2016-06-13 Mon

2014年制作 カナダ/米/仏/独
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
≪キャッチコピー≫
『その祈りは、永遠の呪い。』
≪ストーリー≫
セレブを相手にしているセラピストの父ワイス(ジョン・キューザック)、ステージママの母クリスティーナ(オリヴィア・ウィリアムズ)、人気子役の息子ベンジー(エヴァン・バード)から成るワイス家は、誰もがうらやむ典型的なハリウッドのセレブ一家。しかし、ワイスの患者で落ち目の女優ハバナ(ジュリアン・ムーア)が、ある問題を起こして施設に入所していたワイス家の長女アガサ(ミア・ワシコウスカ)を個人秘書として雇ったことで、一家が秘密にしてきたことが白日の下にさらされ……。
≪感想≫
ハリウッドのセレブ一家の秘密を描いた本作。
全体的に変な映画だったなぁ。
ストーリーや展開がまず変な感じ。
登場人物たちもなんか変な感じ。
リアリティがあるっちゃあ、あるんだけど、無いっちゃあ、ない。
キャラクターについて。
亡き母親に縛られる名女優ハバナ。
自己顕示欲の塊で、過去に受けた母親からの虐待で歪んだ心の持ち主。
演じたのはジュリアン・ムーア。
かなりいききったキャラクターと演技で、本作でカンヌ国際映画祭で女優賞を獲得したようで。
嫌な役どころなんだけど見事に演じられていました。
ハバナの元に訪れる家政婦のアガサ。
彼女も過去に罪を犯して闇を抱える女性。
演じたのはミア・ワシコウスカ。
僕はこの女優さんが意外と好きなんですよね。
そこまで美人さんという訳ではないのですがどこか惹かれますねぇ。
そして本作の僕的ヒットキャラクターが売れっ子子役のベンジー少年。
こいつの見た目がまずとっても変なんです。
顔と声と体型がマッチしていない感じがとっても変。
最初観た時、いや今でも少し思うのですが、これってCGで顔を
当てているんじゃないかと思っているくらい。
なんだかルックに実在感が無かったんですよね。
キャラクター的には天才子役の苦悩を見事に描かれていて。
無粋ですが、普段観るテレビの向こうの天才子役と呼ばれる彼ら彼女らも
そういう一面を持ち合わせているんじゃないかって思ったり。
それを考えるとゾッとしたり・・・。
全体的にそうなんですが、やっぱり芸能界とか華やかな世界って、
闇を併せ持った世界でもあるんですよね。
傷つけ傷つけられ壊し壊され、それでもみんなの羨望の的でいなければいけない。
怖い怖い・・・。
ベンジー少年が、端役の子役に喰われる感じとか、またその子役がナチュラルに
天狗になっていく感じとかが恐ろしくってね。
演出について。
すっごいえげつないなという印象。
人の醜い部分、そこから生まれる感情みたいな物を惜しげもなく映し出す。
綺麗に映せそうな部分もあえて醜く、みたいなね。
ただ、それが不快だったかというと、そうでもなかったから不思議。
変な感じです。
その理由として、ストーリーが少し抽象的だったからという事もあるのでしょうか。
着地の仕方も少し寓話的というかね。
まぁまぁまぁ。
とにもかくにも。
本作は、ハリウッドでリムジン運転手をしていた脚本家が実際に体験した話を基に
作られたんですって。
規模は違えど恐らく日本の芸能界も似たようなことがあるのでしょうね。
・・・あぁ、こわ。
≪点数≫
6点
(16.04.29鑑賞)

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