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No.1344 『ルーム』
No1344 『ルーム』

2015年制作 アイルランド/カナダ
監督:レニー・アブラハムソン

≪キャッチコピー≫
『はじめまして、【世界】。』

≪ストーリー≫
施錠された狭い部屋に暮らす5歳の男の子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)と、母親ジョイ(ブリー・ラーソン)。彼女はオールド・ニック(ショーン・ブリジャース)によって7年間も監禁されており、そこで生まれ育った息子にとっては、小さな部屋こそが世界の全てだった。ある日ジョイは、オールド・ニックとの言い争いをきっかけに、この密室しか知らないジャックに外の世界を教えるため、そして自身の奪われた人生を取り戻すため、部屋からの脱出を決心する。

≪感想≫
7年間監禁された女性。
彼女はその間、子供を出産し5歳となる息子と外の世界と隔離された
生活を送っていた・・・。

これって実際に起こった事件を基に作られた作品なんですって。
しかもこの実話の方がもっとえぐい事件だったようで・・・。
事実は小説より奇なりというやつです。

さて、本作。
とても良くできた作品でした。

僕は独身なのでもちろん子供がいない訳ですが、この作品を
母となった女性が観たらとてもグッとくる作品なのではないしょうか。
子育ての視点から見てもよくできた作品。
生まれたときから、外の世界を見たことのない息子を
どう育てていくのか。
そして、初めて外の世界に接した息子にどういう教育をしていくのか。
彼女は彼女でずっと逃げられないという環境の中で子供を育てる。
というか息子も彼女にとって唯一の生きる支えなのでしょう。

演出も素晴らしかったです。
息子が初めて外の世界に出た瞬間。
あの空を眺めるシーンからの周りを確認していくシーン。
緊迫しているシーンのはずなのにとてもグッときました。

あと、一つ特筆すべきは警察官が優秀だったということ。
ジャックを保護した女性警官がジャックの片言の言葉で、
彼を信じ、柔軟な対応をしていく。
ちょっと、いくらなんでも感はありましたが、こんな警官ばっかりだと
良いなぁって思えるぐらい。
父親とマスコミの感じもリアリティあったなぁ。
特に、マスコミのテレビリポーター的な女性。
言っている事は間違ってはいないんだけど、なんか、この人の
心を分かっていて踏みにじる感じがなんとも不快で・・・。
もやもやっとね。

本作を観て、親として、子供としてなんて事は思いませんでしたが、
自分に置き換えてみると外の世界に出る事の勇気と必要性を改めて思い知る。
ジャックは初めて外の世界に出る。
ただ、クライマックスで元いた部屋に戻りたいと言う。
そして、一度、昔住んでいた部屋を眺めるジャック。
あんなにも広い部屋だったのに、今はとても狭く感じる。
そして彼は、もうここに戻りたいとは思わなくなる。
彼は成長したのだ。
外のいろいろな事を見て、覚えて、世界を知った。
そしてこれからも様々な事を体験し成長していく。
彼の未来には希望の光が燦々と差し込んでいるように感じた。
これは、実社会に住む僕たちにも言えるのかなって、勝手ながらに
思ったりして。
勇気を出して、いろいろな事を経験して、自分の狭っ苦しい考えを広くしてく。
それが成長へと繋がっていくのかなって。
うーーーーん、無理やりすぎるかな(苦笑)

あと、少し触れましたが、最期に部屋を見にくシーン。
あそこの撮り方が上手いからなのか、本当に昔いた部屋よりもメチャクチャ
狭く感じたんですよね。
ジャック視点で考えるとこんなにも狭い世界で生きていたのかって、より彼の
成長度合いが図れましたよ。

濃厚なストーリーと巧みな演出。
十二分に堪能させていただきました。

おススメです。

本作で主演のブリー・ラーソンはアカデミー主演女優賞を受賞されたようです。
なるほどねぇ・・・。

≪点数≫
  7点
                                           (17.05.05鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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