2016-09-22 Thu

2015年制作 米
監督:リドリー・スコット
≪キャッチコピー≫
『70億人が、彼の還りを待っている。』
≪ストーリー≫
火星での有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。乗組員はワトニーが死亡したと思い、火星を去るが、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。
≪感想≫
火星サバイバル作品。
大満足!!!の良作でした。
世界観について。
火星に一人取り残されるという絶望的な状況なのに、どこかライトな感じ。
演出のせいもあるのでしょうが全体的にとても前向きなんですよね。
そこが観ていて気持ち良かったりもしたり。
まず科学の力で何とかするっていう所が気持ちが良い。
詳しく考察すると不備もあるのかもしれませんが、そこまでの知識がない僕からしてみると、
なるほど、こういう自力で生きぬく術ががあるんだなと、とても高揚するわけで。
特に僕は、理系出身なので、こういう切り抜け方ってとても合点がいくというか、
奇跡や偶然に頼らず、理論だけで乗り切る心意気がとても素晴らしいと感じたんです。
ジャガイモ栽培のくだりなんてまさに。
自分の排泄物を肥料にする辺りが最高でした。
ちょっと欲を言えば。
もう少し、色んなサバイバル生活をしてほしかったかな。
例えば、もっと色んな作物を育てたりだとか。
例えば、色んな器具を活用して生活の糧を作っていくだとか。
日数的にはえげつない日数を描いているはずなのに、良くも悪くもそれを感じさせない
作りになっていたんですよね。
先にも書きましたが、とてもライトに、笑いも交えながら描いているだけに、少し娯楽チックに
映っていて。
それが、とても楽しかったりもしたんですが、もう少しピンチピンチしていたらどういう作品に
仕上がっていたかなって。
まぁ、蛇足的要望ですが。
音楽も良かったですね。
70年代ディスコチューンなのでしょうか。
鑑賞後色々調べたら、この流れている曲の歌詞とかもしっかりと物語とリンクされているんですって。
へぇーへぇーへぇー。
こういう時、英語が分からないのがとっても残念ですよねぇ・・・。
1曲だけは字幕で表示していましたが、それ以外は無かったもので。
字幕で全部、補完してほしかったな。
残念無念。
キャラクターについて。
まず何と言っても、主役のワトニーが良かったですよね。
いつも軽口叩いていて、どんなに絶望的な状況にもめげない。
何でしょう、さもそれが当り前かのように生きるためのアイディアを生みだしていく。
失敗しても、失敗しても。
少し楽しそうにも見えたり。
そのおかげもあってか、ジャガイモ栽培の時に一度、失敗で爆発が起こって
体ごと吹っ飛ぶシーンを観て、思わず観ているこっちは笑ってしまったんですよね。
本当はヤバいはずなのに。
他にもラストの、片腕の宇宙服を破いての宇宙遊泳シーンにも少し笑いながらも
震えさせていただきました。
あそこは本当にカッコ良くって最高のシーンでした!!
ワトニーを支える人達も良かったです。
同じクルーのメンバーももれなくプロフェッショナルな感じで◎。
大好きマイケル・ペーニャも出ていましたしね。
船長さんもカッコ良かったです。
キャラクターと言えば。
これはお話にも関わる事なんですが、本作は中国の人たちがガンガンに
関わってきましたね。
大人の事情ってやつなのでしょうが、少し違和感もあったり。
そしてふと思ったのですが、アメリカの1人の人間のために、ここまで全世界の人たちが
お金をはたいて、助けに行きますかねぇ・・・。
とても、美しくってそうであって欲しいと思う反面少し引っかかりがあったのも事実。
少し汚れてしまったかな。
とまぁ、全体的には大満足の本作。
宇宙物と言えば、以前観た大傑作「ゼロ・グラビティ」。
あの作品よりは緊張感という点では落ちますが、娯楽作品としてはこちらの方が
上じゃないでしょうか。
そして、本作は映画館の大画面で観るべき作品。
観ていないのがとても悔やまれる・・・。
なので9点!!!!!!
≪点数≫
9点
(16.07.23鑑賞)
こちら原作本。
読んでみようかしら。

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