2014-12-08 Mon

2013年制作 米
監督:ブライアン・ヘルゲランド
≪キャッチコピー≫
『信じ続ければ、世界は変わる。』
≪ストーリー≫
1947年。ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーを務めるブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、黒人青年ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)と契約、彼をメジャーリーグ史上初の黒人メジャーリーガーとして迎える。だが、白人以外には門戸を開かなかったメジャーリーグにとって彼の存在は異端なものでしかなく、チームの選手たちはもちろん、マスコミや民衆からも糾弾される。そんな状況ながらも、背番号42を誇るようにプレーするジャッキーの姿は次第に人々の気持ちを変えていく。
≪感想≫
史上初の黒人メジャーリーガー・ジャッキー・ロビンソン。
彼の功績を称え、現在、彼のデビューした4月15日をジャッキー・ロビンソンデーとし、
毎年、この日の試合は敵味方関係なく全員が彼の背番号「42」を付けてプレーしている。
そして、彼の付けた背番号「42」は全球団の永久欠番となっている。
凄いですね。
そして粋なことをするもんだと感心。
さて本作について。
黒人差別が激しく残っているアメリカで、野球というスポーツを通して人種差別を訴えた人たち。
その歴史はとても凄まじく壮絶で、我慢の日々だったに違いない。
彼には味方は本当に少なかった。
敵はもちろんの事、味方であるはずのチームメイトでさえも、彼を受け入れる事は困難だった。
こういう言葉は不適切かもしれないが、これがまかり通るしょうがない時代背景があったんですね。
黒人というだけで、肌の色が違うと言うだけで、差別され虐げられていた。
黒人と言うだけで罵られ、白人と入場口を分けられ、トイレも分けられる。
毎日の脅迫文は当然の事、家族にまで身の危険が及ぶ。
それでも彼はメジャーリーガーとしてプレーし続ける。
どんなに罵られても屈辱的な仕打ちを受けても我慢し続ける。
なんと太い(ぶっとい)心を持っているのだろうか。
作中、彼が一度だけ声を荒げ怒りに震えるシーンがあるが、実際の彼は、
全く怒った事のない紳士だったんですって。
本当に凄い人です。
そんな彼の存在がやがてアメリカを変えていく。
じーーん・・・。
ただ、やはり彼一人の力ではこの偉業は成し遂げる事は出来なくて。
まず、彼をメジャーリーグの舞台に呼び寄せた、ドジャースのオーナー、ブランチ・リッキー。
彼も、黒人を呼ぶことで周りの反発を受け、たくさんの敵を作ることに。
ブランチはジャッキーを鼓舞し、支え、絶対に彼を見捨てる事はしなかった。
彼の行動から、周りも少しずつ変わり始め、一人、また一人と味方が増えていく。
チームメイトも徐々に変わっていく。
セカンドを守るエディ・スタンキー。
彼が、相手チームの監督の侮辱行為に我慢ならずベンチから飛び出すシーン。
ショートのピー・ウィー・リース。
彼が、ブーイングをする観客たちに対して黙ってみせた行為。
ロビンソンと肩を組んで微笑みあう。
いかに自分たちがやっている行為(ブーイング)が恥ずかしい事だと知らしめるように。
とてもグッときましたよ。
こういう人達が存在して、こういう事実がアメリカの風習をより良い方向へ変えていく。
少しずつ少しずつ。
そういう事実を知るには持って来いの作品。
映画としてどうかと言われると、少しだけ盛り上がりに欠ける作品かなとは思ったのは事実。
ちょっと見せ方が淡白で平板なイメージも受けたもので・・・。
・・・が!!
ぜひ、一度は観てほしい作品です。
≪点数≫
6点
(14.11.07鑑賞)

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