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No.1176 『紙の月』
No1176 『紙の月』

2014年制作 邦
監督:吉田 大八

≪キャッチコピー≫
『最も美しい
横領犯。』

≪ストーリー≫
バブルがはじけて間もない1994年、銀行の契約社員として働く平凡な主婦・梅澤梨花(宮沢りえ)は綿密な仕事への取り組みや周囲への気配りが好意的に評価され、上司や顧客から信頼されるようになる。一方、自分に関心のない夫との関係にむなしさを抱く中、年下の大学生・光太と出会い不倫関係に陥っていく。彼と逢瀬を重ねていくうちに金銭感覚がまひしてしまった梨花は、顧客の預金を使い始めてしまい……。

≪感想≫
2012年の大傑作「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督作品。

原作は角田光代さんの小説。
日常に辟易している銀行員の主婦が欲求におぼれ横領をするというお話。

まず、演出が素晴らしかったです。
宮沢りえさん演じる梅澤梨花と池松壮亮くん演じる平林光太が
どんどん恋に落ちていくシーン。
そこで流れる音楽がまた良かったんですよね。
すっごいロマンス感が溢れる演出と言うか。
やっている事は不倫と言う行為なのにどこか幻想的で、少し肯定さえしたくなったり。

梨花が最初に犯罪に手を染めるシーン。
これがまた、すごく偶然で単純で何気なくって。
もちろん、本人には葛藤もあるんでしょうが、そこの感情の機微のバランスが
とても絶妙に描かれていて。
本当にこんなことってありえるんだろうって思っちゃったんです。
普通なら
「いやいや、ありえないでしょう・・・。」
とか
「ばっかだなぁこいつ。」
って思っちゃいそうなんだけど、梨花がどんどん落ちていくのはスッと受け入れられたというか。
すっごい悪党はいなくって、本当にボタンの掛け違えからズルズルと転落していく様がなんともね。

そして、クライマックスでの梨花の爆走するシーンまでの流れは本当に素晴らしかったです。
ただね・・・。
僕的には少しラストが気に入らなかったんですよね。
勧善懲悪とまでは行きませんが、梨花には制裁と言うか決着をつけてほしかった。
何らかの結果を見たかったんです。
そこは、残念だったなって。

キャラクターについて。
本作、出てくる人物も抜群に良くって。
梨花と恋に落ちる光太。
こいつがとっても嫌な奴なら腹が立つんですけど、こいつはこいつで普通にいる青年なんですよね。
悪意がなくって世間知らずの大学生なので、こういうものにのめり込んでしまう。
自分は社会で何物にもなれていないのに、こんなもんじゃないと心のどこかで諦めていない感じ。
こいつも、本当にわずかのズレからごろごろと転げ落ちる。
そしてクライマックスのクズ行為。
ただ、それすらもありえるし人ってこんなものなんだよなぁと思ってしまう。
ここも大八監督の演出力と言ったところか。
梨花の同僚である隅さん(小林聡美)と相川さん(大島優子)。
この二人が陰と陽タイプで対照的な役どころなんだけど、この人たちもなんだか
身近にいるような感じで。
二人の対比はどちらにも転ぶバランスの中で日常は流れている感がプンプン。
役者さんの素晴らしさも相まってとても見応えのあるキャラクターでした。

とにもかくにも。
ラストの着地はあまりピンときませんでしたがとても素晴らしい作品。
良い映画なのは間違いないです。
吉田大八監督はやっぱり信頼できる監督さんなのです。

うーーーん、だけどなぁ。
これはこれで良いのかなと思ったりするのも事実。
今、鑑賞してしばらくして感想を書いているのですが、余韻がハンパなくって。
もう少し噛み砕いて考えてみよう・・・。

≪点数≫
  7点
                                           (15. 12.27鑑賞)



こちら原作本。
映画とは結構違うみたい。
読んでみようかな。

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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