2018-09-10 Mon

2016年制作 米
監督:トラヴィス・ナイト
≪キャッチコピー≫
『その音は、運命を呼び覚ます。』
≪ストーリー≫
クボは三味線を奏でることで折り紙を自由に操ることができるという、不思議な力を持つ少年。かつて闇の魔力を持つ祖父に狙われた際に父を亡くし、片目を奪われたクボは、最果ての地で母と生活していた。しかし、闇の刺客に母までも殺されてしまう。両親のあだ討ちを心に誓ったクボは、面倒見のいいサルと弓の名手であるクワガタを仲間にする。
≪感想≫
日本を舞台にしたストップモーションアニメ。
制作会社はスタジオライカで「パラノーマン ブライス・ホローの謎」「コララインとボタンの魔女」と
いう作品があって。
どちらもとても良い作品でした。
あと、日本を舞台にしたストップモーションアニメと言えば、
先日鑑賞した、大好きウェス・アンダーソン監督の「犬ヶ島」が
ありました。
こちらもとても日本愛に溢れた良作でしたよ。
さてさて本作について。
うんうん、これまたとんでもない良い作品だなぁ・・・。
舞台はお侍さんたちがいるような時代の日本。
「犬ヶ島」は近未来的な日本を舞台にしていたのに対し、
本作は古き美しき日本を舞台にしていて。
ルックについて。
まず何と言っても、風景がめちゃくちゃ美しかった。
時代背景もあるのか、四季折々の美しい風景はとても
見応えがありました。
風景については恐らくCC的な映像なのかもしれませんね。
では人形たちのストップモーションアニメについて。
ストップモーションアニメの感想のときはいつも書いている気が
しますが、その手間暇の事を考えると本当に脱帽もので。
本作も、1週間で製作されるのは平均でたったの3.31秒なんですって!!
いやはや本当に素晴らしい手の込みようで・・・。
彼らが作り出す、アクションシーンの数々は本当にカッコよくって
楽しくって。
僕的には少年クボが三味線を弾いて折り紙を使ったアクションシーンは
もれなく楽しかったな。
あの序盤の城下町っぽいところで繰り広げる出し物は◎。
見ごたえたっぷりでした。
キャラ造形も日本愛に満ち溢れていて最高。
町民たちの表情やルックは、違和感無い日本の時代劇ですもん。
なんとなく、外国人の描いた日本人像ではなく、しっかりと日本を
リスペクトしたうえでの描きこみ。
しかもそれをストップモーションアニメで!!
いやはや、本当にありがとうございます。
お話も良かった。
細かいところで言えば、クボの優しさはとっても温かくって染みたし、
お伴のサルとクワガタのイチャイチャキャッキャも微笑ましかった。
あそこは、後にその関係性を知ったらさらにほっこりしましたよ。
ラスボスのおじいちゃんに対する制裁も良かった。
両親がいなくなったクボは、今後はその優しい心を持って、じい様と
暮らすんでしょうね。
兎にも角にも。
全てにおいて一級品の本作。
老若男女、誰が観ても一定の満足を得られる作品なのではないでしょうか。
スタジオライカの撮る作品に間違いなし!!
次は一体、どのような作品になるのかな。
ただ、こんだけ手間暇かかるから新作はまだまだ先かなぁ・・・。
楽しみに待ってます!!!!
≪点数≫
8点
(18.07.06鑑賞)

満足ならクリック!!
スポンサーサイト