fc2ブログ
 
■プロフィール

ゆず豆

Author:ゆず豆
映画のレビューをつらつらと・・・。

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ

■カテゴリ
■カウンター

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

No.1089 『ゴーン・ガール』
No1089 『ゴーン・ガール』

2014年制作 米
監督:デヴィッド・フィンチャー

≪キャッチコピー≫
『本当に大切なものはいつも失って初めてわかる』

≪ストーリー≫
ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。

≪感想≫
最初に・・・。
本作はネタバレすると楽しさ半減どころか、大変もったいない事になるかと思います。
レビューを読みたい方は是非、鑑賞後に読む事をお勧めします。
とりあえずとても良い作品でした!!
おススメです!!!!!


さてさて。
さすがのデビット・フィンチャー監督と言ったところでしょうか。
めちゃくちゃ優れた作品でした。
今まで同監督の作品は「ファイトクラブ」「ソーシャル・ネットワーク」「ゾディアック」と
観てきましたが本作が一番素晴らしかったかも。

まず物語の進め方が秀逸。
序盤。
ニックは妻がいなくなったことに気付く。
警察を呼び誘拐、失踪事件へと繋がるのだが、実はニックが殺したんじゃないのか的な余韻を
少しずつ少しずつ描き出す。
これがまた巧みなんですよね。
「こいつは本当に妻を心配しているのか??」
「なかなかのダメ亭主っぽいぞ・・・。」

そして中盤一つの大きな展開が。
失踪事件は実は妻のエイミーが仕組んでいて、これまでの経緯を彼女視点で描き出す。
ここで観ているこっちは度肝を抜かれる訳です。
ただし、これはまだ中盤のお話。
ここからエイミーとニックの攻防戦が繰り広げられる。
ニックはエイミーが仕組んだ罠と気づき、どうにか自らの冤罪を立証しようと奔走。
一方のエイミーはニックを陥れるために試行錯誤する。
二転三転物語は転がる転がる。

クライマックス。
エイミーとニックはもとのさやに納まり理想の夫婦を演じ続けるのであった・・・。
いやぁーーー・・・凄いっす。
この語り口。
もちろんお話自体がとても面白いというのもありますが、この描き方は素晴らしい。
効果的に真実を少しずつ明らかに。
見ているこっちはエイミーとニックの心情に行ったり来たり。
ぐらついているこちらの心を見透かすように目くるめく展開で
ハラハラドキドキしっぱなし。
巧いです。

本作の大きなテーマについて。
男女とは何ぞや。
夫婦とは、結婚とは何ぞや。
本作の感想でよく、「女は怖い」とか「結婚は怖い」的な事を良く聞きました。
僕はそんなことはあまり思わず。
誇張しているとはいえ、まぁこんなもんでしょうと思ったり。
だってニックはニックで浮気とか妻に対して愛情を疎かにしていたのだから
しょうがないじゃんって。
もちろん、エイミーのやり口はメチャクチャでいききっているんですけどね(苦笑)
ただ、これは女性が怖いんじゃなくって、エイミーを作り出した環境や生い立ちが怖いんですよね。
親が求めている理想の姿になれなかったエイミーは徐々に徐々に人に対しても、自分に対しても、
仮面をかぶる事が当り前と思っている。
これまた、僕的にはまぁそうなんだろうなって。
だって、人に対する性格なんて相手によって多かれ少なかれ変わるもんでしょう。
やっぱり好きな人の前では、良く見られたいって思うでしょうし、それを続けることでそれが当り前になって、
成長していくんじゃないかって。
他者と関わる事で性格も変わっていくでしょうに。
僕は結婚していないのでよく分かりませんが、結婚生活もそんな事の積み重ねなんじゃないでしょうか。
妻は旦那の善きように、旦那は妻の善きように。
なんて、こんな簡単なものじゃないんでしょうね(苦笑)
ただ、少なくとも僕は結婚ってやだなぁとは思いませんでした。
こんな事にはならぬよう気を付けようとは思いましたが(笑)。

本作の肝的キャラクターのエイミー。
正直、このエイミーがもっと知的でサイコチックに描かれていたら
この作品には違った印象を覚えたかもしれない。
僕的印象として、エイミーは確かに狡猾で知的で腹の座ったぶっとい女性なんだけど、
やはりどこか人間臭い一面も併せ持っていて。
例えば、時折見せる嬉しい事が起こった時の軽くはしゃぐ所。
例えば、ニックがテレビインタビューで語るシーンを観て心がまたニックへ移ろう所とか。
殺人を犯してしまったり、元彼を陥れてはいるんですが、メチャクチャサイコパスと言った印象は
受けなかったんですよね。
彼女自身もかわいそうな生き方してるなって。
リアリティがあるというか、実在感があったんです。。
ここら辺も、やっぱり描き方が巧かったなって。

あと、なんといってもラストシーン。
オープニングのカットと同じ構成にしている所に匠を感じました。
あのオープニングで観た表情とラストカットのあの表情。
受ける印象が180度違っていて、正直、めちゃくちゃゾッとしましたよ。

めちゃくちゃ良くできた作品。
とにかく本作を観た後、感想を言い合いたい。
余韻が残り、色んな考えが思い浮かぶ。
それだけでやっぱりこの作品は優れている事を知る。
とても良い作品でした。
もう一度観ても良いかも・・・。


≪点数≫
  9点
                                           (15.05.05鑑賞)


スポンサーサイト



映画 | 08:00:00 | トラックバック(1) | コメント(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

ゴーン・ガール
ポスター A4 パターンA ゴーン・ガール 光沢プリント()写真フォトスタンド APOLLO商品詳細を見る 【GONE GIRL】 制作国:アメリカ  制作年:2014年 ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は 誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日 に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛 けられ、日々続報を流すため取材を続...
2015-07-03 Fri 22:46:46 | miaのmovie★DIARY