2015-07-27 Mon

2015年制作 米/メキシコ/南アフリカ
監督:ニール・ブロムカンプ
≪キャッチコピー≫
『・・・ボクを・・・なぜ怖がるの?・・・』
≪ストーリー≫
2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく……。
≪感想≫
「第9地区」「エリジウム」のニール・ブロムカンプ最新作。
僕はどちらも好きな作品で。
この監督の作品は追い続けたいという事で、いざ映画館で鑑賞してきました。
やっぱりイケていました!!
基本的には前作「エリジウム」の際に受けた感想と一緒。
本作も恐らく莫大な費用をかけて作られたと思うんです。
そんでこの監督のSFチックなアクションを撮る手腕と合わさって。
メチャクチャカッコ良かったです。
ラストのチャッピーとヴィンセントのバトルシーンとかギャングたちの銃撃戦とか
撮り方がカッコ良くって素晴らしい。
残酷描写もそれなりにあったのですが、問題ないない。
映画館のビッグサイズな画面で観たせいもあってググイとのめり込むことができましたよ。
とにかくアクションが凄かったな。
あの敵ロボットが撃った、空で花火みたいにはじける弾丸には、テンションあがったり。
人工知能を持つロボットのチャッピー。
起動当初は純粋無垢な赤ちゃんの心と知能。
それをひょんなことからギャングにさらわれて育てられることになる。
ギャング言葉、ギャングのしぐさを覚えるチャッピー。
ここら辺は凄くリアルでちょっと笑える。
パパのニンジャ(名前ね)とママのヨーランディ、仲間のアメリカ(名前ね)との生活で
猛烈なスピードで人間として、そしてギャングスタとしての性質を兼ね備えていく。
チャッピーが拳銃の撃ち方や、武器を使って特訓するシーンはなかなか楽しかったです。
「エリジウム」の時にも書いたのですが、この監督さんは日本の事がきっと大好きなんですよね。
時折、日本の物が出てきたりして。
ギャングのパパの名前はズバリ、ニンジャでしょ。
そのニンジャが着ているジャージに書かれている刺繍がカタカナででっかく「テンション」。
チャッピーに使用させる武器も手裏剣だったりヌンチャクだったり。
そこら辺もちょっと好感持てたりして。
本質について。
本作って子育てのお話なんですよね。
人の性格とはどういう風に作られていくのか。
「血か環境か」なんて言葉がありますが、本作のそれはまさしく環境。
そして人が人を成長させていくという事。
チャッピーはギャングの親に育てられ悪の道に進むも、人間の本質的な事をしっかりと学んでいく。
許すことも覚えるし、守ることも覚える。
クライマックスのあの行動にはグッときたり。
実は本作のオチは少し想像していなかった事になったんです。
この着地の仕方には結構驚かされましたよ。
ただね・・・。
この子育ての描写には少し物足りなさも感じたり。
人が成長していくってこんな単純な事じゃないような気がして。
少し描き込みが足りなかったのかなって。
ただ、それを補うアクションの勢いがあったのでそれはそれで
良かったと思ったり。
全体的にアクション描写がズバッと決まった本作。
ストーリーや投げかけてくるものは深いものの、ルックが良すぎるために、
全ては受け取れずと言ったところか。
とにもかくにも存分に楽しめた本作。
次回作もやっぱり楽しみです。
さて、余談。
本作はPG12作品。
12歳以下は親の助言・指導が必要との事。
僕が鑑賞した映画回では、5歳くらいの娘と二人で観に来ていた母親がいた。
んんーーー、なんだかなぁ・・・。
この子育て映画を観てどう思ったんだろう。
下手すりゃトラウマなるぞ!!
≪点数≫
8点
(15.06.04鑑賞)

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