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No.1352 『サンドラの週末』
No1352 『サンドラの週末』

2014年制作 ベルギー/仏/伊
監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ/リュック・ダルデンヌ

≪キャッチコピー≫
『月曜日、見つけ出すのは
          自分が生きる証』

≪ストーリー≫
体調が思わしくなく休職していたサンドラ(マリオン・コティヤール)は、復帰のめどが立った矢先の金曜日、ボーナス支給のため一人のクビを切らなくてはならないと解雇を通告される。ところが、同僚の計らいで週明けに職員たちが投票を行い、サンドラのためボーナス返上を受け入れる者が半分以上になればクビを回避できるという。その週末、月曜日の投票に向けサンドラは同僚たちの説得するため奔走するが……。

≪感想≫
ベルギーのダルデンヌ兄弟監督作品。
ダルデンヌ兄弟の作品は「ある子供」「少年と自転車」と鑑賞しました。
両方ともテーマ的には重々しい作品でしたが、どちらも良作。
特に「少年と自転車」は好きな作品です。

さて本作。
いやはやこれまた、重めなテーマ。
主人公のサンドラは突然職場から解雇を言い渡される。
それを回避するためには同僚たちがボーナスの支給を諦めなければならないという状況に、
サンドラは、同僚たち一人一人を訪問しお願いをすることにするのだが・・・。

サンドラがクビになった一つの理由は鬱を患い長期休暇を取っていたから。
完治したと言っているが、基本的にサンドラは少し心が弱い。
すぐに泣くし、諦めそうになるし、抗鬱剤らしい薬を多量に摂取する。

彼女と同僚との会話の中で浮かび上がるそれぞれの事情。

ある人は生活がかかっている。

ある人は仕事を掛け持ちをしている。

ある人は契約社員だから会社には逆らいたくない。

たくさんの人に無下にされるサンドラ。
ただ、やっぱりそれぞれの事情があるから、一概に責めることができないんだよなぁ・・・。

それでもサンドラに同情して復職を願う同僚もいて。
そこで、サンドラが積み上げてきたものを知ることになる。
基本的に、サンドラは助けてもらえるような頑張りをしていたんだなぁって。
そこまでは語られていませんでしたが、そんなこと思いました。

やっぱり普段の仕事への取り組み方って大事なんだなって。
いずれ訪れるかもしれないアクシデントのために、日々誠実に取り組まなければと
思った次第。

さて、ネタバレになりますが結局、サンドラは過半数の同僚たちの同意を得られず、
クビになっちゃいます。

その後、社長が
「君が同僚を説得していくというガッツに免じて、派遣社員を切る代わりにもう一度復職させよう。」
なんて提案を受けます。

ただ、サンドラはそれを受けることはありませんでした。

やっぱりサンドラは良き人だったんですね。

この同僚たちを説得していくうちに彼女自身は色々な人たちの事情を知り、
成長し、逞しくなったんだなと。

ここはすっごいグッときました。

ダルデンヌ兄弟の作品はこれだから素敵なんです。

明日に希望の光が差し込む感じがね。

だって、サンドラは明日から何事にも諦めずにきっと新しい職をゲットするはずですもん!!

人生は七転び八起きではありませんが、きっとこの状況が彼女の強さを生み出したんですよね。

やはり人間って逞しく生きることができるんだと再確認。

本当にグッときました。

一人の女性の成長譚として素敵な作品でしたよ。

少しだけ不満を。

それは、この会社がブラックすぎるということ。
いくらなんでも、社員をクビにするかしないかを同僚に決めさせるのはいただけません。
きっとこの会社はいつかクーデターに合うことでしょう。
だって、サンドラが去った後の同僚たちはきっとギクシャクするし、今度は自分の番じゃないかって
ピリピリするはず。

とんだダメダメ会社だよ、本当に!!!!

≪点数≫
 7点
                                           (17.06.04鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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