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No.1031 『CUT』
No1031 『CUT』

2012年制作 邦
監督:アミール・ナデリ

≪キャッチコピー≫
『映画のために死ね』

≪ストーリー≫
売れない映画監督・秀二(西島秀俊)の作品が映画館で上映されることはなかったが、彼は映画への情熱を持ち続けていた。そんな折、兄が借金のトラブルで亡くなったことを知った秀二は、彼の映画資金調達のため兄がやくざの世界で借金していたことを知る。兄の死に対する自責の念から、秀二は殴られ屋をすることで借金を返済しようとするが……。

≪感想≫
昨今の映画社会。(特に日本映画ね)
ドラマがあって、人気が出たら映画版。
マンガが人気だから映画にしちゃおう。
ドデカイ儲けは必要ないからある程度、稼げればいいや的発想の作品達。

そんな商業映画社会に渾身のメガトンパンチを放つ本作。
ド直球のメッセージ。
なかなか熱い作品でした。

監督はアミール・ナデリというお方。
初めて聞きましたが、数多くの日本映画監督さんをリスペクトしているのかな。
日本人俳優さんを使って日本を舞台に映画を撮る。
ありがたいことです。

ストーリーについて。
映画監督志望の秀二は、死んだヤクザの兄貴の残した借金のために、
殴られ屋として金を稼ぐことに。
彼はどんなに殴られても立ち上がる。
彼をそこまでさせるのは、彼の中にある昨今の映画業界への不満。
映画への愛情からなるものだった・・・。

・・・???
ストーリーを書いているとよく分かんないな。
映画と殴られることとどう繋がるのか??
確かに、ストーリー、登場人物の行動を見ていてもピンとこないんです。
ただ、そこに意味を感じなくても何となく良いような気がして。

作中、秀二が語る映画についての愛情。
画面に映し出される映画への愛情。
近年の映画業界に対するメッセージ。
そこら辺がド直球でガンガンに伝わってくる!!
そこに意味があるんじゃあなかろうかと。
この秀二の迫真の行動に思わずブルってきましたよ。

「映画はまだ死んじゃいない!!」
「映画は真の芸術だ!!」

いやぁーーー、シビれました。

ただ全体的に良い作品だったかと言われるとそこは「?」。
実は手放しで共感できなかったりしたんです(苦笑)
その理由は、僕はこの映画で批判されている、エンタメ的作品も好きだったりするんですよね。
確かに冒頭に書いた、昨今の日本映画のやり方はあまり好きじゃないし、
観たいともあまり感じないし。
とは言え、ハリウッドのアメコミヒーロー物とか超ド級の頭カラッポエンタメ作品も大好きなんです。
そんな作品の中にもしっかりと、
「良い映画を作ったろう!!」
なんて気概を感じたりするんです。
本作では、クラシック作品にピントを合わせて、あの頃の善き映画監督は的な描き方をしていますが、
今の監督たちもしっかりと、巨匠たちをリスペクトして進化をしているんじゃないのかなと思ったり。
むむむ・・・言いたいことは分かるしガツンと胸を打たれたのも事実。

クライマックス。
監督が思うクラシックの名作100選が流れる。
あんな作品やこんな作品。
殆ど観た事ありませんが、いずれは観たいと思っていた大傑作の数々。

映画好きの方々なら唸る作品なのではないでしょうか。
評価は難しいですが、凄く魂を揺さぶられた作品です。

うーーーん、これを機にクラシック作品も手に取らなきゃなぁ・・・。


≪点数≫
  6点
                                           (14.11.29鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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