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No.1265 『予告犯』
No1265 『予告犯』

2015年制作 邦
監督:中村 義洋

≪キャッチコピー≫
『悪か?
   正義か?』

≪ストーリー≫
インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。

≪感想≫
人気漫画が原作の実写版。

元々、原作に興味があったのですが、実写化されているのを知って鑑賞。

まずは感想。
んんーーーーー、イマイチノリきれなぁい・・・。

ネット社会、引きこもりやニート、職が見つからない負の連鎖の社会事情を
描いているんでしょうが、どうも納得いかない事が多くって。

まず、本作で主人公の奥田くんが働いている会社のブラックっぷりがハンパない。
会社がどうこうじゃなくって、そこに働く人間たちがまぁ、嫌な奴らで。
いくらなんでも感があるんだよなぁ。
本当にこういう現象って起こり得るのかなぁ・・・。
奥田くんって別に、普通の奴なんですよね。
むしろ後の行動を考えると優秀な人材とも言えるぐらい。
それを会社全体でできそこないのように扱うってあり得るのかなって。
社長は権力者で金とか会社の利益だけを考えるから、あの態度も100歩ゆずっても、
周りの人間までああなるかねぇ・・・。
周りの人間までああなるってなると、多分、奥田くんにも悪い所はきっとあるぞ・・・。
ただ、その悪い所らしきものも見当たらなかったし。
ただの真面目で誠実そうなお兄ちゃんって感じだったしね。
どうも、このいききった会社描写にノリきれなかったです。

次に、奥田くんが会社を辞めてずっと再就職が見つからなかったのも、イマイチピンとこない。
見つからなかったとしても、あのような謎の日雇い労働的な場所に行くような性格、能力では
無いと思うんですよね。
先ほども書いたように、彼は理系で案外優秀な人材のように見えたし。
職安で、職を2年間やっていなかったから、どこも雇ってもらえないって、本当ですか??
彼は、2年間事情があって入院していたんですよ。
その話も聞かずに職安が無下に扱うってどうかと。
いくらなんでも、そんな社会がありえるのかなって・・・。
あっても、ここまでひどくは無かろうにと、これまたノリきれない。

そしてそして、奥田くん率いる犯罪グループが手を変え品を変え色々と騒動を巻き起こすんですが、
そもそも、その起こす事になった本当の理由。
これは、とても素晴らしく美しささえ感じた友情物語だったんです。
ただね・・・。
その結果を求めるのであれば、もっと別の方法もあったのでは??って思ったり。
警察を巻き込むまでは分かるんですけど、ネットや代議士、社会まで巻き込む必要があったのか??
社会に対する不満があっての事かと思ったら、そこは案外そうでもなかったようにも
見えたんですよね。
それによって、関係ない人を巻き込んだのも事実な訳で。
例えば、シンブンシ野郎に憧れを抱き包丁持って歩行者天国に突っ込んでいった若者。
ネットカフェの定員もそうですよね。

物語の着地がとても良い風に終わっているだけに、良さげに見えますが、
案外、こいつらなかなかの事やっているぞって。
最後も奥田くん以外がとった行動にはやっぱり納得いかないし。
だって、彼らはまがりなりにも殺人を犯している訳で・・・。
彼らの残りの人生は、とんでもなく重い重罪を背負いながら生きなきゃいけないんですよ。
それを、ちょっと友情というスパイスをふりかけて味を薄めたところでねぇ・・・。
ちょっと納得いかないなぁって。

他にも他にも。
キャラクターの中で一際違和感を放っていた方が。
それは、シンブンシグループを追いかける女刑事の吉野さん。
彼女の立ち振る舞いがいちいち癪に障る。
サイバー科で優秀な人材なのかな。
なんで、仲間(周りの刑事)に対してあんな接し方をするのでしょう。
部下なのは分かりますが、あのような人との接し方だと、彼女こそ組織に
爪弾きにあってしまうんじゃないかな。
例えば、これがすっごい優秀で、そんな周りとの接し方でも納得させるだけの
カリスマ性や実力があるのであれば仕方がないのですが・・・。
ただ、そのような描写も全くなかった。
むしろ、サイバー科なのにデジタルな操作も彼女自身は一切せず、
単独で聞きこみ等を行う始末・・・。
どうも彼女は好きになれませんでしたよ。

全体的にノリきれなかった本作。
ネット社会については、ちょっと日頃感じているような気持ち悪さが描かれていたので
まぁ良かったかな。
あの文字だけの怖さと言うか。
言葉に温度が無いから、冗談で書いているつもりでも、受け手によっては凄い悪意の塊に思えたり、
純粋に不快に感じたりと。
ここら辺は、毎日、ネットを見ている者としてはドキッとするというか、ざわっとね。
少し嫌な気分になる感じ。

何やら、原作はすでに終了しているみたいですね。
確かに漫画の方が良いような気もするな。
未読なのでぜひ読んでみたいと思います。

≪点数≫
  3点
                                           (16.09.25鑑賞)


こちら原作。
読みたいなぁ・・・。

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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