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No.1558 『羊の木』
No1558 『羊の木』

2017年制作 邦
監督:吉田 大八

≪キャッチコピー≫
『信じるか
    疑うか』

≪ストーリー≫
刑期を終えた元受刑者を自治体が受け入れる新仮釈放制度により、閑散とした港町・魚深市に男女6人が移住してくる。市役所職員の月末一(錦戸亮)は彼らの受け入れ担当を命じられるが、移住者たちの過去を住民たちに知られてはならないという決まりがあった。やがて、全員に殺人歴がある犯罪者を受け入れた町と人々の日常に、少しずつ狂いが生じていき……。

≪感想≫
桐島、部活やめるってよ」「紙の月」「美しい星」等々の吉田大八監督作品。
上記の作品は原作小説があるお話でしたが、本作も
漫画が原作なのかな。

罪を犯して刑務所から出てきた元犯罪者が仮釈放して過疎化されている街に
住むっつーお話。

なんとも、良いお話のようで危ういお話でした。
さてさて。

むむむ・・・。
そもそもこのシステムについて引っかかる部分があって。
人を殺めた元犯罪者が新たなる道を模索するために、どこかの田舎町に移り住む。
それ自体はとても良い事だと思うんです。

ただ、例えば最低限の方々には話しておかないといけないんじゃないかなって。
例えば、受け入れ先の職場だったりとか。
だって、恐らく犯罪を犯した人ってやっぱり社会に溶け込んでいく、それこそ再生していく事って、
一人ではできないような気がするんですよね。
どうしても支え合って生きていかないといけないような気がするんです。

それを本作では個人の頑張りで穏便に過ごさせてあげる形で、再生をさせようとしていて。
そんなことができるならそもそも犯罪なんて起こさないような気がしたり。

なんとなく本作に出てくる元犯罪者の人たちって、めちゃくちゃ凶悪犯というわけではなく、
ちょっとしたきっかけで殺してしまった的な人もいたんですよね。

そういうのってやっぱり他者とのコミュニケーションの取り方や、不意に訪れるハプニングが
きっかけだったりする訳で。

それなら、受け入れ先の人たちと二人三脚、三人四脚とやっていかないと難しいんじゃないのかなぁって。

あと、本作では6人の殺人者が出てくるんですが、彼ら彼女らって本当に罪を償ってきたのでしょうか。
例えば、漁港で働く事になったチンピラの杉山。
例えば、運送屋さんで働く事になった宮越。
この二人に関してはちょっと反省しているようには見えなくって。
他にも、理髪店の福元や清掃業の栗本。
この二人に関してはコミュニケーション力があまりにもないため、やっぱり
不穏な人物像でね。
極め付けは、旦那さんを殺してしまった女性、太田。
彼女に関しては、旦那さんを殺してしまったのは、性癖からくるもの的なお話をしていました。
そもそも彼女は殺すつもりもなかった、愛するが故の行動だ的な描き方をしていたので、
彼女自身は旦那さんを殺してしまったという罪の意識はないんじゃないのかなって。
ちょっとモヤモヤっとね。

むむむ・・・なんでしょう、この罪人たちの社会での立ち位置とかが、
すごいグラグラしていて、僕的にはずーーっと不穏な空気を感じていたんですよね。
先のシステムの問題に戻っちゃいますが、そんな奴らが、こういう形で社会に
復帰させることが果たして良いことなのか??

むむむ・・・。
なかなか、言いたいことがまとまんないなぁ。

最終的には、やっぱり罪を犯してしまう人間が現れます。
特に最後にまた罪を犯してしまう宮越は感情の起伏もほとんどないサイコパス的な存在。
序盤、中盤までは、この元犯罪者たちがどうやって社会に溶け込んでいくのかという
お話で、どう着地をするのか楽しみにしていたんですが、終盤の宮越の流れは
ちょっと毛色が変わっていて。
サスペンス的な感じに落ち着いて、この展開にはちょっと
「んん??」
ってちょっと肩透かしだったかな。

う〜〜〜ん。
色々と考えさせられる良作だったと感じるのが、ちょっと上手くまとめることができなくって。
鑑賞した方と少しお話がしたいなぁ・・・。

≪点数≫
  6点
                                           (18.10.27鑑賞)

こちら原作。
興味あります。

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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