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No.1326 『駆込み女と駆出し男』
No1326 『駆込み女と駆出し男』

2015年制作 邦
監督:原田 眞人

≪キャッチコピー≫
『江戸時代の離婚は現代の2倍!? 離縁調停人が人生再出発のお手伝い、承ります。』

≪ストーリー≫
江戸時代、幕府公認の縁切寺として名高い尼寺の東慶寺には、複雑な事情を抱えた女たちが離縁を求め駆け込んできた。女たちの聞き取り調査を行う御用宿・柏屋に居候する戯作者志望の医者見習い・信次郎(大泉洋)は、さまざまなトラブルに巻き込まれながらも男女のもめ事を解決に向けて導き、訳あり女たちの人生の再出発を後押ししていくが……。

≪感想≫
時代劇作品。

序盤から登場人物たちのセリフが多い。
それも、当時の言葉遣いをそのまま使っているため、
よくわからない部分も多くって・・・。
最初は頭をフル回転しながら鑑賞していたんですが、
中盤ぐらいから、それがとても心地よく、わからない部分も
なんとなく伝わっていれば良いのかなと思うように。

演出が巧みなんでしょうね。
わからない言葉がたくさん出てきても、グッとくる部分はやっぱりウルリとし
ふわりと落ち着いた心地にしてくれる。

劇中で素敵という言葉が出てきましたがまさにですよね。
「素敵」な作品でした。

幕府公認の駆け込み寺の東慶寺には旦那に反故にされた
女性が離縁を求めやってくる。
2年間の寺生活を送ると離縁することができるというシステムで。
一人一人にある物語。
いつの時代も旦那に心を潰される女性はたくさんいて。
本当に震えます。
その一人一人が東慶寺で保護され成長していく。
その最たる女性が、鉄練り職人のじょご。
東慶寺で、そして駆け出し医者の信次郎との交流により、
自分に自信を持ち成長し、最後には一人の人間として覚醒する。
それを見ているのがとても気持ちが良くって。
演じた戸田恵里香さんも綺麗で素晴らしかったです。

もう一人の女性、お吟さん。
彼女は妾で妻ではないのですが、旦那から逃げ出してきた女。
ただ、彼女が逃げ出したのはまた別の理由があって。

ネタバレですが、彼女は病に冒されていて、好きな人に悲しい思いを
させたくないから逃げ出したんです。
とても芯の強い女性で彼女も素敵でした。
逃げてくる過程で偶然であったじょごとの繋がりにもとてもグッときましたよ。
最後の別れのシーンもうるっと。

他にも、旦那を殺されて無理やり殺した相手と祝言をあげさせられた戸賀崎ゆう。
想像妊娠してしまうおゆき。
一人一人がそれらを乗り越えてまた歩き出す過程は本当にグッときました。

そして、その女性たちを助けていく駆け出し男の信次郎。
どこかマヌケなんだけど、持ち前の誠実さで女たちを救っていく。
演じたのは大泉洋さん。
見事にキャラクターと合っていて、激ハマりでしたよ!!

先にも書きましただ情報量が多くってわかりにくい部分もあったんですが、所々で、
押さえるところはしっかり押さえていて。
中盤の逃がした女性が身を隠すためにアジ売りに化けていた件とかとっても
グッときたし、お吟の旦那の生き様もカッコよかった。

最後の終わり方も本当に素敵だったんです。
最後、じょごが元の旦那に謝られて、戻ってきてくれってお願いされた時、
「まさか!!それはないよな!!」
なんて思いましたが、しっかりと収まるところに収まって。

しかも、じょごの攻撃的な身の振り方にこれまたグッときたり。

とにもかくにも。
少し重めのお話かと思いきや、とても健やかな気分にさせられた本作。
何度も書きますが本当に「素敵」な作品でした!!

おススメです!!

≪点数≫
  8点
                                           (17.03.11鑑賞)


こちら原作本。
読んでみよっかな。

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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