事件。
同じくアメリカ代表のナンシー・ケリガンがトーニャ・ハーディングの元夫に雇われた人物に
襲われる事件。
その首謀者がこのトーニャ・ハーディングなのでは的な。
当時、マスコミがワイワイガチャガチャ。
稀代の悪人として扱われていたのがこのトーニャ・ハーディング。
そんな事件の顛末と彼女の生き方を描いた本作。

さてさて・・・。

なるほど、重々しい感じになりそうなんだけど演出のせいかエンタメ的に
鑑賞することができました!!

キャラクターについて。
主犯格のあいつの馬鹿さ加減たるやもう!!
というか、本作に出てくるキャラクターは全体的にイタくってダメダメな奴らばっか。
トーニャの母親のラヴォナ。
愛情を間違った形で与えて今のトーニャがある。
ラヴォナにとっては正論なんだけど、はたから見たらやっぱりその行動は毒親で・・・。
すっごい痛々しかったです。
トーニャの元夫であるジェフ。
こいつも、絵に描いたようなDV夫。
言葉の暴力だけでなく肉体的な暴力も日常茶飯事。
この話が本当なら、トーニャに濡れ衣を着せて最悪の行動。
ただ、こいつに関してもこいつの中では真っ当な行動で。
それがわかるが故に歯がゆさと腹立たしさが倍増!!
僕的にこの手の人間たちを見るのは結構辛くって。
もちろん上記二人のダメダメっぷりはわかるんですが、こいつらにとって、
それは正義であり真っ当な行動で。
それを考えるとなんだか切なくなるというか・・・。
許されない行為をなくすためには、時それならどうすればいいのかって考えると
いやぁな気分になっちゃうんですよね・・・。
側から見てるとトーニャもさっさと、お母さんや夫から離れればいいのになと思っても、
きっと彼女にとってはすがりたい人たちでもしかしたら、彼女にとっては
必要な人たちなのかと考えるとこれまた切なくなったり・・・。
とほほほ・・・・。
なんとも悲しい気分になっちゃったりね。
あとナンシー・ケリガン襲撃実行犯の面々。
あいつらは本当に救いようのないバカばっかりですねぇ。
その雑さに不謹慎ながらちょっと笑ってしまいましたもん。
そして何と言っても首謀者的立ち位置的なショーン。
あいつはなんなんだ(苦笑)!?
面白くも怖いあの感じ。
すっげぇバカでこんな奴が本当にいたかと思うと・・・。
笑えるんだけど、行き所を間違えたあの感じの人間はゾッとしますね・・・。

音楽の素晴らしさ。
本作、なんかロックな音楽がやたらと流れていて、重々しい流れと
内容を見事にエンタメチックに変換されていて。
ちょっとサントラが欲しくなったな。

演出の妙。
何度も書きますが、本作は実話を基に描いていて、よくよく考えると
とっても重苦しいお話だったりするんですよね。
それをここまでポップに描いているのはやっぱり監督の手腕なのかなぁと。
さすがにポップは言い過ぎですが、すっごい見やすく仕上がっていたように感じました。

そんなこんなで。
歴史的大事件を描いた本作。
この手の作品で言うと「フォックスキャッチャー」や「バトル・オブ・セクシーズ」を
思い出しました。
演者さんたちも見事。
トーニャ・ハーディングを演じたマーゴット・ロビーはもちろんのこと、
母親を演じたアリソン・ジャネイの憎たらしさも抜群だったし。
元夫のジェフ・ギルーリーを演じたセバスチャン・スタンはどこかで観たことあんなぁと
思っていたら大好き「アベンジャーズ」シリーズの
バッキーじゃん!!
ちょっと嫌いになりそうなほどダメダメ亭主を見事に演じておりました。

トーニャ・ハーディングのその後。
彼女は結局襲撃事件に関わったことになりフィギュアの世界から追放されてしまいます。
その後はプロボクサーになったり総合格闘家になったりオートレーサーになったりしたみたい。
すっごい波乱万丈な人生・・・。
ふぅ〜〜〜・・・。
良作でしたが、色々考えるとなんとも切ない話ですなぁ・・・。

事実に基づいた良作。
楽しくも切ない良作でした!!

≪点数≫
  8点
                                           (19.10.13鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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