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No.1050 『隣人 -The Neighbors-』
No1050 『隣人 -The Neighbors-』

2012年制作 韓
監督:キム・フィ

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
夜遅くに帰宅している途中で姿を消した娘が、翌日バラバラ死体となって発見された。それが連続殺人事件へと発展し、住民たちの犯人探しが始まるが……。

≪感想≫※ネタバレあり!!
韓国発サスペンス作品。

むむむ・・・やっぱりこの手の韓国作品は良作が多い!!

まず作りが上手でした。
登場人物は多数。
それぞれのキャラクターがきちっと立っていて、活きている。
それぞれが点だとすると、物語が進むにつれてどんどん繋がっていく。
ここがまずとても良かったんです。
観ていて、
「おっと、こいつはこういう過去があるのね・・・。」
「なるほど、コイツとコイツはこういう風に繋がっていくのね・・。」
「じゃあ、こいつは??」
等々。
それが決して突飛ではなく日常の中なんだけど禍々しい殺人事件を
中心に関わっていく感じ。
そしてクライマックス、怒涛の展開。
それぞれが繋がって事件は一気に終息に・・・。
良いですねぇ・・・。
描き方が上手だから緊張感をずっと保って観る事ができたんです。
つい先日、「フライト・ゲーム」なるサスペンス作品で、お話が面白くないとレビューに書きましたが、
本作はお話の面白さ+演出の巧みさで最後の最後までグッと見入る事ができたんです。
とても良い作品でしたよ。

先に書きましたが、キャラクターが本当にみんな立っていて。
主要キャラは10人以上。
殺された少女、同じ団地に住む少女の二役を演じたキム・セロン。
どこかで見たことがあると思ったら「アジョシ」のあの子だ!!
本作でも、アジョシ、アジョシと叫んでいましたよ。
本作での僕的2大キャラクター。
一人目が殺人鬼役のキム・ソンギュン。
この不気味なフェイス。
いかにもサイコパスで気が狂っている表情の、悪党と言うよりかは狂人キャラ。
こいつがなんとも言えない重々しい暗いキャラクターでゾッとしました。
二人目が金貸し業者のチンピラ役のマ・ドンソク。
こいつがまた悪い奴なんだけど、心根が腐っていない感じが、嫌いになれなくって。
仁義を通す悪党的なね。
実はこの二人。
以前観た良作「悪いやつら」に出演されていた俳優さんで。
韓国の俳優さん達は本当に良い顔してらっしゃる。
サブキャラにもきっちり色を付けてあげて、印象に残るように仕上げている。
そこら辺は本当に巧いなと。
本当に各キャラがしっかりと描かれていましたよ。

あとは、何と言ってもこの独特な空気感。
重たーい感じ。
ズキズキとジュクジュクと痛みを感じるというか。
ねっとりと描かれる暴力描写が、後味悪いんですけど凄いこの作品にはマッチしていて。
そこら辺の描写も、やっぱり韓国っぽくて巧みだなぁと。

お話もそう。
このどっぷりと暗い感じがなんとも癖になる。
クライマックス、警備員の親父が実は過去に殺人を犯していて逃亡中の犯人だったとは。
そして本事件に関わって、また過去の事件を引きずり清算できず、さらに業を背負って生きていく。
僕的にこの着地の仕方が凄く好きで。
結局彼も犯罪で、時効を迎える前にさらなる罪を重ねるんですよね。
2度目の罪は正義のヒーローと思われがちだけど、そうはいかないっつーことで。
これはこれで良し!!
法律で許されても、背負ったものが無くなる訳じゃないんだからね。

むむむ。
色々書くことの多かった本作。
それだけでいい作品という事が伝わる。
重たい、暗い作品が好きな方にはお勧めです。

一個だけ不満を言わせてもらうと。
ラストの殺された少女が殺人犯の前に亡霊として表れていたくだりは少し蛇足だったかな。
そこはもう少し、現実的な終わり方をした方が良かったかなと感じました。

≪点数≫
  8点
                                           (15.01.10鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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