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No.1455 『シング・ストリート 未来へのうた』
No1455 『シング・ストリート 未来へのうた』

2015年制作 アイルランド/英/米
監督:ジョン・カーニー

≪キャッチコピー≫
『君の夢は、僕の夢になった。』

≪ストーリー≫
1985年、ダブリン。両親の離婚やいじめで暗い日々を過ごすコナー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)は、音楽好きな兄と一緒にロンドンのミュージックビデオを見ることが唯一の楽しみという14歳。ある日、ラフィナ(ルーシー・ボーイントン)を見掛け瞬く間に恋に落ちた彼は、思わず「僕のバンドのPVに出ない?」と口走ってしまう。慌ててバンドを組んだコナーは彼女を振り向かせようと、クールなPVを撮るため音楽活動に奔走する。

≪感想≫
僕的に音楽映画を撮らせたら右に出る者がいない、
ジョン・カーニー監督最新作。

ONCE ダブリンの街角で」「はじまりのうた」に続く本作。
ちなみに上述2作ともどちらも素晴らしい音楽映画でした。

本作の舞台は「ONCE ダブリンの街角で」と同じアイルランド・ダブリンでのお話。
監督自身がダブリンで生まれ育っているので、自伝的作品なのかもしれませんね。
調べてみると、監督自身もバンドを組んでいたようだし。

80年代のアイルランド・ダブリン。
主人公のコナーは一目惚れした女性のためにバンドを始めて、
興味を引こうと頑張るっつーお話。

これまたとんでもなく素晴らしい音楽映画の誕生です。

そこに映るダブリンの風景や社会は決して良いものではなくって住みにくそうな、
それこそ町中が不満を抱えているような社会に見えたんですが、そこに存在する
子供達がとんでもなく瑞々しくって、
「あぁ、こいつらとずっと一緒にいたいなぁ」
って。

あと、僕的に自分の子供の頃の環境と少しダブる部分もあってグッときたんです。

例えば、本作の男の子たちって少しダサくっていわゆる目立たない部類の男の子たち。
しかも女の子の香りもしなくってね。
僕も高校の頃は男子校だったので女子との青春なんてなかったし、ただ、もやもやむらむらと
モテたい欲求や目立ちたい欲求はあったりして。
そんなモヤモヤを彼らは音楽で爆発させる。
僕はバイクや車に爆発させてたってな感じで。

例えば、本作は少年たちの成長譚と同時に家族愛、兄弟愛が深く含まれていて。
コナーは優しい兄貴に影響受けまくりで、兄貴が切り開いてきた道を
スイスイと進んでいく。
僕も三人兄弟の末っ子で姉と兄がいるんですが、コナーのように兄の影響受けまくりで、
それこそ、兄が聴いていた洋楽とか真似っこして聴いたりしてたもん。
僕の兄もまぁ人の良いやつなんですよねぇ・・・。

そんな感じで本作を見ながら昔の自分を思い出したり。

本作に出てくる各キャラは素敵な奴らばかり。
バンドのメンバーはもれなく良いキャラでしたね。
トントン拍子で仲良くなっていくのでもう少し、各キャラを掘り下げて
欲しかったりもするのですが、そこはまぁまぁまぁ。
僕的MVPキャラはベースのチビちゃん。
いや、作曲担当のあいつ。
いや、マネージャーのあの小憎たらしいあいつも捨て難い。
キーボードのあいつも良かったよなぁ・・・。
うん、やっぱりみんな好き!!!!

最後には暴力担当ということで、はみ出し者のあいつまで巻き込む感じとか
最高にグッときました。

彼らがヘタッピながらも最後にギグを成功させるシーンなんてシビれあがりましたもんね。

演出も巧みなせいもあるのかな。
撮り方とか、音楽の乗せ方とか。
現実と虚構をうまく織り交ぜながら希望への道を示してくれる。
それが先に書いた観ていてその世界に入り込みたくなる感じになるというか。

とにかく素晴らしかったです。

音楽は言わずもがな◎。
僕は、そこまで音楽に詳しい訳ではないのですが、とにかく音楽のリズムとか
曲調とかで観ているこっちの心が揺さぶられる感じとか本当に最高。

最後の終わり方もド直球で素晴らしかった。
あの兄貴の見送り方とか本当にグッときました。

ちょっと、「グッド・ウィル・ハンティング」のベン・アフレックを思い出したり。
あと終わり方で思い出したのが「小さな恋のメロディ」。
二人で希望の光へ進んでいく感じとか似ていたなぁ。
お話も少し似ているしね。

ダサい子供達の成長譚で言えば毛色は違いますが最近観た「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」の
ジュブナイル感を思い出したり。

とにかく、全体的にグッときた作品。
音楽映画としても最高に素晴らしかったです。
ジョン・カーニー監督の次なる音楽映画が楽しみ!!!!

≪点数≫
  9点
                                           (18.03.04鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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