2014-09-15 Mon

2011年制作 邦
監督:阪本 順治
≪キャッチコピー≫
『仇も恨も是まで是まで』
≪ストーリー≫
南アルプスのふもとにある長野県大鹿村でシカ料理店を営む風祭善(原田芳雄)は、300年以上の歴史を持つ村歌舞伎の花形役者。公演を間近に控えたある日、18年前に駆け落ちした妻・貴子(大楠道代)と幼なじみの治(岸部一徳)が現れる。脳に疾患を抱え記憶を失いつつある貴子をいきなり返され戸惑う善だったが……。
≪感想≫
冒頭数分、出演者のロールが流れてタイトルドーン。
ポコポコ木琴のような音色、音楽。
「・・・なんだか古くさい作品だなぁ。」
といったのが印象。
出演者はとても豪華な顔ぶれ。
原田芳雄に佐藤浩市、三國連太郎、石橋蓮司等々。
松たか子や瑛太も出てきますが脇を固めるポジション。
主役級の方々はベテラン俳優さんたち。
「・・・これまた古くさい作品だなぁ。」
といった印象。
舞台は長野県大鹿村。
大鹿村に伝わる大鹿歌舞伎を取り入れた喜劇。
今ではコメディ作品なんて言葉が浸透していますが、本作はこれぞ「喜劇」。
日本の伝統文化とベテラン役者を使って微笑ましいドタバタストーリーを織り成す。
しかも本作は性同一性や痴呆というセンシティブな問題を軽やかに、面白おかしく映し出す。
これがまた不快じゃないんですよね。
それもこれも先に書いた豪華なベテラン俳優さん達が、上手にガチャガチャやってくれていたから。
田舎ならではの喧騒があったから。
岸部一徳さんと原田芳雄さんの掛け合いは絶妙に面白かったし、
時折出てくる、おっさんたちの裸も絶妙にだらしなくって力が抜けましたねぇ・・・。
松たか子さんの独特な間の演技も思わずクスリとね。
とにかく演出が巧く作品にマッチしていて観心地は良かったです。
古くさい、古くさいと書いてはいますが、地味ながらも良い作品でした。
ただね・・・。
全体的にノリきれなかった部分も。
それは僕が歌舞伎に精通していないという事。
物語クライマックス。
歌舞伎のシーンが続くんですが、楽しみ方も内容もイマイチわかっていないので、
ピンとこなかったです。
もう少し歌舞伎の説明、お話の説明があっても良かったのかなと。
もったいないな。
それは僕の勉強不足という事で反省・・・。
とにもかくにも。
ちょっと古めの人情「喜劇」を観た気分。
たまにはこういう作品も悪くないですね。
≪点数≫
6点
(14.08.11鑑賞)

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