2016-04-04 Mon

2013年制作 米/仏
監督:ジェレミー・ソルニエ
≪キャッチコピー≫
『 ― 』
≪ストーリー≫
ボロボロの青色のセダンを根城にし、誰とも関わらないようにひっそりと生きているホームレスの男ドワイト(メイコン・ブレア)。警察に呼び出された彼は、両親を殺した犯人が刑に完全に服すことなく刑務所から出されることを告げられて大きなショックを受ける。やがて、すさまじい怒りに駆られた彼は復讐(ふくしゅう)を決意。セダンを激走させ、釈放された犯人のもとへと向かうドワイト。だが、その復讐(ふくしゅう)劇は思わぬ事態を引き起こし……。
≪感想≫
なんの情報もなく、なんとなく鑑賞。
タイトルにある通り、復讐作品かなと思いきや一味違いましたよ。
冒頭、ぼっさぼさの風体の男(ドウェイン)が車でホームレス生活を送っている。
そこへ、警察官が訪れ、あの男が出所するぞと伝える。
ホームレスの男は自分の両親を殺した男に復讐を遂げるべく、刑務所の前で待ち伏せする。
男はあっさりと復讐を遂げる。
ここからが本題だったんですね。
負が負を生みだす連鎖反応。
ドウェインは復讐を果たすも、次は彼が狙われ出す。
しかも身内を巻き込みながら。
復習は復讐を生み終わる事のない負の連鎖。
「狼の死刑宣告」という作品もそうだったような。
それを終わらすにはじゃあどうすれば・・・。
傑作「グラントリノ」を思い出したり。
ただ、ああいう終わり方は切ないよねぇ・・・。
本作とにかく台詞が少ない。
序盤なんて殆どないに等しい。
情報が少ないんだけど最低限の台詞とシチュエーションで物語を見事に紡ぎだす。
ここら辺は観ていて巧いなと。
本作って低予算で作られたんだろうなと感じたりもして。
主人公のキャラクターも良かったですね。
あのグズッぷりがなんとも。
少しサイコな感じで生真面目な感じ。
心の奥底に秘めたるわずかな狂気とそれよりも膨大な情けなさ。
どこにでもいそうな彼が起こす物語は観ていて少しハラハラと。
台詞も少ない分、そして彼の精神が薄弱している感じがなんともね。
キャラで言えばドウェインの高校時代の友人も良かったです。
全てを把握していないんだけど感覚的に助けるこの絆的な感じが、少しグッときたり。
もちろん悪い事に加担しているのはダメなんですが、それでもその行動には心打たれるわけです。
演じたのはデヴィン・ラトレイ。
どこかで見たことあるなと思って調べると、なんと「ホーム・アローン」の意地悪お兄ちゃん
じゃあありませんか。
そういえば、「エレベーター」という作品にも出ていましたね。
とにもかくにも。
物語的には重々しいし、バイオレンス描写もなかなか。
映像もキャッチーでもなくグレーな感じ。
両手を広げておススメはしませんが、ミニシアター系の作品が好きな方は是非。
≪点数≫
5点
(16.02.27鑑賞)

満足ならクリック!!
スポンサーサイト