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No.2134 『フェイブルマンズ』
No2134 『フェイブルマンズ』
2022年制作 米
監督:スティーヴン・スピルバーグ

≪キャッチコピー≫
『人生の出来事、
そのひとつひとつが映画になった。』

≪ストーリー≫
初めて訪れた映画館で映画に魅了された少年サミー・フェイブルマン(ガブリエル・ラベル)。その後彼は8ミリカメラを手に、家族の行事や旅行などを撮影したり、妹や友人たちが登場する作品を制作したりするなど、映画監督になる夢を膨らませていく。母親(ミシェル・ウィリアムズ)が応援してくれる一方で、父親(ポール・ダノ)は彼の夢を本気にしていなかった。サミーはそんな両親の間で葛藤しながら、さまざまな人々との出会いを経て成長する。

≪感想≫
巨匠スティーブン・スピルバーグ監督最新作。

監督の半自伝的物語を映像化。

さてさて。

楽しいことや感動的なことばかりじゃなく苦みや苦しみも
並行して描かれる。
それがまた絶妙なバランスで伝え方もしっかり描かれているので
とても分かりやすく見入ってしまう。
これぞ巨匠のお仕事。

キャストも素晴らしかった。
特に両親を演じたポール・ダノとミシェル・ウィリアムズ。
理系の父親は最後の最後までサムの傍にいて彼を支える。
包み込むような優しく真面目な父親。
一方の天真爛漫な母親は自分の幸せのためにサムから離れることに。
これはこれで自由を謳歌していて素敵だなぁと思ったり。
この対照的な両親の表情がとっても良かったんですよね。
特にミシェル・ウィリアムズは素晴らしかったなぁ・・・。

そうそう。
お話で言うと。
いじめっ子とのやりとりも良かったなぁ。
これまた「映画」が持つ力を知らしめられた感じ。
本当の自分とは違った自分が映像には映し出される。
そのギャップに悔しさを味わういじめっ子のあいつ。
なるほど、ああいう感想を持つパターンもあるんだなぁ。
凄い。
一方で、もう一人のいじめっ子のあいつのリアクションも最高でしたが(苦笑)

あと「映画」の力をまざまざと見せつけられた印象。
例えば、序盤、サムがボーイスカウトみたいな中で映画を観せるシーンが
あるんですが、この映画がまた素晴らしくってね。
ガンマンの映画っぽいんですが、観ている人たちのリアクションを
観ていると「映画」の持つ力のすばらしさを知る。
その後も戦争映画や高校の卒業式でのセレモニー映画。
どれも「映画」が持つ力を感じることができて◎。

しっかし凄いよなぁ・・・。
これが実話で監督の自伝的物語をこうやって「映画」として
昇華させる。

人生は悲しみも苦しみも楽しさも喜びも地続きで並行して生まれてくる。
自らの「人生」を「映画」という作品を通して放たれる。
スピルバーグ監督だからこそできる人生賛歌。
こりゃ、本当に素晴らしい。

ラストカット、ラストのお話も粋で楽しかったな。
地平線の件は思わずにやり。

そんな感じで。
巨匠スピルバーグ監督の半自伝的作品。
思い返すと、理系の父と芸術家の母。
それぞれの才能をしっかりと継いだスピルバーグ監督。
名匠になるべくしてなったその才能。
スピルバーグ監督もまた両親の作品なのだ。
そんな息子が放つ両親へのラブレター的な本作。
僕的アカデミー作品賞はこれかなぁ・・・。

傑作。
もっと語りたい。
もう一回観たい。

≪点数≫
  9点
                                           (23.03.12鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)