2014-08-27 Wed

2012年制作 邦
監督:沖田 修一
≪キャッチコピー≫
『出会えたことが、うれしくて、可笑しくて、そして、寂しい――。』
≪ストーリー≫
長崎県の港町で生まれ育った横道世之介(高良健吾)は、大学に進むために東京へと向かう。周囲の人間を引き付ける魅力を持ち、頼まれたことは何でも引き受けてしまう性格である世之介は、祥子(吉高由里子)から一方的に好かれてしまう。しかし彼は、年上で魅力的な千春(伊藤歩)にぞっこんで……。
≪感想≫
吉田修一の同名小説を映画化。
私、この原作を読んだことがありまして。
これがまたとても良い作品だったんです。
暖かくて爽やかで、ふと昔を思い出してしまうような。
もう一度読みたい傑作の一つ。
それがなんと映画化されたという事でいざ鑑賞。
原作とはまた違う良さがここにありましたよ!!
先に余談を。
本作を観ていると自分の事に照らし合わせてしまうんです。
まず本作のあらまし。
横道世之介は長崎の生まれで大学進学のために上京してくる。
何の変哲もないお人好しの世之介と周りの人達との交流を描いた作品。
実は僕も大学は福岡に出ていまして、青春時代を思いっきり都会で過ごしたわけで。
初めて一人で電車に乗り、初めてPHSを携帯、初めて雪を見たのもそういや大学ん頃だ(苦笑)。
一人暮らしやアルバイト、とにかく自由気ままに過ごしていた時代。
それまでのせまっくるしい人間関係とはうって変わってめまぐるしく人と出会い繋がって成長して。
本作はその頃の何気ない毎日をふと思い出させてくれたんですよね。
あぁ、あんな奴いたなぁ。
あぁ、あんなことあったなぁ。
って。
とにかくその頃の風景や匂い、音を懐かしむ事が出来ました・・・。
さてさて映画について。
本作の時代設定は1980年代後半の東京。
世之介と一緒に過ごした時代と現代の彼らを映す。
世之介は純粋無添加な人間。
彼と会った人たちは何とも憎めない彼と何気ない毎日を過ごし、
10年後、20年後にふと思い出す。
そして彼を思い出すときはきっとみんなが笑顔になる。
本作に出てくるキャラクターはみんな素敵な奴ら。
世之介はもちろんの事、交際相手の与謝野祥子。
初めての友達、倉持や阿久津唯。
自らがゲイであると告白する加藤と世之介との関係も良かったですね。
他にもたくさんの魅力的なキャラクター達。
本作に出てくる彼ら彼女らって、とても身近感があったんです。
そんな彼らがどのようにして世之介と出会って、その後はどうなっていくのか。
世之介を思い出すとき彼らはどんな顔になるのか。
本作の良さってこの世之介の人間的魅力もそうなんですが、
実は僕がグッときたのはそこだけじゃなくって。
きっと、誰でも誰かにとっての世之介なんじゃあなかろうかと。
今もどこかで、ふと誰かが自分の事を思い出しては微笑んでくれているんじゃあなかろうかと。
自分が本作をみてあいつやあいつを思い出したように。
別に劇的な、ドラマチックな出来事じゃないんだけど、たまぁーに思い出すあの頃。
そんなことを気づいた時にちょっとぐっと。
そんなことを考えると少し暖かく朗らかに。
うーーーん良い作品に出会ったなぁ。
久しぶりに大学時代に住んでいた街に行ってみようかなぁ。
≪点数≫
8点
(14.07.19鑑賞)
こちら原作本。
すっごい暖かくて良い作品でした。

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原作こないだ読みました。
たしか、映画になってたよなーって思って。
原作もいいよね、何てことない日々だけど、ほんと自分の学生時代と重ねながら読んだり。
うまく言えないけど、世之介が自分の友達みたいに思えてきて、でも自分には見えなかった部分を覗き見してるようなそんな気持ちで読んでました。
ほんと、みんな誰かの「世之介」なのかもね。
わたしのことも、誰かがどこかでふとしたときに思い出して笑ってくれてるといいな。
映画も良さそうー!
たしか、映画になってたよなーって思って。
原作もいいよね、何てことない日々だけど、ほんと自分の学生時代と重ねながら読んだり。
うまく言えないけど、世之介が自分の友達みたいに思えてきて、でも自分には見えなかった部分を覗き見してるようなそんな気持ちで読んでました。
ほんと、みんな誰かの「世之介」なのかもね。
わたしのことも、誰かがどこかでふとしたときに思い出して笑ってくれてるといいな。
映画も良さそうー!
2014-09-01 月 23:38:35 |
URL |
mh-goi
[編集]
いつもコメントありがとう
> 原作こないだ読みました。
おぉーーー!!読んでいたかー。
めっちゃ良かったでしょ。
と言うか、僕も読んだのはだいぶ前なんだけど、今になって
「あぁ、あの作品また読みたいなぁ。」
って。
後になってこの余韻がまた、世之介っぽくて良い感じ。
> ほんと、みんな誰かの「世之介」なのかもね。
> わたしのことも、誰かがどこかでふとしたときに思い出して笑ってくれてるといいな。
大丈夫。
たぶん自分が思っている以上に、mh-goiさんも誰かにとっての「世之介」だから。
> 映画も良さそうー!
映画も原作と違った良さがあるから機会があればぜひぜひ。

> 原作こないだ読みました。
おぉーーー!!読んでいたかー。
めっちゃ良かったでしょ。
と言うか、僕も読んだのはだいぶ前なんだけど、今になって
「あぁ、あの作品また読みたいなぁ。」
って。
後になってこの余韻がまた、世之介っぽくて良い感じ。
> ほんと、みんな誰かの「世之介」なのかもね。
> わたしのことも、誰かがどこかでふとしたときに思い出して笑ってくれてるといいな。
大丈夫。
たぶん自分が思っている以上に、mh-goiさんも誰かにとっての「世之介」だから。
> 映画も良さそうー!
映画も原作と違った良さがあるから機会があればぜひぜひ。
2014-09-02 火 21:31:01 |
URL |
ゆず豆
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