2023-10-30 Mon

2021年制作 アイルランド/英/ベルギー/仏
監督:ナーサ・ニ・キアナン/デクラン・マッグラ
≪キャッチコピー≫
『やられたら、やりかえす?
それでいいの?』
≪ストーリー≫
ベルファスト合意以降、北アイルランドは平和が維持されている。対立の跡が残る街のホーリークロス男子小学校では、哲学が主要科目になっている。“どんな意見にも価値がある”と言う校長の教えのもと、生徒たちは違う意見にも耳を傾け自分の考えを語っていく。
≪感想≫
北アイルランド・ベルファストの学校の日常を映したドキュメンタリー。
このベルファストという町。
昔、「ベルファスト」と言う傑作でも描かれていましたが、
過去、宗教の対立による町で分断があった地域で。
そこで今も生活する子どもたちを描いた本作。
僕的にこのベルファストという町に興味があったので劇場にて鑑賞してまいりました。
さてさて。
とにかくそこに映っている子どもたちの「顔」が良い!!
健やかで健全で素直な子どもたち。
と思いきや、やはりそこは子ども。
無邪気ゆえに互いを傷つけ、自らの感情のコントロールができないお年頃。
その背景にはベルファストという町の過去の傷が見え隠れ。
校長先生の存在、そしてここで働く大人たちがとても素晴らしかった。
とにかく子どもたちと会話、対話を続ける。
特に校長先生は「哲学」と言う授業を通して子どもたちに「考える」という種を植え付ける。
ひたすら会話をして考えて疑問を持ち、受け入れてより良い未来へと繋げていく。
これは大人になった私たちにも言えること。
万国共通、老若男女問わず普遍のテーマを投げかける。
本作で映し出される子どもたち。
この時期にこういう教育を受けるのはとても良いと思う。
先に書いた心に蒔かれた「種」をどう育てていくか、そしてこの素直な時期に
落とし込むのは素晴らしいなと。
そんなこんなで。
ベルファストの街並みと言うよりかは、どこの地域、どの社会、世界にも
共通して言える子どもたちへの教育、そこから自らの生活、考え方を
教えてくれる良作。
とても素敵な作品でした。
ここに映っている子どもたちの未来が幸せに満ち溢れているものであれと
切に願う。
そして自らも考えることを止めず、受け入れることも止めず
より良い社会、それこそ本作に映っている子どもたちの未来のために
何ができるかを考え続けていこう。
そうそう。
実はわたくしの身近にベルファスト出身の方がいて。
以前、映画「ベルファスト」の時にもお話を聞かせていただいたのですが、
さらに話を聞いてみようっと。
≪点数≫
9点
(23.08.19鑑賞)

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2023-10-26 Thu

2021年制作 米
監督:グレタ・ガーウィグ
≪キャッチコピー≫
『完璧なバービーランドから、人間の世界(リアルワールド)へ
2人が知った驚きの秘密とは?』
≪ストーリー≫
バービーは恋人のケンと、すべてが夢のように完璧なバービーランドで、連日パーティーやドライブをして暮らしていた。しかしある日、完璧なはずの世界に異変が発生し、バービーは真実を探るために人間の世界へ向かう。そこでバービーはある秘密を知ることに。
≪感想≫
誰もが知っている玩具、バービー人形を題材に
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」のグレタ・ガーウィグ監督が実写化。
主演は「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」のマーゴット・ロビー。
共演は「ドライブ」のライアン・ゴズリング。
なんて楽しみな作品!!
という事で劇場にて鑑賞してまいりましたよ!!
さてさて。
ん??
んん??
グレタ・ガーウィグ監督の作品という事で単に可愛らしくてキュートな作品ではないと
思っていましたが、なるほど納得。
めちゃくちゃ切れ味鋭くてかつキュートな作品。
エンタメにも特化してそれでいて社会へのアンチテーゼも盛り込まれた素晴らしい作品。
最高に楽しめました!!!!
キャストがとても魅力的。
ライアン・ゴズリングの素晴らしさたるやもう。
本作がバービーの映画でありケンの映画にしたのはライアン・ゴズリングあってこそではないでしょうか。
この世界観の中、コメディなんだけどシリアスさも感じられるキャラクターに脱帽。
バービーを演じたマーゴット・ロビーは言わずもがな。
本作は彼女が企画し、グレタ・ガーウィグを監督に据え自らが主役をするという
プロデュースまで担当。
多才な方ですねぇ。
世界観について。
バービーワールドというメルヘンの世界と現実世界。
この二つの世界観を見事に嘘くさくなくシームレスに描いているところは
本当に素晴らしい。
ポップでキュートなお話なのに、現実社会のダメな部分もしっかりと
投げかけてくる。
今作の監督は「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」のグレタ・ガーウィグ監督。
めちゃくちゃ作家性の強い監督さんというイメージ。
いつも社会に対して痛烈なメッセージを投げてくる方が、
このバービーという現実離れした世界をどのように描いてくるのかと
思っていましたがお見事!!!!
男性優位の実社会とは真逆のバービーランド。
そこの可笑しさ、気まずさを少しずつ浮き彫りにしていく。
男性の僕は多少気まずさも感じつつ巧みな演出にしっかりと
核となるテーマが落とし込まれる。
最終的にはどの世界も奇麗な着地。
男性だ女性だ云々ではなく自らのアイデンティティの置き方に着地。
これも見事!!!!
登場人物たちの成長も描いているので観ているこっちもとても気持ちが良い。
観ているこっちも一緒に成長できる感じ。
素晴らしい。
演出も素晴らしい。
本作の展開や演出を観ていると、こんなことどうやったら考え付くんだろう・・・の連続で。
冒頭の「2001年宇宙の旅」のパロディに始まり、バービーの登場ミュージカルシーン。
それだけでも素晴らしく最高。
そこからしっかりとお話を見せつつ、クライマックスのケン通しのバトルシーン。
極めつけはケンだらけのミュージカルダンスシーン。
すっごいフレッシュで楽しくって最高。
クラックラしながら鑑賞させてもらいました。
本作で描かれるメッセージについて。
本作では例えば単純な女らしさ、男尊女卑、フェミニズム的なメッセージに終わっていなくって。
男性の息苦しさも描かれていたし、もっと言うとその次元の話じゃなくって、
その人個人の生き方、アイデンティティの在り方のお話に繋がっていて。
もちろん、女性の実社会での息苦しさや地位の不公平さについてもしっかりと描かれているんです。
ただ、その問題も踏まえてじゃあ自らはどう選んでいくのか、そして選んだ選択こそ
認められるべきなんだ的な着地にはなるほどなぁと。
これぞグレタ・ガーウィグ監督印。
素晴らしい!!!!
そんなこんなで。
お話、演出、音楽、キャラクター、全てにおいて一級品のエンタメ作品。
めちゃくちゃ堪能しました。
優れた傑作。
おススメです!!!!
グレタ・ガーウィグ監督。
恐るべし。
そうそう。
本作について語るにはやはり例の騒動についても。
事の発端は核爆弾を揶揄するような一般の方のミームに宣伝担当がイイねをした事で
めちゃくちゃ批判を受けていて。
それが日本では観る観ない論争に繋がっているようで。
なんだかなぁ・・・。
本作の監督であるグレタ・ガーウィグはそこら辺のセンシティブな問題に
しっかりと向き合っている方という印象。
本作なんて観ないという選択肢も個人の自由なので良いのですが、
この問題のせいで観ない人が出てくるのはとても残念でもったいないなぁという印象。
この問題を踏まえても僕的にはやっぱりおススメしたい傑作だと思います。
本国アメリカでは本作が大ヒットしているみたい。
このような作品がヒットすることはとても喜ばしいですね。
≪点数≫
9点
(23.08.16鑑賞)

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2023-10-24 Tue

2021年制作 米
監督:ヨハネス・ロバーツ
≪キャッチコピー≫
『「絶望」が この町で
産声を あげる――。』
≪ストーリー≫
舞台は、アンブレラ社の拠点がある街、ラクーンシティ。ある日、この街の孤児院で育ったクレアは、アンブレラ社が起こした事故で街に異変が起きているとのメッセージを受け取る。彼女は、ラクーンシティに戻り、警察官をしている兄のクリスを尋ねるのだが……
≪感想≫
「バイオハザード」シリーズ最新作。
大人気テレビゲームの実写化となる本シリーズ。
以前はミラ・ジョボビッチ主演でたくさんの作品が制作されていて。
もちろんすべて鑑賞。
監督がミラ・ジョボビッチの旦那さんであるポール・W・S・アンダーソンが務めたので
完全にミラ・ジョボビッチのPV的な作品に仕上がっていて。
まぁこれはこれでめちゃくちゃカッコ良かったりしたので満足した記憶が。
一端、シリーズとしては完結しているので本作からは再始動的位置づけ。
さて本作。
なんだ、このつまんなさは・・・。
色々なキャラクターも登場するも個性が爆発せずに終わっていく。
ルックや立ち振る舞いとか良い感じで仕上がっているのに、
もったいないまま終わっていく。
あと、本作ってゾンビ映画と思いきやモンスター映画っぽくてね。
ルックもゾンビゾンビしていないんですよね。
特に最後のボスキャラなんて思い描いているゾンビじゃないし。
なんだかなぁ・・・。
鑑賞後調べてみると、本作って基となるゲームのキャラクターやお話を
けっこう忠実に描かれているようで。
僕はこのゲームシリーズはもちろん知ってはいるものの、あまりやったことがなかったり。
かろうじて1作目だけやったことあるぐらい。
なので、まったく思い入れが無いんですよね。
とほほ。
それならそれでゲーム好きには満足いただけたのでしょうか。
気になる。
そんなこんなで。
全然楽しめないまま終わってしまった印象。
物語や展開にも抑揚がなく、思い返すと確かにテレビゲームをやっている感じ。
プレイヤーの捜査に合わせて敵キャラが動いていく。
普通だったら殺されちゃうような展開も巧くすれ違っていく。
なんだこれ・・・。
最後もあっさりとロケットランチャー一発で終了。
なんだこれ・・・。
エンドカットもなんだかダサかったよね・・。
平原に横並びのキャラクター達がドンッと登場。
何番煎じの演出だよってなもんで。
良かった演出が一つ。
中盤の暗闇の中ライターの点灯の際にだけゾンビが映るルック。
あそこは良かった。
むむむ・・・。
書き出したら止まらない。
とにかく楽しめなかった作品。
続編も作られるっぽい。
どうしよっかなぁ・・・。
とりあえずゲームから先にした方が良さげ。
≪点数≫
3点
(23.08.15鑑賞)

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2023-10-20 Fri

2021年制作 米/英/中/スウェーデン
監督:ポール・シュレイダー
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
特殊作戦兵士だったウィリアム・テルは、アブグレイブ捕虜収容所で罪を犯す。彼は刑務所に服役後、ギャンブラーとして生活しているが、罪の意識に苛まれ続けていた。愛も人との関係を手に入れたポールは、罪を犯した自分の過去に向き合おうとするのだが……
≪感想≫
「タクシー・ドライバー」のポール・シュレイダー監督作品。
以前制作された「魂のゆくえ」という作品、本作、そして次回作を加えた
3部作構成で制作されているみたい。
「魂のゆくえ」は鑑賞しましたが、レビューを読んでもイマイチ
ピンと来ていなかった様子。
うっすら覚えているような・・・。
さて本作。
前作と変わらずいぶし銀のシブい作品。
とにかく主演ウィリアムを演じるオスカー・アイザックがめちゃくちゃ良い!!
荒んだ眼をして決して荒ぶることなく淡々とことをなしていく。
自らの信念の基にギャンブラーの矜持を描き出す。
いや、ギャンブラーとしてではなくウィリアムの贖罪として。
オスカー・アイザックはMCUドラマ「ムーンナイト」でも
素晴らしかったですが、本作はさらに素晴らしく感じました。
彼のベスト・アクトではないでしょうか。
淡々と描き出すウィリアムのギャンブラー生活。
あまりにも淡々としていて、正直序盤、数か所はうとうとしちゃいました・・・。
悔しい。
ただ、世界観やルックがけっこうカッチリとキマっていたので、
見入ってしまう部分もちらほら。
終盤のウィリアムがカークを脅すシーンあたりからのクライマックスへの
流れは穏やかながらもとても見応えたっぷり。
最後のジョンとウィリアムが隣の部屋に移動するカットからの
ジョンの呻き声のシーンは本当にしびれあがりました。
刑務所でのラストカットも切なくも美しかったな。
そんな感じで。
すっごいシブくて余韻が半端ない良作。
とにかくオスカー・アイザックの魅力が詰まった作品でした。
先に書きましたが本作は3部作の2作目。
次回作も楽しみにしております。
≪点数≫
7点
(23.08.13鑑賞)

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2023-10-18 Wed

2023年制作 米
監督:スティーヴン・ケイプル・Jr
≪キャッチコピー≫
『地球消滅――ビーストと共に戦え』
≪ストーリー≫
ゴリラ姿のトランスフォーマーのオプティマスプライムは、1994年の地球にやって来る。強大な敵ユニクロンが地球を狙う中、プライムは仲間たちを集める。そんな中、プライムは、ミラージュに閉じこめられた青年ノアと出会うが、不信感を募らせており……
≪感想≫
「トランスフォーマー」シリーズ最新作。
これまでに出た作品は5作品でスピンオフが1作品。
本作は7作目。
僕的には前作のスピンオフ作品「バンブルビー」が大好きで。
バンブルビーのキャラクターはもちろんヒロインのヘイリー・スタインフェルドが
とても魅力的だったんですよね。
こちらをシリーズ化してほしかったくらい。
それ以外の作品に関しては正直、そこまで覚えていないかな。
どちらかというと、僕が子どもの頃見ていたアニメの方が印象深かったり。
当時はミニカーやテレビゲームのソフトとして遊んだ記憶が。
調べてみるとどうやら今回の作品は新シリーズとしての位置づけで前作までの
作品から新しくスタートを切っている位置づけのよう。
なるほどね。
さてさて本作について。
本作の肝はオートボットと呼ばれるロボたちが縦横無尽にバトルを繰り広げる。
本作でも大好きバンブルビーはもちろんのこと、ニューキャラのミラージュ、
バイクロボの女性キャラ、アーシーも登場。
彼ら彼女らのバトルシーンは見応えがあって楽しかったです。
あと、本作では旧石器時代的なオートボットも登場。
オプティマスプライマル(キングコング)やライノックス(サイ)、
チーター、エアレイザー(ファルコン)。
こちらの面々もめちゃくちゃ良かったです。
僕的にはチーターがスマートでカッコ良かったなぁ。
ただ、ここら辺のキャラはそこまで活躍しなかったんですよね。
というのも、本作では人間のノアも結構バトルに参加していて。
クライマックスはMCU作品「アイアンマン」のアイアンスーツ的な物を纏ってバトルを繰り広げる。
これはこれでアツかったんですが、少しオートボットたちの活躍が
足りないように感じちゃったかな。
残念無念。
お話や設定に関しては粗びき。
勢い重視で展開していくお話は置いといて。
例えば敵のオートボットであるボスキャラ、スカージがめちゃくちゃ強すぎる・・・。
だけど最後はなんとなく倒される。
他の敵キャラに関してもそう。
中盤までは圧倒的強さでこちらを蹂躙していたのにも関わらず、最後は
どんどん倒されていく。
ここら辺も勢い重視で粗びき感が否めない・・・。
なんだかなぁ・・・。
そんな感じで。
リブートとして再スタートした本シリーズ。
このような大作は劇場で鑑賞してこそ。
お話はともかく大画面でオートボットたちの大活躍を堪能させていただきました。
そしてそして。
最後の最後で映画「G.Iジョー」シリーズとクロスオーバーするような展開が。
・・・!!
なるほど、通りで本作は人間にもメカスーツを着せた感じで活躍させたのね。
むむむ・・・嬉しいんだけど・・・。
本音でいうと単品でやってもらった方がいいかな。
もう少しロボットシリーズで頑張ってほしかったりもします。
まぁ、どうせ観るのでしょうが・・・(苦笑)
≪点数≫
6点
(23.08.11鑑賞)

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2023-10-16 Mon

2021年制作 米
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
≪キャッチコピー≫
『この出会いは運命』
≪ストーリー≫
1973年、ハリウッド近郊。高校生のゲイリーは、ある日、年上の撮影技師アラナに恋をする。ゲイリーは“運命の出会いだ”と告白しても、アラナは相手にせず流してしまう。しかし、反発しながらも共に過ごすうちに、ふたりの距離は少しずつ近づいていく。
≪感想≫
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」「ザ・マスター」等々のポール・トーマス・アンダーソン監督作。
15歳の少年と25歳の女性の恋物語を描いた本作。
あらすじだけ見ていると淡い恋物語のように思いましたが、いざ観てみると
とてもフレッシュで瑞々しい作品。
描いていることは単なる恋物語じゃなくって。
というか、恋のお話なんですがじつは主役の二人に巻き起こる様々な
人間模様と事件を描いたお話で。
鑑賞後、いまいち何を描いているのか分かんない作品に感じちゃったり。
ただ、鑑賞後はとても爽やかな気分になっている。
不思議な作品。
15歳のゲイリー少年と25歳のアラナ。
付かず離れずの不思議なバランスの二人。
どちらかが片思いしすぎている感もなくある意味とてもバランスの良い感情の揺れ動き。
年の差の事実はありつつも年の差をまったく感じさせない関係。
フレッシュ。
そうそう。
主役二人のキャラクターにも好感持てましたが、周りのキャラクターの
荒っぽさには笑っちゃいました。
僕的MVPはブラッドリー・クーパー演じるアイツ。
あのゲイリー達を恫喝する感じとか、部下へのパワハラっぷりとか
コミカルでどこか可笑しかったんですよね。
そして、彼の最期のくだりは最高。
本能的なナンパ師っぷりに笑っちゃいました。
あとはショーン・ペン演じる銀幕スターのバイクチェイスのくだり。
あれもちょっと笑っちゃったなぁ。
アラナの家族の件や市長候補の彼のお話。
色んな人たちが登場。
どこか滑稽で楽しかったです。
演出が素敵。
本作はゲイリーとアラナの2人がとにかく走るシーンが多くって。
そのシーンが凄く心地よくって。
特に最初のゲイリーが警察に逮捕されて釈放された後、2人で走り出すシーンは
素敵でしたねぇ。
そうだ。
冒頭のゲイリーとアラナが出会いここから何かが始まる長回しシーン。
最高に良かった。
時代設定も良かった。
音楽も良かった。
全体的にとても好きな世界観。
そんな感じで。
正直、お話については色んなお話が描かれていてとっちらかった印象もあるんです。
色んな人との色んな事件の積み重ね。
ただ、実はとてもまとまっていて凄く観やすかった印象。
アラナとゲイリーの恋の模様を描きつつ二人に関わっていくサブキャラたちとの繋がり。
ドラマというよりかは二人の思い出話を観ているような感じでした。
凄く爽やかで青春感が溢れる作品。
大満足。
≪点数≫
8点
(23.08.06鑑賞)

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2023-10-12 Thu

2022年制作 米
監督:タリク・サレー
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
任務中の負傷で特殊部隊から除隊させられたジェームスは、家族のために民間軍事組織に再就職する。凄腕の退役軍人が揃う中、ジェームスはリーダーのラスティからテロ組織が持つ生物兵器の奪取を命じられる。彼は戦友のマイクを含めた精鋭とベルリンへ向かう。
≪感想≫
「スター・トレック」シリーズのクリス・パイン主演作。
海兵隊を除隊になった男が家族を守るために民間会社に転職。
請け負った仕事は少しきな臭い作戦だった。
ちょっとマット・デイモン主演みのある本作。
ひたすら沈んだトーンで流れる映像。
サスペンスフルで緊張感が漂う逃走劇。
世界観はとても好きなタイプでした。
静と動のコントラストがはっきりしていて突然訪れる、バイオレンスとアクション。
とても良かったです。
アクションについても好き。
肉弾戦で生々しいバトルはジェームスの屈強さを見事に映し出していました。
ジェームスの軍人仕込みのアクションは短めながらシンプル。
銃撃戦やいきなり人が撃ち殺されるシーンはこれまたシンプルに驚かされました。
少しだけ不満点。
ジェームスが大けがなのにめちゃくちゃ動けるようになったりとかちょっとねぇ。
だって、ひざの痛め具合なんて半端なく歩くのもままならない状態の中、
バトルする件とかアドレナリンが出ているにしろねぇ・・・。
いくらなんでもジェームスが都合よく生き残るあたりもちょっとなぁと思ったり。
あとは、最後の着地が少しなぁ・・・。
ジェームスの相棒のマイクの最期。
結局彼は自らの過ちを認めジェームスと一緒に敵地へ乗り込む。
そこであっさりと殺られる件がなんとも可哀そうすぎる・・・。
だってさぁ・・・彼は彼で家族がいるんですよ!!
なんだかなぁ・・・。
そんなこんなで。
一定量の楽しさ、緊張感は味わえた本作。
そうそう。
本作のヴィランは人気ドラマシリーズ「24」のジャック・バウアーを
演じたキーファー・サザーランド。
おデブなおじさんになっていて少しわかりませんでした(苦笑)
先日観た「ヴァチカンのエクソシスト」のラッセル・クロウしかり、
年齢には抗えないということか。
ま、これはこれであじがあって良し!!
≪点数≫
6点
(23.08.05鑑賞)

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2023-10-10 Tue

2022年制作 邦
監督:佐藤 信介
≪キャッチコピー≫
『命をたぎらせ、生きろ。』
≪ストーリー≫
信とエイ政ら秦国軍が、内乱を治め王座を取り戻してから半年。隣国の魏が侵攻してきたという知らせが王宮に届く。そして、魏討伐のため、秦は蛇甘平原に兵を向ける。討伐軍に歩兵で参加した信は、道すがら同郷の兄弟に再会し、幼い見た目の羌カイに出会う。
≪感想≫
週刊ヤングジャンプにて連載中の大人気漫画の実写版第2弾。
漫画共にとても人気があり現在第3弾が上映中。
少しだけ興味があるので復讐がてら鑑賞。
以前、1作目を鑑賞。
まぁまぁ楽しめたような・・・。
さてさて。
良かったところ。
キャラクターに関しては原作のイメージ通り。
前作から引き続き信や政は相変わらず。
本作で登場した豊川悦司演じる麃公将軍なんて歯もギザギザしていて
こだわりを感じました。
あと、王齮将軍も漫画からそのまんま出てきた感じで良かった。
しゃべり方とか細やかな表情とか違和感がなかったです。
漫画でも癖のあるキャラクターだったんですが、実写化されても全然ざらつかず
何ならめちゃくちゃカッコ良かったです。
本作は9割戦場のお話。
アクションシーンがほとんどでしたが一定の圧と殺陣のカッコ良さは堪能。
ただ、前作でも感じたんですが本シリーズのアクションってどこか
生々しさがない印象。
確かにカッコいいんですが突き抜けてないんですよね。
例えば本作から登場の女戦士羌瘣のアクション。
演じるのは清野菜名さん。
昔からそのアクションには定評があって本作でもめちゃくちゃ頑張っていて
とても魅力的でした。
ただ、もっとカッコ良く撮れたんじゃないかという印象。
むむむ・・・。
本作で描かれるバトルシーンは戦争というより戦という印象。
銃器なんてない時代の生身の人間通しの殺し合い。
戦本来の「怖さ」はなく「カッコ良さ」が際立っている印象。
これはこれで良し。
そんなこんなで。
先にも書きましたが本作は9割以上戦場でのバトルシーン。
映画館の大画面で観たらさらに楽しめたんだろうなぁと少し後悔。
やっぱり新作は劇場で観ようかなぁ・・・。
ただ、これぐらいのクオリティなら・・・。
迷う!!
≪点数≫
6点
(23.08.01鑑賞)

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2023-10-06 Fri

2023年制作 邦
監督:宮崎 駿
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
なし
≪感想≫
宮崎駿監督最新作。
私と駿作品。
何作かは観たことがある程度。
例えば「崖の上のポニョ」や「千と千尋の神隠し」も観たんですが、
正直、よく分かんない部分も多かったり。
「もののけ姫」が一番好きな作品かな。
けっこうな、駿弱者、もっと言うとジブリ弱者な私。
そんな私ですがいざ劇場にて鑑賞してまいりました。
お話について。
・・・正直、よく分かりませんでした。
何となく繋がってはいるんですが、あまり何を言いたいのかどこに向かっているのかが
分かんなくって。
途中途中、キーワードが出てきて恐らくこういう事なんだろうというメッセージは
見え隠れするものの、理解することができていない印象。
なんだかなぁ・・・。
アニメーションは古き良き時代のアニメって感じ。
昨今「THE FIRST SLAM DUNK」やら「スパイダーマン:スパイダーバース」やら革新的な
アニメーションが出てきていて。
本作はその波に乗らずに独自の、それこそ宮崎駿印のアニメーションを
進化させてきた感じ。
クライマックスのアニメーションはとても見応えがありました。
本作を語るにあたり、どうしてもスルー出来ない要素が。
それは宣伝方法について。
本作は予告やあらすじなど公表しなくって宣伝を全くしない手法。
これが吉と出たのか凶と出たのか分かりませんが、僕的には
もったいなかったという印象。
例えば同様の方法でメガヒットしている「THE FIRST SLAM DUNK」がありますが、
あれは漫画が原作で作者の井上雄彦先生が監督をするという、ある意味どでかい予告が
成り立っているから良かったのであって。
今作に関しては宮崎駿という巨匠の新作、ジブリの新作という1点だけで突っ切るには
やっぱり物足りなかったのかなと。
そんなこんなで。
お話はよく分からなくって、アニメーションだけ楽しんだ印象。
もう少し勉強せねば・・・。
鑑賞後、わからない部分が多すぎて様々な方の考察を拝読。
そこで合点の良く考察が。
「これは宮崎駿監督の自伝的作品だ」
母への想いやこれからの者たちへのメッセージ、そして現代社会への提言。
なるほどねぇ・・・。
少しだけ理解できた・・・かな???
あと、宮崎駿監督の集大成的な感想もちらほら。
僕はそこまで観ていないしハマっていないので、ファンの方から
色々と聞いてみたいな。
とりあえず劇中にも出てきた本作のタイトルである児童書
「君たちはどう生きるか」を読まなくちゃ。
そうそう。
本作は声優さんが豪華でしたね。
キムタクと菅田将暉は分かりましたが、それ以外は全然分かりませんでした。
歌手のあいみょんも担当されていたんですね。
全く気づきませんでしたよ。
多才ですなぁ・・・。
≪点数≫
5点
(23.07.29鑑賞)

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2023-10-04 Wed

2021年制作 タイ/韓
監督:バンジョン・ピサンタナクーン
≪キャッチコピー≫
『祈りの先に 救いはあるのか。』
≪ストーリー≫
タイ東北部のある村では、祈祷師の血筋が受け継がれてきた。村で暮らす若い女性ミンは、原因不明の体調不良に悩まされ、人が変わったようになっていた。見かねた母親は祈祷師をしている妹ニムを頼るが、ミンに憑りついていたものは、想像を超えるもので……
≪感想≫
タイ発ホラー映画。
タイの田舎にて行われている精霊の力を継承する巫女一家のお話を
モキュメンタリー方式で撮られた作品。
悪魔祓いやオカルト的な作品でいうと先日観た「ヴァチカンのエクソシスト」を
思い出したり。
あと、思い出したのが韓国発ホラー映画「哭声/コクソン」を思い出したり。
調べてみると「哭声/コクソン」の監督であるナ・ホンジンさんが制作に名を連ねていて。
なるほどねぇ・・・。
さて本作について。
なにこれ!!
めちゃくちゃ怖いんですけど!!
雰囲気と言いルックと言い凄い生々しくて不気味。
僕は本作をお昼に観たんですが夜じゃなくて良かったなぁとつくづく感じました。
お話について。
本作は意外と全ての現象に理由があるのがとても良かった。
もちろん本質的な部分はオカルトなので
つまるところ、ミンにとりついたのは様々な悪霊。
少なくとも僕が把握できたのは動物や娼婦、呑んだくれのじじぃ、赤ちゃん、そしてバケモノ。
そしてそのとり憑いた理由としては、父親の家系がめちゃくちゃ恨まれるような事をやっていたせいと、
母親がバ・ヤンの継承を拒絶したせい。
そこら辺の謎が徐々に解き明かされて、さらには最後に現在の継承者であるニムの
心境吐露による新たなる疑念。
いやぁ、面白い。
ルックについて。
本作の不気味演出。
とにかく怖くってね。
悪霊に取りつかれたミンの謎行動。
隠しカメラに映った夜中の怪行動はすっごい品がなくって目を背けたくなる行動。
ワンちゃんの件は嫌な気分になりましたよ。
全体的に大満足な一作。
ただ一点不満が。
本作はモキュメンタリー作品なので、ファウンドフッテージ方式での撮影。
そのせいもあってカメラマンたちの行動が凄くノイズになったのがもったいなかったな。
確かにドキュメンタリーチックな映像はめちゃくちゃリアリティがあって、
カメラワークも生々しくて余計に怖かったんです。
ただ、このテレビクルーたちの存在がただのカメラマン的な存在になっていて。
最後の方で色々と巻き込まれていくんですが、それまで、あまり目の前で起こっている
状況に口出しせずにただただ映像を撮っているだけなんですよね。
「おいおい、もっと助けてやれよ!!」
「おいおい、早く逃げ出せよ!!」
的なツッコミが多発して、ノリきれなくなった部分もちらほら。
ここら辺はもったいなかったなぁと。
そんなこんなで。
すっごい怖かったタイ発オカルトホラー映画。
先日観た「ヴァチカンのエクソシスト」はエンタメ性もありましたが、本作は
生々しくって恐ろしい作品でした。
ホラー好きにはハマる1作ではないでしょうか。
はぁ~・・・こわ。
≪点数≫
8点
(23.07.25鑑賞)

満足ならクリック!!
2023-10-02 Mon

2023年制作 米
監督:クリストファー・マッカリー
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
IMFエージェントのイーサンは、いくつもの不可能なミッションを成功させてきた。しかし、かつての監督官ユージンから、“大義のための戦いは終わりだ”と告げられる。これまでの行いは善であったのかと葛藤するイーサンをよそに、新たな脅威が迫っていた。
≪感想≫
大好き「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作。
とにかくトム・クルーズが暴れまわる本シリーズ。
中盤、チームの活躍もしっかりと描いてくれた時期もあったのですが。
ここまでくるとやっぱりトム・クルーズのためのシリーズになっていて。
本作でも存分にトムさまの超絶アクションを魅せてくれました!!
アクションについて。
命がいくつあっても足りないぜ的な体を張ったアクション。
例えばバイクに乗っての崖からダイビング!!
例えばクライマックスの列車落下アクション!!
もちろん肉弾バトルもバッチバチ。
他にもカーアクションやらバイクアクションやらこれでもかというほどの大サービス。
そして、トム・クルーズがとにかく走る!走る!!走る!!!
トム・クルーズは御年61歳。
尊敬します。
とにかくボリューム満点のアクション映画。
大満足でした。
お話について。
正直、お話についてはまったく理解できませんでした。
所々、キャラクターの行動がこれまでの行動と繋がっていなくって「???」の
連続。
「あれ?こいつって敵だっけ??」
「こいつはどの立ち位置だっけか??」
ばっかりで。
とほほ・・・。
実は始まって15分後ぐらいに急激に眠気に襲われて2~3分程度、気絶したような気が・・・。
だからかなぁ・・・。
とほほ・・・。
ただ、調べたところ本作って脚本がなくって、撮りたいシーンを撮ってそれを繋げていく
方式らしくって。
それを考えると合点がいくってなもんで。
それはそれで凄いなぁ・・・。
そんな大雑把気味なお話でキラリと光るキャストたち。
本作は四者四様の女性陣が頑張っていましたよ。
僕的にはやっぱりポム・クレメンティエフが演じたサイコヴィランのパリスが良かったよねぇ。
どこかで見たことあるなぁと思ったら「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のマンティスじゃん。
良いですねぇ・・・。
あとはレベッカ・ファーガソンもシブくてカッコ良かったし。
ヴァネッサ・カービーも良かったなぁ。
唯一、ニューヒロインのグレースがダメダメでした。
魅力的だったんですがいかんせんキャラクターがダメダメ。
先に書いた行動が読めなかったのが彼女。
敵なのか味方なのか。
彼女の行動がイーサンたちを振り回す。
なんだかなぁ・・・ってな感じでした。
そんなこんなで。
トム・クルーズの魅力を映しだすことに特化した本作。
彼はいつまで現役でいてくれるのでしょうか・・・。
本当にこの志が素晴らしい!!
十分に堪能いたしました!!!!
しっかしさぁ・・・。
また2部作かよ・・・。
次回作が待ち遠しいよ。
正直、次回作を観るとき今作のことを忘れているんですよねぇ・・・。
ここ数年のトレンドとして2部作のシリーズが多いような。
あまり好きじゃないです・・・。
≪点数≫
7点
(23.07.23鑑賞)

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