2016-12-05 Mon

2014年制作 米
監督:ダン・ギルロイ
≪キャッチコピー≫
『他人(ヒト)の<破滅>の瞬間に、カメラを持って現れる――』
≪ストーリー≫
人脈も学歴もないために、仕事にありつけないルイス(ジェイク・ギレンホール)。たまたま事故現場に出くわした彼は、そこで衝撃的な映像を撮ってはマスコミに売るナイトクローラーと呼ばれるパパラッチの姿を目にする。ルイスもビデオカメラを手に入れ、警察無線を傍受しては、事件現場、事故現場に駆け付ける。その後、過激さを誇る彼の映像は、高値でテレビ局に買い取られるように。やがて局の要望はエスカレートし、それに応えようとルイスもとんでもない行動を取る。
≪感想≫
金なし職なし人でなし野郎がパパラッチになって、スクープを探し、
夜の街を練り歩く。
・・・なんだ、コイツは・・・こわぁーーーい。
本作の魅力。
主人公のルイスがとんでもない人間でした。
何でしょう、人間にまったく興味なく、自分のやりたい事、思った通りに行動し、発言する。
ひっさしぶりにこんなにもサイコチックなキャラクターを見る事ができました。
感情が殆どなくって自分の欲に対して、成功に対して思ったように行動する。
そもそも、欲があるのかないのかすら分かんない表情と言動。
ゾッとしました。
そして、そのキャラクターを活かしたストーリー展開。
ルイスはスクープを得るために他人の不幸をももろともせず、ガンガンに行動していきます。
最初は、不法侵入ぐらいで済むのですが、それが、仕事仲間の死、殺人現場で得た証拠を、
警察に出さない、最後はその事件を生みだす行為にまで発展。
それが、さも当然かのごとく遂行していく姿にこれまたゾッとね。
あまりにもルイスのクズっぷりに中盤までは吐き気がするほど嫌悪感を抱いていたのですが、
終盤にいくにつれて、コイツはもともと他人に対する情みたいなものが無いんじゃないかと
気付いたら、不快感から興味へと変化したんです。
そこからは、コイツはいったいどこまで行くんだろうと興味津々。
そして、あの着地の仕方。
コイツに制裁を!!なんて思っていた僕にはあっと驚く結末が待ち受けておりました。
ただこの終わり方も嫌いじゃないんですよねぇ(苦笑)
後々、考えるとやっぱりこいつは人としての感情も持ち合わせていたのか?
いやいや、やっぱりこいつはただのサイコ野郎だ!!
なんて考えてしまう始末。
結局、コイツは最終的により良い地位を手に入れたのですが、そもそもルイスは
そこを目指した結果なのか分かんないんですよね。
確かにお金が欲しそうな言動や行動には見えたのですが、その欲や行動も刹那的に
生まれたものに感じて。
うーーーん、なんともつかみ所のないクズ野郎です。
本作で描かれている内容について。
パパラッチと言う存在。
本作では凄くデフォルメされて描かれているように見えているが、こんなのって、
どこの国でもあるのでは?
芸能スクープを追う輩。
本作のように事故や事件を追う輩。
例えば、確実な証拠を持っていて、第一の矢(スクープ)で、相手を泳がせて、
第二の矢(スクープ)で仕留める。
やっている事は本作のルイスとさして変わらないのではないでしょうか。
見る方も見る方ですが、やっぱり書く方、提供する方のモラルも問われる世界なのではと
強く感じましたよ。
とにもかくにも。
この外道のような男がのし上がっていく物語。
胸くそ悪かったりもしましたが良くできた作品でした!!
≪点数≫
9点
(16.09.11鑑賞)

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