2016-12-12 Mon

2011年制作 米
監督:ギャヴィン・オコナー
≪キャッチコピー≫
『なぜ、俺を嵌めた――』
≪ストーリー≫
父親パディのアルコール依存症がもとで家族がバラバラになってしまったコンロン家。母と共に家を出た弟トミーは、その母の死をきっかけに海兵隊に入隊し、孤独な人生を歩んでいた。そして、戦場で心に深い傷を負い、14年ぶりに故郷に戻ってきた。一方、高校教師となった兄のブレンダンは、妻と子どもたちに囲まれた温かな家庭を築いていた。しかし病気の娘の高額な治療費に頭を悩ませる日々。かつて格闘家でもあった彼は、ファイトマネー目当てにアマチュアのリングに上がっことが学校にバレて停職処分に。そんな中、トミーはある出来事をきっかけに、優勝賞金500万ドル(5億円超)の総合格闘技トーナメント大会“スパルタ”への出場権を手にする。そして、今なおわだかまりを抱える父にコーチを依頼する。片や経済的に窮地に立たされたブレンダンもまた、愛する家族を守るためにスパルタへの出場を決意するのだったが…。
≪感想≫
激アツ格闘映画!!
離ればなれになっていた兄弟が、総合格闘技の舞台で戦う。
そこにはそれぞれの悲哀や、それに加え、彼らの父親の後悔や葛藤が描かれる。
肉体的な痛みと精神的な痛み。
最後の最後で男たちの戦う姿を観て解放される!!
胸が熱くなる良作。
まずは、格闘技シーンがもれなくアツい!!
本作は総合格闘技がテーマ。
ペンタゴンの中で男たちがガチンコのバトルを繰り広げる。
通常の格闘作品よりもリアリティがあってボッコボコの殴り合いを観る事ができましたよ。
役者さん達が良かったのもあるでしょうね。
主役の二人。
兄のブレンダンをジョエル・エドガートンが。
少し線の細い感じで打撃系というよりかは亀のように防御し、一発逆転の関節技で仕留めるタイプ。
弟のトミーをトム・ハーディが。
このトム・ハーディーがメチャクチャカッコ良かった。
ハードパンチャーで鬼神のような強さ。
誰も寄せ付けない孤高のファイターで圧倒的な存在感を醸し出していました。
各キャラクターのパーソナルな部分も良かった。
それぞれが闇、というか負を抱えている感じ。
ブレンダンは金銭問題を抱えていてお金のために、家族のために大会に出場する。
トミーは軍隊から抜け出した負い目を感じ、そして亡くした友の家族のために大会に出場する。
どちらも悪いやつではないんです。
ただ、どこか荒んでいて退廃的で刹那的な趣。
それを生みだした彼らの父親であるパディ。
彼は彼で、昔、犯してしまった家族への過ちを清算するために今を生きる。
それでも、やってしまったことは変わらないのも気付きながら。
ひたすら犯してしまった罪を背負いながら。
むむむ・・・何とも痛々しい彼ら。
実は最後の最後まで綺麗に着地することは無かったんです。
ただ、最後に、それらを吹き飛ばすかのごとく、兄弟は己の肉体のみでぶつかり合う。
そして、最後の抱擁。
全て清算された訳ではないが、きっと彼らの明日は輝くであろう終わり方。
胸が熱くなる訳ですよ!!!!
兄弟の格闘物の作品と言えば「ザ・ファイター」を思い出したり。
総合格闘技をテーマにした作品と言えば「激戦 ハート・オブ・ファイト」を思い出したり。
どちらも良作でしたが、それに劣らぬ良作でした!!
≪点数≫
8点
(16.09.19鑑賞)

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