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No.1077 『クロッシング』
No1077 『クロッシング』

2008年制作 韓
監督:キム・テギュン

≪キャッチコピー≫
『生きるために、
    別れるしかなかった。』

≪ストーリー≫
北朝鮮に暮らすヨンスは、妻ヨンハと11歳の息子ジュニとの3人暮らし。ある日、ヨンハが結核に罹ってしまう。しかし、北朝鮮では薬が手に入らないことから、ヨンスは危険を冒して国境を越え、中国へと渡る。見つかれば即、強制送還され、確実に処刑される。そんな状況の中で、身を隠しながら、薬を得るために懸命に働くヨンス。しかし、その甲斐もなく故郷ではヨンハが静かに息を引き取る。やがて孤児となったジュニは、父との再会を信じ、国境を目指すのだが…。

≪感想≫
むむむ・・・どんよりどよどよ・・・。
重すぎる作品。

本作、実際にあったお話を基に作られた作品。
場所は北朝鮮。
炭鉱府として働くヨンスは、妻と子供と粛々と過ごしていた。
ある日、妻が妊婦にもかかわらず結核にかかってしまうも、治す手立てがない。
意を決したヨンスは脱北を図り中国へ渡る事に決めるが・・・。

とにかく負のスパイラルが止まらない。
希望の一手が負を生んでしまう。
だからと言って動かない訳にはいかない。
それじゃどうすればいいのか、どう生きていけばいいのか・・・。
ひたすら続く哀しい現状と実情。
とても痛々しく哀しい。

これが北朝鮮と言う国の現状なのか。
縛られる国民。
ただ彼ら彼女らは生まれた時からこの環境にいる訳で・・・。
それでもやはり自由を求めるのが人間の性なのでしょうか。
むむむ・・・。

亡命と言えばポーランドの「明日の空の向こうに」や、メキシコの「闇の列車、光の旅」。
ただあちらの作品はもう少し希望の光が射しこんでいたような・・・。
負のスパイラル作品と言えば最近観た傑作「そこのみにて光輝く」。
あれもひたすら負の連鎖が続く作品でしたが、ラストのワンカットは、それでも生きていく意志に
美しさすら感じたような・・・。
本作はラストシーンが終わってもどうしようもないやるせなさと言うか、モヤモヤが残る作品。

たとえば、これを学生の頃に観ていたなら。
きっと「知ることができて良かったです。」的な感想が生まれた。
ただ、僕もそこで止まることができない立場になった訳で。
知る事を次なるアクションへと繋げる事ができる年齢、立場に置かれている訳で。

うーーーん・・・。
ただ本作の場合、具体的なアクションが思いつかないのも事実。
この負の連鎖を止めるには。
現実に起きているであろうこの事実を希望に満ちた現実にするためには。
ひたすらザラッとした作品。

飲み込むにはもう少し時間がかかりそう。

≪点数≫
  5点
                                           (15.04.12鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(2)
コメント
同調
ゆず豆さんのレビューに激しく同調しました。
見たのはだいぶ前で、詳しい内容は忘れてしまったのですが、後味が非常にやるせなく、すっきりしなかったことは覚えています。
そして、そう、同じように辛い現実を写していても、『闇の〜』などには一筋の光によって救われたし、作品全体の出来としてもポイント高かったです。
自分に子どもができてから、どうにも、子どもが辛い目に遭うものに弱くなってしまったので、今見たらさらにズドドドーンとなってしまいそうな気がします。
2015-05-15 金 00:21:51 | URL | ihuru [編集]
Re: ihuruさん
いつもコメントありがとうございますv-290

> ゆず豆さんのレビューに激しく同調しました。

おぉ!
ありがとうございます!!
本作は、何も解決策が思いつかなくってひたすらモヤモヤと。
僕は独身なので、子供ももちろんいないのですが、確かに
子供がいる方だとまた色んな想いが募るかもしれませんね。
今でも、思い出すとモヤモヤする作品です。
2015-05-15 金 21:23:31 | URL | ゆず豆 [編集]
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