2023-05-01 Mon

2022年制作 仏
監督:ロマン・ガヴラス
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
ひとりの少年が殺害された悲しい事件をきっかけに、激しい戦いの舞台と化したアテナ団地。 警察に反感を持つ若者たちが大挙して集い、武装して徹底抗戦を構える。 一方、警察隊はその団地の前で隊列を組み、突入の機会を窺っていた。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
フランス映画。
ひとつの場所で起こっているデモを3名ぐらいの視点でワンカット風に追いかける。
とにかく強烈で臨場感たっぷりの本作。
とんでもなく素晴らしい作品でした!!
とりあえずこれ、どうやって撮っているんだろう・・・。
ひたすら続く長回し。
冒頭10分。
恐らくこの暴動の中心的人物であろうカミルをひたすら追いかける。
カミルが団地の屋上に立ち、警官たちと対峙する。
そこでタイトルである「アテナ」がドンッと流れる。
ここまででもう観てよかったなと。
何度でも観たいオープニングシーン。
本当に凄かったです。
以前観た「1917 命をかけた伝令」を思い出したり。
本当にこの暴動の中に放り出された気分。
最後の最後まで緊張感たっぷり。
一時も目が離せない。
ひりつく緊張感。
物語の中心であるカミルとアブデル。
アブデルはこの暴動を止めるために奔走するが終盤、ある出来事により
暴動を扇動する立ち位置に。
そしてあの最後の着地。
なんとも切ない終わり方。
そこに正義があったのか・・・。
警察の汚職や差別問題。
右翼や左翼の暴動問題。
社会にはびこる「悪意」が人々を苦しめていて・・・。
そこで起こった不幸(今回は弟の死)に対してどういう行動をとればいいのか。
理性と衝動。
そしてその原因になった事情は果たして私たちが思っていることなのか。
誰かのつまらない思想だったりするんじゃないのか。
暴力の連鎖を止めるのははたして無理なのか・・・。
色々と考えさせられる。
ただ、本作の素晴らしさは重厚なストーリーもありますが
やっぱり演出力じゃないでしょうか。
ひたすら続く長回し。
見応えたっぷりの映像。
緊張感たっぷりの映像。
本当に素晴らしかったです。
そんな感じで。
とんでもない傑作がまた生まれました。
以前観たフランス映画「レ・ミゼラブル」にも通ずる作品。
おススメです!!
≪点数≫
9点
(23.02.08鑑賞)

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