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No.2192 『CLOSE/クロース』
No2192 『CLOSEクロース』
2022年制作 ベルギー / オランダ / 仏
監督:ルーカス・ドン

≪キャッチコピー≫
『永遠を壊したのは、僕。』

≪ストーリー≫
花農家のレオと幼なじみのレミは、兄弟のように毎日をともに過ごす親しい仲だった。中学校に進学すると、クラスメイトは彼らに付き合っているのかと質問を投げる。レオは親友だからとむきになるが、からかわれ続け、いつしかレミを避けるようになってしまい……

≪感想≫
ベルギー映画。

ベルギーの田園に住む一組の少年、レオとレミ。
何をするにも一緒だった彼らだがは些細なきっかけを基に溝ができてしまう。
その溝がさらなる不幸を招くことに・・・。

とても繊細な作品。
子どもの純粋さと残酷さ。
自らの子どもの頃を思い出す。
僕にも小さいころからずーっと一緒の友人がいて。
それこそ本作のレオとレミのように毎日毎日ずっと遊びまわっていた親友が。
その親友の家に泊まりに行ったり、逆もしかり泊りに来たり。
ひたすら一緒にいた。
その親友は今でも変わらず親友でもうすでに数十年。
もしかしたら僕らも本作のレオとレミのような歪が生まれていたのかも。
それが起こっていたらと思うととてもゾッとする。
本作の登場人物たちって基本的に悪意がないんですよね。
何気なくいじったり、小ばかにしたりとおふざけの範疇で発言されていく。
それが、小さなきっかけとなり取り返しのつかない事態を招く。

本作はベルギーが舞台という事で風景が美しかったのも印象的。
レオの家では何かの花を育てていて。
収穫までの過程の中で巻き起こる出来事や成長は時折、寂しさや切なさを
併せ持っていて。

子供が持つ繊細な心と成長する過程でぶつかっていく社会との共生が
とても奥深く描かれていた作品。
一方で本作はクィア映画としても優れていたように感じました。
レオとレミはまだ自分の性について意識もしないお年頃。
もしかしたらこれが恋なのか、はたまた友情の延長戦なのかわからない、繊細な時期。
そこで出てくるのがやはり「らしさ」との葛藤。
「男」らしさや「女」らしさ。
社会にはびこる慣習や常識が息苦しさと「自分」らしさを奪っていく。

ふと考える。
レオとレミの結末はとても悲しい結末に。
それならどうすれば良かったのか。
周りの大人はどうすれば良かったのか。
まずはどんな人でも生きやすい環境を整えていかなくちゃいけない。
まずは柔軟な心を持たなくちゃいけない。
その言葉や行動がどう影響していくのか想像しなければいけない。
難しいし、現実的ではないかもしれないけど少しずつ少しずつ。

レオとレミを演じた二人の子役も素晴らしかった。
細身で殴ったら折れてしまいそうな体系と、その体系通りの繊細な心。
二人がふざけながら喧嘩へと発展していくやり取りも、とても切なかったなぁ。

とにもかくにも。
とても胸を締め付けられる作品。
一組の少年たちを通して様々な想いを馳せる。
本作を観て思い出したのはやっぱり今年、上映された日本映画「怪物」。
「怪物」はカンヌ映画祭でクィア・パルム賞を受賞したが、
クィア映画としては本作の方が優れていると感じました。
もちろん「怪物」もとても素晴らしい作品だったのですが、演出等の素晴らしさもあったからね。
と思ったら、本作の監督であるルーカス・ドン監督は前作「Girl/ガール」にて
クィア・パルム賞をとったんですって。
なるほどねぇ・・・。

≪点数≫
  9点
                                           (23.08.30鑑賞)
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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)