2019-05-16 Thu

2017年制作 邦
監督:白石 和彌
≪キャッチコピー≫
『警察じゃけぇ、何をしてもえぇんじゃ』
≪ストーリー≫
昭和63年、広島の呉原では暴力団組織が街を牛耳り、新勢力である広島の巨大組織五十子会系「加古村組」と地元の「尾谷組」がにらみ合っていた。ある日、加古村組の関連企業の社員が行方不明になる。ベテラン刑事の刑事二課主任・大上章吾(役所広司)巡査部長は、そこに殺人事件の匂いをかぎ取り、新米の日岡秀一(松坂桃李)巡査と共に捜査に乗り出す。
≪感想≫
「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」の白石和彌監督作品。
僕はどちらも大好きな作品で。
今後も追い続けていきたい監督さんの一人。
ただ、ちょっと前に観た「サニー/32」はよく分かんなかったなぁ(苦笑)
まぁまぁまぁ。
とにかく大好きな監督さんの作品。
さてさて。
本作は1980年代の広島。
アウトロー刑事がヤクザ相手に丁々発止やりあうっつーお話。
序盤、中盤にかけてアウトロー刑事、大上(演じたのは役所広司さん)が新人刑事、日岡を
引き連れ、自らも犯罪に手を染めながら暴力団と立ち回る。
ここら辺は、デンゼル・ワシントン主演の傑作「トレーニング・デイ」っぽいなぁと思ったり。
本作はバディムービーとしても良かったですね。
真っ当な正義を貫く新人に対し、汚い事も受け入れながら突き進んでいくベテラン刑事。
大上がやっていることは、決して良いことではなくって、正当法じゃないだけに
モヤモヤと。
ただ、実は必要悪なのか?いやいや、大上自体も悪人じゃないか??って観ているっこっちは
ぐらぐらしっぱなしで。
僕的にはやっぱり大上がやってきたことはあんまり好きじゃないんです。
堅気の人たちのためと謳っているんだけど、やっぱそのやり方はないんじゃないのかなって。
ただ、そんな甘いこと言ってちゃあ、この世界じゃ生きていけないんだよ!!
なんて言われるんだろうなぁって・・・。
ここら辺は妙に説得力があってやたらもやもやとしながら観ていました。
「日本で一番悪い奴ら」でもそうでしたが、警察描写が巧みなんですよね。
やっぱり好きだなぁ・・・。
お話については、人間ドロリ系で、何が善で何が悪なのか。
そこら辺を色々と考えさせられる仕上がりになっていましたよ。
バイオレンス描写について。
ヤクザ映画と言えば、思い出したのが「アウトレイジ」シリーズ。
あれは、バイオレンス描写がとにかく印象に残る作品で。
本作もそんな感じなのかなと思ったりもしたんですが、少し毛色が違っていたように感じました。
確かにバイオレンス描写はガンガンにあったんです。
クライマックスの石橋蓮司さん演じる五十子会長が殺される件とか。
冒頭の豚小屋の件とか。
ネタバレになりますが、大上の死体の件とか。
クライマックスの豚小屋のボッコボコの件も痛かったぁ・・・。
とにかく痛みが半端なくって。
「アウトレイジ」シリーズのバイオレンスも凄かったけど、本作のバイオレンスシーンも
エグかったですね。
どうしても「アウトレイジ」と比べてしまいがちですが、「アウトレイジ」は
ヤクザ社会を少しエンタメチックに、バイオレンスをエンタメチックにと言った印象。
本作はどちらかと言うと、人間ドロリと言うか「生々しい」、そんな感じを受けました。
キャラクターや演者さん達について。
これまた「アウトレイジ」シリーズに比べ本作は少し泥臭いキャラなんですが、
ルックはスマートに見えましたよ。
竹之内豊さんとか江口洋介さんとか役所広司さんとかもそうかな。
なんかクリーンなイメージが強すぎてね。
最初は、少しだけ違和感を覚えたりもしました。
ただ、終盤にかけては、やっぱ泥臭かったり汚れた印象も受けました。
ここら辺はさすがだなぁと。
そんな感じで。
やっぱり大好き白石監督作品。
本作は原作小説があって、続編も出版されているみたい。
と言うことは・・・?
続編が作られるのでしょうか!!
楽しみに待っております!!
その前に原作を読んでみよっかなぁ・・・。
≪点数≫
8点
(19.02.17鑑賞)
こちら原作本。
読もうかな。

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