2018-03-14 Wed

2017年制作 邦
監督:矢口 史靖
≪キャッチコピー≫
『電気消滅!
生き残れ、
家族!!』
≪ストーリー≫
鈴木家は、父・義之(小日向文世)、母・光恵(深津絵里)、息子の賢司(泉澤祐希)、娘の結衣(葵わかな)の4人家族。ある朝、目を覚ますと突然全ての電化製品が停止しており、鈴木家だけでなく近所中で同じことが起きていた。さらに電車も車もガスも水道も止まってしまい、家族全員途方に暮れる。そこで義之は、東京から出ようと決断し……。
≪感想≫
「ロボジー」「WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜」の矢口史靖監督作品。
世界的に大規模な停電が起こって、東京に住む鈴木一家は
母の実家である鹿児島へ向かうことにすると言うお話。
う〜〜ん少し乗り切れませんでした。
基本的には設定は面白かったんです。
そして、ものすご〜〜〜く怖かったんです。
実際に、こういうことが起こったらどうするんだろう・・・。
とか。
ありえなくもない・・・のか???
とか。
もしも日本全体が停電に陥ったら。
ガスや水道が止まってしまい、携帯やPCはもちろん、
全ての通信さえも遮断されてしまったら・・・。
人たちはどういう心理状態になって、どういう行動に移るのか。
こりゃもうカオスだぞ・・・。
なんて思いながら鑑賞。
そしたら・・・。
何ともポップでコメディチックな作風。
ツッコミどころ満載のお話に仕上がっておりましたよ。
基本的に本作ってこの鈴木一家ぐらいしかパニックに陥ってないように
見えたんですよね。
他の人たちももちろん多少は出てくるんですが、そこまで絶望感がなくって。
もっとも〜〜〜〜っと人たちが出てきてもいいのになぁって。
ずっとザラザラした感覚で鑑賞していました。
ただ、たまに本当にありそうなシーンが出てくるから怖かったんです。
食糧難に陥ったり。
通貨価値がなくなったり。
とにかく、普通の生活が一切できなくなるという恐怖。
ポップでオフビートっぽい作風の中からもそこは感じることができました。
ツッコミどころは挙げだしたらキリがない。
普通ならもっと周りの人たちと助け合いするんじゃないかとか・・・。
チャリンコもすぐにパクられるんじゃないかとか・・・。
中盤の農家のおっちゃんちはあんなに生活に困っていないようだったから、
他にも人が殺到、それこそ、悪い奴らに襲われてもおかしくないんじゃないかとか・・・。
終盤の犬に襲われるシーンもいくら何でもやっつけられそうじゃんとか・・・。
豚ってあんなに簡単に死なないよなぁとか・・・。
そもそも政府は何やってんだとか・・・。
もうそこは置いといて・・・。
東京から鹿児島までのロードムービー。
家族の成長譚としては良かったです。
現代の生活に埋もれてしまった家族。
何にもできなオヤジが、徐々にサバイバル生活に慣れていき、
家族を守るため立ち上がる。
中盤の豚さん農家のあたりから頼り甲斐のあるオヤジに
トランスフォームしておりましたよ。
それでもやっぱり、所どころ引っかかりがあって
いまいちノリ切れなかった本作。
もったいないなぁ・・・。
基本的に矢口監督の作品は好きなので、今後の作品にも期待しておりますぞ!!
≪点数≫
4点
(17.12.24鑑賞)
スポンサーサイト