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No.1307 『ハート・ロッカー』
No1307 『ハート・ロッカー』

2008年制作 米
監督:キャスリン・ビグロウ

≪キャッチコピー≫
『永遠を思わせる戦場。刹那を生きる男たち──。』

≪ストーリー≫
2004年夏、イラク・バグダッド郊外。アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊のリーダーに、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)が就任する。まるで死への恐怖などないかのように遂行されるジェームズの爆発物処理の様子に、仲間のサンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)らは不安を抱くようになり……。

≪感想≫
ゼロ・ダーク・サーティ」のキャスリン・ビグロー監督作。
本作の方が前に制作された作品かな。

本作はアカデミー賞9部門にノミネートされて、
そのうち作品賞、監督賞等6部門を受賞したみたい。
キャスリン・ビグローを一躍、有名監督にのし上げた作品。

さてさて。

イラク戦争で爆弾処理班をしている男たちのお話。
「ゼロ・ダーク・サーティー」に通ずる重たい戦争映画に仕上がっていました。

基本この方の作品って戦争の裏も表も描いて、観ている人にこれが正義なのか悪なのかを
問いかける作風。
本作でも、爆弾処理班の男を描いているんですが、ヒーローとして描いているんじゃなく、
戦争ジャンキーと言うか身を削るスリルから逃れられない男を描いていて。

主人公のジェームズ軍曹。
戦場における極度の緊張感やスリルに身を投じ、そこから逃れられなくなっている男。
冒頭、「戦争は麻薬だ」的なメッセージが流れる。
確かに彼は、任務中、任務後には現状に辟易して苦悩にのたうち回る。
だけど次の日にはまた、新しいスリルを求めていく。
しかもそれは本能的に・・・。
戦場から帰ってきた人が精神を崩壊する(いわゆるPTSD)というお話は聞いた事がありますが、
ジェームズのそれもまた違った形の心の崩壊なんでしょうね。
戦争はやはりあらゆる意味で人を壊すものなんだと改めて思わされましたよ。

本作、とにかく緊張感がハンパない。
序盤の爆弾処理シーン。
ひたすら続く緊張・・・爆発するのかしないのか。
カメラも結構ブレッブレでそこが余計に緊迫させられるんですよね。
本当に戦場がこうなのだったらやっぱり恐ろしい。
爆弾を処理している横では普通の人たちが野次馬のように群がる。
そこには普通の人たちの日常は確かにある。
ただ一歩間違えば訪れる戦場と死が待ち受ける。
この対比がなんとも、これまでの戦争映画とは一線を画すというか。
すっごい怖いかったです。
中盤の銃撃戦も緊張感マックスでした。
これまでの拳銃バンバン、ドッカンバッカン作品とは違って、やたら穏やかな戦い。
ひたすら狙撃スコープを覗きこみながら敵の動きを待つ。
一人殺し、一人殺され、少しずつ追い詰め、追い詰められる。
観ているこっちは拳をギュッと握りっぱなし・・・。
本当に凄かったです。

演出、ストーリー、どれをとっても凄かった本作。
戦争とは何ぞや、戦場とは何ぞやと訴えかける本作はやはりズシリと重い。
うーーーん、何とも言えない重たぁい作品でした。

≪点数≫
  8点
                                           (16.12.30鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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